2008年3月20日 (木)

『カルテット』映画鑑賞日記

Photo  今回紹介する作品は宮崎駿や北野武の映画音楽で有名な久石譲が初監督した映画『カルテット』です。
  私は昔から久石さんの音楽が大好きだったので、本作品が劇場公開された時は真っ先に劇場に駆けつけ鑑賞したものでした。
 
 ストーリーは弦楽四重奏団を組んだ4人の若者が挫折を乗り越えて再起していくまでを描くという青春映画にありがちな展開で特に目新しいものはありませんでしたが、劇中の音楽が素晴らしく最後まで飽きることなく見ることができました。
 久石さんは本作品を撮るにあたって劇中に流れる40曲もの音楽を作曲し、映画の撮影時も譜面を絵コンテ代わりに利用して俳優の演技やカメラの構図を考えたそうです。
 それだけの甲斐あって、映像と音楽が大変マッチしており、見ていて大変心地よいです。特にコンサートのシーンは演奏の臨場感が見ている側にも伝わってきます。
 また『となりのトトロ』や『天空の城ラピュタ』・『HANABI』など久石さんが今まで手がけてきた映画音楽も随所に使用されており、久石ファンにはたまりません。
 
 映像自体も予想以上に美しく、主人公たちがドサ回りのツアーに日本の田舎を回るシーンや浜辺で主人公たちが演奏するシーンは大変印象的でした。(ただ浜辺のシーンは映像自体は美しいのですが、弦楽器みたいな繊細なものを湿度が高く潮風が吹くような場所に持っていって大丈夫なのか気になりました。)

 ただ音楽の素晴らしさは別として映画の完成度で言うと今ひとつです。その理由は演出がベタというか下手だからです。主人公が葛藤するシーンで雷が鳴って雨が降りだす演出やクライマックスの主人公がカルテットの演奏会に間に合うかどうかの演出も安っぽくて白けてしまいました。
 また本格的な音楽映画を目指しなが、音楽家がバイオリンケースで人を殴ったり、雨の中でケースを濡らす場面など如何なものかと思いました。
 あと役者の演奏シーンも本物のチェリストである久木田薫以外は頑張ってはいるけど指の動きを見ると素人であるということが丸分かりでした。これはある意味、主役に1人本物の音楽家を入れたことが失敗だったと思います。久木田さんの演奏が上手すぎる分、他の人の演奏がどうしても見劣ってしまし気になってしまいました。

 本作品は演出がもっと上手ければ、日本映画を代表する青春音楽映画となっていただけに少し残念でした。 

上映時間 113分
製作国 日本
製作年 2001年
監督: 久石譲 
脚本: 長谷川康夫,久石譲 
撮影: 阪本善尚 
美術: 及川一 
編集: 奥原好行 
音楽: 久石譲 
出演: 袴田吉彦  桜井幸子 大森南朋  久木田薫   藤村俊二 三浦友和

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2008年3月16日 (日)

『オーケストラストーリーズ となりのトトロ 』

お気に入りのCD NO.23 『オーケストラストーリーズ となりのトトロ 』久石譲
Photo_2  今回紹介する作品は『となりのトトロ』の音楽を交響組曲にした『オーケストラストーリーズ となりのトトロ 』です。
 本作品は映画本編の音楽も担当している久石譲さんがオーケストラに初めて接する子どもや大人のために編曲されたもので、ブリテンの「青少年のための管弦楽入門」という曲を参考にしているそうです。

 私は2003年の久石譲さんのコンサートツアーで本作品を始めて聞いたのですが、その時はオーケストラの繊細かつ迫力のある音が奏でるおなじみの美しいメロディーに鳥肌が立つほど大変感動しました。
 
 本作品は映画でお父さん役を務めたコピーライター・糸井重里によるナレーションが付いたヴァージョンと交響組曲ヴァージョンと2バージョン収録されています。
私のお勧めはナレーション付きのバージョンです。糸井重里さんの優しく温かみのある声による情景の説明と音楽を聴くと映画の一場面が自然と脳裏に浮かんできます。

 新日本フィルハーモニーによる演奏も大変素晴らしく完成度も高いので、自宅で聞く時も許す限り大音量で聞いてほしいです。

 トトロが好きな人、オーケストラに興味のある人には絶対お勧めのアルバムです!

1. さんぽ 
2. 五月の村 
3. ススワタリ~お母さん 
4. トトロがいた! 
5. 風のとおり道 
6. まいご 
7. ネコバス 
8. となりのトトロ
〈となりのトトロ組曲〉 
9. さんぽ 
10. 五月の村 
11. ススワタリ~お母さん 
12. トトロがいた! 
13. 風のとおり道 
14. まいご 
15. ネコバス 
16. となりのトトロ 

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2008年3月 8日 (土)

『崖の上のポニョ イメージアルバム』

お気に入りのCD NO.22 『崖の上のポニョ イメージアルバム』久石譲
Photo  2008年夏公開される宮崎駿監督最新作『崖の上のポニョ』。そのイメージアルバムが先日発売されました。音楽を担当しているのは『風の谷のナウシカ』以降の全ての宮崎作品の音楽を手がけている久石譲。今回のイメージアルバムを聞く限り、映画本編の音楽も素晴らしい仕上がりになりそうです。

 ちなみにイメージアルバムとは映画本編の音楽制作の半年から1年前に制作されます。宮崎監督から送られてくる作品に関する詩やメモをもとに久石さんが映画のイメージにあった音楽を作ります。
 映画本編の音楽を制作するときもイメージアルバムを基に監督と検討していきます。宮崎監督と久石さんは「ナウシカ」以降、すべてこの方法で映画音楽を制作しています。

 今回のイメージアルバムの特長は10曲中6曲が歌であるところです。『となりのトトロ』や『千と千尋の神隠し』でもイメージアルバムで歌が取り入れられていましたが、今回も素敵な歌が数多く収録されています。

 1曲目の『崖の上のポニョ』は12月に先にシングルとして発売されており聞いたことある人も多いと思いますが、明るいメロディと女の子のかわいい歌声そして中年男性の渋く優しい歌声が非常に印象的です。  
 2曲目の『サンゴ塔』は豊嶋泰嗣さんの奏でるストリングの音色が美しく、海の中をゆらゆら漂っているような感じの曲です。
 3曲目の『ポニョ来る』は何かがこちらに向かってやってくる感じが、ピアノの軽快なフレーズで表現されています。
 4曲目の『海のおかあさん』はバイオリンの優しい音色が聴いていてとても心地よいです。
 5曲目の『いもうと達』はNHK東京児童合唱団の卒団生で結成されたグループ「リトル・キャロル」が歌っているのですが、2部合唱の曲なのですが、響きあい重なり合う美しい歌声がとても印象的です。それにしても、この曲で歌われる「おねえちゃん」とは一体何を指すのでしょう?非常に気になります。
 6曲目の『フジモトのテーマ』と9曲目の『本当の気持ち』は藤岡藤巻が作詞とボーカルを担当しているのですが、中年男性の切なさや悲哀といったものがしみじみと伝わってきます。ちなみに『フジモト』とはポニョの人間の父親だそうです。
 7曲目の『発行信号』も優しい音色とメロディが印象的です。海の上で主人公の宗介とポニョが交流しているシーンに流れそうな曲です。
 8曲目の『ポニョの子守唄』は短い曲なのですが、聞いているとウトウトと眠りに誘われます。
 10曲目の『ひまわりの家の輪舞曲』。この曲は久石譲さんの娘である麻衣さんが担当しています。麻衣さんは『風の谷のナウシカ』でも歌声を披露しているのですが、透明感溢れる歌声が印象的です。

 映画の公開まではまだ半年くらいありますが、映画本編の音楽がどんな感じになるのか今から楽しみです。

1.崖の上のポニョ
 歌:藤岡藤巻と大橋のぞみ/作詞:近藤勝也/
 補作詞:宮崎駿/作・編曲:久石譲

2.サンゴ塔
 作・編曲:久石譲

3.ポニョ来る
 作・編曲:久石譲

4.海のおかあさん
 ヴァイオリンソロ:豊嶋泰嗣/作・編曲:久石譲

5.いもうと達
 歌:Little Carol/作詞:宮崎駿/作・編曲:久石譲

6.フジモトのテーマ
 歌:藤岡藤巻/作詞:藤岡藤巻/作・編曲:久石譲

7.発光信号
 作・編曲:久石譲

8.ポニョの子守唄
 歌:大橋のぞみ/作詞:宮崎駿/作・編曲:久石譲

9.本当の気持ち
 歌:藤岡藤巻/作詞:藤岡藤巻/作・編曲:久石譲

10.ひまわりの家の輪舞曲
 歌:麻衣/作詞:宮崎駿/作・編曲:久石譲

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2007年12月 5日 (水)

『崖の上のポニョ』主題歌発売!

お気に入りのCD NO.21『崖の上のポニョ』 大橋のぞみ・藤岡藤巻
Photo_2  来年の夏に公開される宮崎駿監督の最新作『崖の上のポニョ』の主題歌が今日発売されました。スタジオジブリの作品では毎回主題歌が話題になりますが、今回も一度聞いたら忘れられない印象を残す主題歌となっています。
 主題歌の題名は映画と同じく「崖の上のポニョ」で、作画監督を担当している近藤勝也さんが作詞、宮崎監督が補作、そして作曲と編曲を映画本編の音楽を手がける久石譲さんが担当しています。
 今回の主題歌は『となりのトトロ』のようにシンプルなメロディで誰もが口ずさめる明るく楽しい歌となっています。
 
 主題歌を歌うのは男性デュオ「藤岡藤巻」の藤岡孝章さんと藤巻直哉さん、そして児童劇団に所属する大橋のぞみさんの3人が抜擢。大橋さんの子どもらしいかわいい声と「藤岡藤巻」の低く優しい声が聞く者の心を暖かくしてくれます。

 映画自体の公開はまだ半年以上先ですが、今から主題歌を何回も聞いて楽しみに待ちたいと思います。

1. 崖の上のポニョ 
2. フジモトのテーマ 
3. 崖の上のポニョ(カラオケ) 
4. フジモトのテーマ(カラオケ) 
5. 崖の上のポニョ(のぞみちゃんデモ)

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2007年10月 8日 (月)

『崖の上のポニョ』主題歌発売!

Ponyo  今日の朝、日本テレビ系列の「スッキリ!!」で宮崎駿の最新作『崖の上のポニョ』の主題歌が初公開されていました。私も偶然見ていたのですが、まさかもう主題歌が出来ているとは思いもよりませんでした。
 今回の作曲を宮崎アニメに欠かせない久石譲さんが、作詞を『ポニョ』の作画監督・近藤勝也氏が担当しています。宮崎監督は今回の主題歌を作るに当たって「能天気に突き抜けた歌を作ってほしい」と久石さんに要望したそうです。
 主題歌を歌うのは団塊世代の一部に熱狂的に支持される藤岡孝章と藤巻直哉のデュオ「藤岡藤巻」と児童劇団所属の子役・大橋のぞみの3人のユニットです。この3人を起用したのは父娘で一緒にお風呂に入り、たどたどしく歌う女の子を手助けするお父さんの構図をイメージしてのことだそうです。
 ちらっとテレビで聞いた感想は子どもが非常に口ずさみやすそうな歌でした。
 12月5日には主題歌のCDが先行発売されるそうです。今から非常に楽しみです。

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2006年10月10日 (火)

『感動をつくれますか?』街を捨て書を読もう!

『感動をつくれますか?』 著:久石譲 角川ONEテーマ21
Hisaisi_joe_book  今回紹介する本は宮崎駿監督や北野武監督の映画音楽を手がけた日本一有名な映画音楽家・久石譲が自らの仕事の仕方や音楽に対する考え方を語った『感動をつくれますか?』です。
 久石譲は若い頃はミニマルミュージックの作曲家として活躍し、『風の谷のナウシカ』で映画音楽家としてデビューしました。その後は数多くの映画音楽やCM曲を手がけ、日本を代表する作曲家になりました。
 この本では久石さんの映画音楽家、作曲家としての仕事の仕方が明快に書かれています。著者はこの本の中で自分を自己満足の芸術家としてでなく、多くの人に楽しんでもらうことで生計を立てる街中の音楽家だと言います。そしてプロの音楽家として、どういう姿勢が必要かを説きます。
 「優れたプロは継続して自分の表現をしていける人」
 「気分の波に揺るがされないような環境作り」
 「第一印象を大切にする」
 「質より量で自分を広げる」
 「95%の論理的思考と5%の感覚的ひらめきが大切である」
 この本で書かれていることは作曲家としてだけでなく、他の業界の仕事においても大切な姿勢であり、誰が読んでも非常に参考になります。
 
 また著者の映画音楽制作の裏話や映画音楽の魅力なども書かれており、映画音楽の解説書としても楽しめます。宮崎監督や北野監督の音楽への姿勢や中国・韓国の映画制作の裏話はとても映画好きにはとても面白かったです。
 
 さらに後半はアジアを舞台に活躍する著者が感じた日本人の課題が述べられており、今日本人に必要な姿勢が提言されています。

 この本はとても読みやすく、多くの人にとって参考になることが書かれています。久石譲を知っている人も知らない人も、ぜひ読んでみてください。

 

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2006年10月 9日 (月)

『Asian X.T.C.』

お気に入りのCD NO.16『Asian X.T.C.』 久石譲
Asian_xtc  今回紹介するCDは久石譲が美しく官能的でポップなASIAをテーマにしたソロ・アルバム『Asian X.T.C』です。
ここ最近の久石さんはオーケストラを使ったクラシカルな作品が多かったのですが、久しぶりに久石さんの原点とも言えるミニマルな作品に仕上がっています。また楽器の編成も久石作品に欠かせないピアノとストリングスに加えて、今回はサックスやマリンバ、アジアの民族楽器を多用し、色鮮やかで心地よい音色を生み出しています。
  久石さんは今回のアルバムを作成するに当たって、自分の音楽の原点であるミニマルミュージックを意識したそうです。久石さんはメロディメーカーとして有名ですが、もともとミニマルミュージックの作曲家して活躍していました。80年代のソロアルバムは最近のクラシカルでメロディーの美しさが特徴的なアルバムと違い、シンセを多用した前衛的なミニマルミュージックのアルバムを発表していました。
 ミニマルミュージックは音の動きを最小限に抑え、パターン化された音型を反復させる音楽です。ミニマルミュージックは最初聴いていると退屈なのですが、次第に反復されるメロディに陶酔感を感じるようになります。
 今回のアルバムは陽サイドと陰サイドと2部構成になっており、前半の6曲はメロディメーカーとしての久石さんの美しいメロディーが堪能できます。そして後半の4曲はミニマルミュージックの作曲家としての久石さんの才能が堪能できます。また全体的にアジアンテイストな雰囲気でまとまっており、聴いていて心落ち着くものがあります。
 私の一番のお薦めは2曲目の 「Welcome to Dongmakgol 」です。この曲は韓国映画「トンマッコルへようこそ」のテーマ曲なのですがギターデュオのDEPAPEPEが参加しており、ギターの響きが郷愁を誘います。また3曲目の「Venuses」はカネボウ「いち髪」CM曲なのですが、子どものコーラスが印象的でした。
 仕事から帰ってくつろぎたい時にお薦めのアルバムです。
 
*今回のアルバムに関する久石さんのコメントが下のサイトに掲載されています。http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/ghibli/cnt_interview_20060912.htm

・陽 side (Pop Side)
01. Asian X.T.C.
02. Welcome to Dongmakgol
( オリジナル・バージョン:韓国映画「トンマッコルへようこそ」主題曲)
03. Venuses (カネボウ「いち髪」CMソング)
04. The Post Modern Life
(オリジナル・バージョン:中国映画「叔母さんのポストモダン生活」主題曲)
05. A Chinese Tall Story  
(オリジナル・バージョン:香港映画「A Chinese Tall Story」主題曲)
06. Zai-Jian
・陰 side (Minimal Side)
07. Asian Crisis (NHK「名曲の旅・世界遺産コンサート」書き下ろし曲)
08. Hurly-Burly
09. Monkey Forest
10. Dawn of Asia
Bonus Track
11. Woman ~Next Stage~ (レリアンCMソング)

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2006年9月 9日 (土)

久石譲とCM提供曲

Curvedmusic  久石譲と言うと、宮崎駿の映画の音楽を手がけた人として有名ですが、CMでも印象的な音楽を数々提供しています。ここ最近だとサントリー「京都 福寿園 伊右衛門」のCMで流れる和のテイスト溢れる曲やカネボウ「いち髪」の『Venus』がとても印象的です、また5年前に北野武が出演していたトヨタ・カローラのCMで流れる『Summer』という曲がピアノの美しい音色と心落ち着くメロディーで大変話題になりました。この曲はもともと北野武の『菊次郎の夏』のテーマ曲だったのですが、CMで流れるようになってからカローラの曲として有名になりました。
 CMの曲は15秒から30秒という短い時間の間で如何に視聴者を引き付けることができるかが大きなポイントだと思います。そういう意味で久石さんの手がける曲は短い時間の間で視聴者に印象の残るメロディーを常に提供しており、CM曲として大変成功していると思います。
 彼のCM曲はソロアルバムに収録されており、CMでは一部しか聞けなかった曲がフルで聞くことができ、CMで聞いた時とはまた違った印象を感じる仕上がりになっていることが多いです。ぜひCMを見て、この曲いいなと思ったらアルバムを買って聞いてみてください!
 ちなみに私のお気に入りCM提供は次の3作品です。
『Summer』 トヨタ・カローラ
・『Oriental Wind』 サントリー「京都 福寿園 伊右衛門」
・『Angel Springs』サントリー山崎

○久石譲CM提供曲一覧リスト
・『SYNTAX ERROR』カネボウ化粧品「XAUAX」CMテーマ :α-BET-CITYに収録
・『MEBIUS LOVE』SCOTEHビデオ・カセット :α-BET-CITYに収録
・『THE WINTER REQUIEM』MAZDA Familia 4WD :CURVED MUSICに収録
・『WHITE SILENCE』 資生堂UVホワイト :CURVED MUSICに収録
・『OUT OF TOWN』キャノン キャノビジョン8 :CURVED MUSICに収録
・『A VIRGIN & THE PIPE-CUT MAN』東海ベスタ バイオパイプ :CURVED MUSICに収録
・『794BDH』MAZDA Familia 4WD :CURVED MUSICに収録
・『ZTD』日産 フェアレディZ :CURVED MUSICに収録
・『PUFF ADDER』小西六 コニカ望遠王 :CURVED MUSICに収録
・『A RAINBOW IN CURVED MUSIC』東洋タイア トランピオ :CURVED MUSICに収録
・『CLASSIC』サントリー クラシック :CURVED MUSICに収録
・『FLOWER MOMENT』オリンパスOM2 :CURVED MUSICに収録
・『月の砂漠の少女(歌劇"真珠採り"より)』日立マスタックス :CURVED MUSICに収録 
・『Friends』トヨタ・クラウンマジェスタ :Piano Stories IIに収録
・『Angel Springs』サントリー山崎 :Piano Stories IIに収録
・『Nostalgia』サントリー・ピュアモルトウイスキー山崎 :Nostalgia~ Piano Stories III~に収録
・『Summer』 トヨタ・カローラ(9代目) :CURVED MUSIC IIに収録
・『Asian Dream Song』 トヨタ・カローラ(9代目) :CURVED MUSIC IIに収録
・『Ballet au lait』 全国牛乳普及協会  :CURVED MUSIC IIに収録
・『Silence』 ダンロップVEURO(久石本人もCMに登場した) :CURVED MUSIC IIに収録
・『Happin' Hoppin'』キリン一番搾り生ビール :CURVED MUSIC IIに収録
・『Ikaros』  東ハト キャラメルコーン :FREEDOM PIANO STORIES 4に収録
・『Spring』 ベネッセコーポレーション「進研ゼミ」 :FREEDOM PIANO STORIES 4に収録
・『Oriental Wind』 サントリー「京都 福寿園 伊右衛門」 :FREEDOM PIANO STORIES 4に収録
・『お母さんの写真』 ハウス食品 :となりのトトロイメージアルバムに収録
・『Venus』 カネボウ「いち髪」 :Asian X.T.Cに収録
・『レリアン』レリアン

○提供曲収録CD
CURVED MUSIC POLYDOR POCH-1485 1986.09.25 \1,529(税込み)
α-BET-CITY 徳間ジャパン TKCA-30725 1985.06.25 \1,733(税込み
・PIANO STORIES II POLYDOR POCH-1604 1996.10.25 \3,059(税込み)

・NOSTALGIA PIANO STORIES III POLYDOR POCH-1731 1998.10.14 \3,059(税込み)
・CURVED MUSIC II UNIVERSAL UPCH-1216 2003.01.29 \1,300(税込み)
・FREEDOM PIANO STORIES 4 UNIVERSAL UPCI-1014 2005.01.26 \2,940(税込み)
Asian X.T.C UPCI-1051 2006.10.4  \3,059(税込み)
 

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2006年9月 5日 (火)

『NHKスペシャル 驚異の小宇宙・人体 サウンドトラックシリーズ 』

お気に入りのCD.No12.『NHKスペシャル 驚異の小宇宙・人体 サウンドトラック』久石譲
The_universe_within_1  今回紹介するCDは1989年にNHKスペシャルとして放映された「驚異の小宇宙・人体」のサウンドトラックです。
 『NHKスペシャル 驚異の小宇宙・人体』は人間の体内で起こっているさまざまな器官の役割を、ドラマティックに実写映像とCGを駆使して紹介する番組で、今まで「身体」「脳」「遺伝子」と3シリーズ放映されてきました。
 私は小学生の時に理科の授業で初めてこの番組を見たのですが、生命の誕生を描いた第一話を見て、大変感動したのを今も覚えています。排卵から受精、胎児の成長へと至る過程がCGや実際の胎内の映像を用いながら、分かりやすく説明してくれるので、小学生ながら興味深く見ていたものでした。私はこの番組を通して生命の精巧さ感心し、命の尊さと驚異というものを感じたものでした。
 この番組はNHKの最先端撮影技術やCGが大きな見所であるのですが、もうひとつ忘れてはいけないのが音楽の素晴らしさです。
 
 音楽は宮崎駿や北野武の映画で数々の名スコアを生み出してきた久石譲が担当しているのですが、私は彼の作品の中でも『人体』はベスト5に入るほどの仕上がりだと思います。私が久石譲のファンになったきっかけも『人体』の番組を見たのがきっかけでした。番組の随所で流れるシンセを利用した美しいメロディの数々は人体の神秘や偉大さ、そして温かさを感じさせてくれます。音楽で人体内部の活動を活き活きと見事に表現しています。特に番組の最後で流れるオーケストラによるテーマソング「THE INNERS~遥かなる時間(とき)の彼方へ」は鳥肌がたつほど美しく、聞いていて心温まる名曲です。
 
 私はこの作品で久石譲という作曲家の虜になり、彼の他の作品を次々と買っては聞きまくるようになりました。ちなみに『人体』が私が初めて買った久石譲のCDでした。
 
 彼は3シリーズ全ての音楽を担当しているのですが、どのシリーズも時に激しく、時に優しく美しいメロディで人体の神秘や偉大さを表現しています。しかし、完成度は1作目の作品が最高だと思います。

 『人体』のCDは現在2枚組みで発売されています。『人体』を見たことがない人でも久石ファン、癒し系の音楽を求めている人にはお薦めです!
 ちなみにこのCDはここ最近の久石作品に見られるオーケストラ中心でなく、初期の久石作品に見られたシンセ中心の作品であることも大きな魅力だと思います。シンセによる透明感溢れる音の広がりが心地よい作品です。
 ぜひ聞いてみてください!

 *ちなみに現在は廃盤ですが、『SPECIAL ISUUE UNIVERSAL WITHIN』と言う2つのスピーカーでの3Dの音響を出すと言うアルバムがあります。私も持っていますが、目を閉じて聞くと自分の周囲360度、音があちこち動いている様に聞こえ、面白いアルバムになっています。中古で見つけたら買って聞いてみてください!
 
 

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2006年5月27日 (土)

宮崎駿作品と久石譲

 宮崎駿の映画の魅力の一つに音楽があります。どの作品も映像と音楽がとてもマッチしており、美しく親しみやすいメロディーは聞いていて、とても心地よいものがあります。そんな宮崎作品の音楽を全作品手がけているのが久石譲です。久石さんは『風の谷のナウシカ』から『ハウルの動く城』まで宮崎駿がジブリで監督した7作品全ての音楽を担当しています。久石さんの音楽の魅力はシンプルで押しの強いメロディーと編曲の巧みさにあります。久石さんの音楽はとてもインパクトが強いので、映像に魅力がないと音楽だけが上滑ることも多いです。しかし、宮崎作品では宮崎さんの生み出すインパクトのある映像と久石さんの生み出すインパクトの強い音楽はとても相性がいいのです。久石さんの音楽は透明感が清清しい宮崎作品の映像の素晴らしさをさらに倍増させてくれます。久石さんの音楽がなかったら、おそらく宮崎作品はここまで人気がでなかったのではないかと思うほどです。
 宮崎作品の音楽の制作は大変時間をかけて丁寧に行われています。まず映画公開の半年前から1年前に、映像がない段階で作曲家が自由なイメージでイメージアルバムを作り、どういう音楽が映像に合うか監督と音楽家で話をするそうです。その後、イメージアルバムの曲を参考にしながら、サウンドトラックのためにまた作曲をしなおして、編曲をして完成させるそうです。長い期間をかけて手間隙かけて制作されているので、完成度も高くなるそうです。
 では宮崎駿作品の各サントラの魅力を紹介したいと思います。もし興味が出てきたら、レンタルするなり、購入するなどして、ぜひ宮崎作品の音楽の魅力に浸ってみてください。
 Nausika
『風の谷のナウシカ』1984年
 宮崎駿作品において初めて久石譲が音楽を手がけた作品です。この頃の久石譲はまだ無名の作曲家だったのですが、監督とプロデューサーの高畑勲の強い後押しもあり、大抜擢となりました。(当時は音楽を誰が担当するかで会社上層部と映画制作者の間で揉めに揉めたそうです。)
 ナウシカの音楽の魅力は民族音楽色の強い曲やオーケストラによる壮大な曲、シンセによる打ち込みの曲といろいろな種類の曲が混在しながら、ナウシカの世界観をみごとに音で表現しているところにあります。特に映画のクライマックスのナウシカ復活のシーンで流れる「ラン・ラン・ラ・ラ~」という子どもの歌声の曲はとてもインパクトがある曲です。(ちなみにこの曲の子どもの歌声は久石譲の当時4歳の娘が歌っています。)

Laputa 1986年『天空の城ラピュタ』
 コンビ2作目の『ラピュタ』は名曲ぞろいで音楽の完成度がとても高いです。まずオープニングに流れる『空から降ってきた少女』。オーケストラによる壮大な雰囲気の曲がこれから始まる冒険を予感させて素晴らしいです。またパズーが吹くトランペットの曲『ハトと少年』も清清しい名曲です。また活劇場面で流れる音楽も映像の動きのタイミングときっかり合わして制作されたそうで、観客の緊張感を煽り、盛り上げてくれます。特に映画の中盤でシータをパズーが救い出すシーンで流れる曲は映像の持つスリルと緊張感そして迫力を倍増させてくれて、最高にすばらしい活劇音楽となってます。また映画の後半のラピュタに着いてから流れる音楽も壮大でありながら物悲しく、ラピュタのもつ2面性を音楽で巧みに表現していると思います。そしてラストで流れる主題歌『君をのせて』はアニメ映画の主題歌においてベスト3内に入るほどの名作です。ラピュタの音楽は宮崎&久石コンビのなかでも指折り3本に入るほどの名作です。

Totoro 1988年『となりのトトロ』
 コンビ3作目の『となりのトトロ』。この作品の主題歌『さんぽ』と『となりのトトロ』は小学校の音楽の教科書にも載り、今では国民的愛唱歌となっています。『トトロ』は『ナウシカ』や『ラピュタ』のようなスケールの大きな話でないので、音楽のアプローチも今までの作品とは違っており、優しさと暖かみのある親しみやすいメロディー中心の作品となっています。そんな中、久石さんらしいシンセを使用したミニマム調(同じフレーズが何度も繰り返される曲)の曲などもあり、ありきたりの子ども映画音楽みたいな感じになっていないところが、さすがだなと思います。
  私が『トトロ』の中で特にお気にいりの曲は、映画の中盤でトトロやサツキとメイが傘を持って踊ると木がむくむくと伸びてくるシーンで使われる『風のとおり道』という曲です。この曲は命の持つ神秘さや壮大さ、優しさ、暖かさといったものが聞いていて感じられる名曲です。
Kiki 1989年『魔女の宅急便』
 この映画は宮崎駿作品の中で始めて大ヒットした作品です。この映画の音楽は、聞いていて軽やかで、明るくさわやかな雰囲気を持っています。地中海周辺の地域で流れているようなヨーロピアンエスニック調の曲を意識して作曲された音楽は、映画の舞台となった架空の国の雰囲気を見事に表現しています。
 
Porco 1992年『紅の豚』
 この映画は1920年代末期のイタリアを舞台に男と女が繰りひろげる愛と冒険の物語ということで、音楽もアコースティックな音にこだわり、哀愁とロマンチシズム漂う曲が多いです。また飛行シーンで流れる曲が、浮遊感や飛翔感をみごとに音楽で表現しており、映像にとてもマッチしています。夜に洋酒を飲みながら聞きたい感じの曲が多いです。

Mononoke 1997年『もののけ姫』
 公開当時、大ブームを巻き起こした『もののけ姫』。この映画の音楽は宮崎駿と久石譲のコンビの集大成といった感じの名作に仕上がっています。主人公の気持ちや宮崎監督の思想性を音楽で表現しようというスタンスで制作された音楽はどれも重厚で美しく、映像で表現しきれない主人公たちの思いを見事に表現しています。またこの作品では日本的なものを意識して、西洋的コード進行と違う5音階をベースに作曲したそうです。さらにこの作品の主題歌『もののけ姫』は作詞を宮崎駿が手がけ、カウンターテナーである米良美一をボーカルとして起用し、当時大変話題になりました。
 私がこの作品で一番お気に入りの曲が『アシタカせつ記』という曲で、映画の中でも重要なシーンで使用されていますが、フルオーケストラによる重厚な演奏は『もののけ姫』の持つ壮大で深い世界観やアシタカの思いが見事に音で語られた名曲になっています。

Sen_to_tihiro 2001年『千と千尋の神隠し』
 日本映画史上空前の大ヒットを飛ばした『千と千尋の神隠し』。この映画ではフルオーケストラとエスニックな音を巧みに融合し、映像が持つ独特な世界観を音楽で表現しています。映画の最初と中盤のおにぎりを食べるシーン、ラストと流れるピアノによるテーマ曲はとても美しく、千尋の寂しさや切なさといった心情を音で表しています。私がこの作品で一番好きな曲は『6番目の駅』という曲で、千尋が電車に乗るシーンで使われているピアノソロによる曲です。この曲の持つ寂しさ、孤独感、物悲しさは電車に乗った千尋の気持ちを見事に語っています。
Hauru_santra 2004年『ハウルの動く城』
 コンビ7作目となる『ハウルの動く城』。この作品では『人生のメリーゴーランド』というワルツの曲が、とても印象に残ります。今作品では今までと違い、メインとなる曲を一曲作り、随所に流したいという監督の要望があったそうです。その監督の要望に応えて作られた曲が『人生のメリーゴーランド』です。この曲はとても優雅で美しく、それでいて哀愁を帯びていて、映画のキャラクターやストーリーにとてもマッチしています。
 私はこの作品で一番のお気に入りはラスト近くに流れるトランペットの曲です。トランペットの音色の美しさがメロディーの持つ美しさを引き立てており、胸にぐっと響いてくる曲となっています。 

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スタジオジブリの映画と主題歌

お気に入りのCD.NO8「STUDIO GHIBLI SONGS」
Studio_ghibli_song_2  スタジオジブリの作品といえば、毎回主題歌がとても印象的です。映画の主題歌というと、映画の内容と密接に関係なく、人気のある歌手の曲が使用されることが多いです。しかし、ジブリの作品において主題歌は単なるエンディングに流れる曲という以上に重要な役割を持っています。
 ジブリの映画においてラストに流れる主題歌は、どれも映画の雰囲気やテーマにとてもあっており、年代を超えて観客の心を和ませてくれます。そして、映画を見た後にテレビやCDなどで、主題歌が聞こえてくると、映画の内容を喚起させるだけの力があります。
 ジブリの主題歌は映画のためにオリジナルの主題歌が制作されるときもあれば、既成曲を上手く取り入れる時もあります。前者の代表作は『もののけ姫』や『となりのトトロ』・『天空の城ラピュタ』などがあり、後者ではユーミンの曲を主題歌に使用した『魔女の宅急便』などがあります。私はジブリの主題歌では映画のために制作されたオリジナル主題歌がお気に入りです。特に作詞を宮崎駿・作曲を本編音楽を担当した久石譲が手がけたラピュタの主題歌『君をのせて』や『となりのトトロ』『もののけ姫』などの主題歌は、映画の雰囲気やテーマが伝わる主題歌で、とても完成度の高い曲だと思います。
 またジブリの主題歌ではあまり有名でない実力のあるアーティストを起用されることも多いです。特に『千と千尋の神隠し』の主題歌を歌った木村弓や『もののけ姫』の米良美一などは、映画のヒットに伴い、一気に知名度があがったアーティストでした。ジブリの作品では次にどんなアーティストが起用されるのかも楽しみの一つです。
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 今年公開されるジブリの新作『ゲド戦記』でも手島葵という新人アーティストが起用されるようですが、予告編で流れる歌を聴くと歌声も美しく、歌詞も心に残るものがありました。歌を聴くだけで、映画を見てみたいと思わせる力がありました。映画が公開されると、手島葵もブームになるような気がします。
  ジブリの主題歌で使われる曲はどれも年代を問わず誰が聞いても楽しめ、心が和まされます。ぜひ家庭に1枚ジブリの主題歌のCDをお持ちすることをお奨めします!

お奨めスタジオジブリ主題歌CD!
『STUDIO GHIBLI SONGS』徳間ジャパンコミュニケーションズ
1. 「風の谷のナウシカ」~風の谷のナウシカ(安田成美) 
2. 「天空の城ラピュタ」~君をのせて(井上あずみ) 
3. 「となりのトトロ」~さんぽ(井上あずみ) 
4. 「となりのトトロ」~となりのトトロ(井上あずみ) 
5. 「火垂るの墓」~はにゅうの宿(アメリーダ・ガル=クリチ) 
6. 「魔女の宅急便」~ルージュの伝言(荒井由実) 
7. 「魔女の宅急便」~やさしさに包まれたなら(荒井由実) 
8. 「おもひでぽろぽろ」~愛は花,君のその種子(都はるみ) 
9. 「紅の豚」~さくらんぼの実る頃(加藤登紀子) 
10. 「紅の豚」~時には昔の話を(加藤登紀子) 
11. 「海がきこえる」~海になれたら(坂本洋子) 
12. 「平成狸合戦ぽんぽこ」~アジアのこの街で(上々颱風) 
13. 「平成狸合戦ぽんぽこ」~いつでも誰かが(上々颱風) 
14. 「耳をすませば」~カントリーロード(本名陽子) 
15. 「On Your Mark」~ON YOUR MARK(CHAGE&ASKA) 
16. 「もののけ姫」~もののけ姫(米良美一) 

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2006年2月25日 (土)

『JOE HISAISHI MEETS KITANO FILMS』

お気に入りのCD.NO6 『JOE HISAISHI MEETS KITANO FILMS』 久石譲
joe_meet_takesi  今回紹介するCDは 北野武が監督した映画に使用された久石譲のサントラ曲を集めたベストアルバムです。 久石譲は宮崎駿映画の全音楽を担当していることで有名な映画音楽家です。宮崎駿の映画において久石譲の音楽はとてもはまっており、毎回印象的な曲を提供していますが、北野武の映画でも『あの夏、一番静かな海。』から『ドールズ』までの7作品で音楽を手がけています。
 北野作品においても、彼の音楽は映像にとてもはまっており、印象的な曲を数々提供しています。北野監督は削ぎ落としを意識して、映画を作っているようで、音楽家にも同じことを要求するそうです。そんな監督の要求に応えて作られた曲の数々は、北野監督の作り出す映像の力をさらにもう一段高いところまで引き上げます。
 北野作品はセリフが少なく、静かな場面が多いです。彼は映像で全てを語ろうとする監督です。そんな彼の作品において、音楽は単なる添え物でなく、重要な役割を持っています。
 まず久石譲の音楽は北野監督の映像の雰囲気や魅力をより前面に押し出します。『あの夏、一番静かな海』でラストに流れる「
Silent Love」は恋人たちの思い出シーンを一気に盛り上げますし、『ソナチネ』の印象的なミニマムミュージックによるメインテーマは美しくもどこか狂気じみていて、映像が持つ美しさや狂気をさらに増幅させます。
 また音楽がセリフで語られない主人公たちの感情や映画が語ろうとするテーマを観客に伝えてきます。HANA-BI』の哀切と感傷漂う曲が主人公の哀しみを表現し、『キッズ・リターン』の青春のほろ苦さと躍動感を表現した曲は主人公の若者たちの行き場のないエネルギーや苛立ちを伝えてきます。また『菊次郎の夏』の爽やかでノスタルジックな曲は夏休みの思い出というテーマをずばり曲で語っています。
 映画を見た人はこのアルバムを聴くと、映像が頭に浮かんでくると思います。そして、また映画が見たくなると思います。
 また映画を見ていなくても、聴いていて楽しめるアルバムです。久石譲の繊細で美しいメロディーライン、ピアノやストリングス・シンセを多用した音の心地よさ。このアルバムはヒーリングミュージックとしても満足のいくものです。
 北野映画ファンもヒーリングミュージックファンも買って損はしないアルバムとなっています。ぜひ聴いてみてください!

1.INTRO-Office KITANO Sound Logo(original)
2.Summer(菊次郎の夏)
3.The Rain(菊次郎の夏)
4.Drifter…in Lax(BROTHER)
5.Raging men(BROTHER)
6.Ballade(BROTHER)
7.BROTHER(BROTHER)
8.Silent Love(Main Theme)(あの夏,いちばん静かな海。)
9.Clifside Waltz 3(あの夏,いちばん静かな海。)
10.Bus Stop(あの夏,いちばん静かな海。)
11.Sonatine 1~act of violence(Sonatine)
12.Play on the sands(Sonatine)
13.KIDS RETURN(KIDS RETURN)
14.NO WAY OUT(KIDS RETURN)
15.Thank You,…for Everything(HANA-BI)
16.HANA-BI(HANA-BI)

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2005年12月24日 (土)

久石譲の世界

 皆さんに質問です。サントリー緑茶「伊右衛門」、NHKスペシャル「人体」シリーズ、宮崎駿の映画、北野武の映画、これらに共通するものは何でしょう?
 答えは音楽を担当している作曲家がみんな同じだということです。その作曲家の名前は久石譲。この作曲家の名前は知らない人も多いと思いますが、日本人であれば多くの人が一度はどこかで彼の曲を聴いていると思います。彼の代表作は、多すぎてなかなか絞れません。もし挙げるとすると、宮崎駿がスタジオジブリで監督した作品の全ての音楽を彼が担当してします。「ナウシカ」から「ハウルの動く城」までの全ての曲を彼が手がけています。また北野武の映画や最近だと「男たちのYAMATO」なども手がけており、彼はおそらく日本で一番有名な映画作曲家の一人だと思います。
 そんな彼と私が出会ったのは小学校の理科の時間に見た「人体」というNHKのドキュメンタリーでした。このドキュメンタリー、当時としては画期的なCGを多用して、人体の内部を描き、とても面白く夢中になって見ていました。その時、私はバックに流れる曲のメロディーがとても美しく耳に残り、サントラを買ってもらい、家でよく聴いていました。そして、一体誰がこのような曲を書いたのだろうと気になり、調べたところ久石譲という人だということが分かり、彼のCDをその後ずっと買い集めていきました。(現在で70枚くらい彼のCDを所有してします。)
 彼の音楽の魅力を一言で言うと、シンプルでありながら力強く、美しいメロディーラインだと思います。1度聴くと、心に残る曲が多いです。特に宮崎駿の映画と久石譲の音楽は相性が良く、どの映画の曲もメロディーが印象的で、その曲を聴くだけで、映画のシーンが思い浮かぶほどです。彼の音楽なしの宮崎駿映画って想像ができません。
 また宮崎駿の映画作品以外も、彼は多くの映画やCMの曲を手がけて印象的なメロディーを残しています。CMでいうと、ここ最近だとサントリー緑茶「伊右衛門」、TOYOTAカローラの曲などが、特に印象的でした。また映画だと北野武作品での彼の音楽は宮崎作品とはまた違ったマイナーで美しい旋律の曲を残しています。(最近の作品では二人のコラボレーションはしてませんが)
 映画やCMの仕事以外も、長野パラリンピックの開会式の演出をしたり、映画監督として「カルテット」とという映画を制作したり、新日本フィルハーモニー交響楽団が結成した新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラの音楽監督を務めたりしています。コンサートも毎年しており、オーケストラの時もあれば、アンサンブルの時もあり、魅力的なコンサートが多いです。私も何回かコンサートに行っていますが、聴いたことのある曲が多く、楽しみやすいです。ここ最近だと、チェロ奏者9人とピアノによるアンサンブルのコンサートa Wish to the Moon~Joe Hisaishi & 9 Cellos 2003 はとても良かったです。チェロの力強く繊細な響きが、久石メロディーを引き立ててました。(DVDにもなっているので、興味のある人は是非見てください。)また昨年大阪城西の丸公演で行われた野外コンサート「ワールドドリームオーケストラツアー」ファイナルもとても素晴らしいものでした。野外でそよ風の吹くなか、ビールを飲みながら、ラピュタやナウシカの曲を聴く時間は至福の時間でした。今年は行けなかったので、是非次回は行きたいものです。
 
 また彼はオリジナルアルバムもたくさん出しており、名盤が多いです。初期はシンセを多用してミニマム・ミュージックのアルバムを発表しており、今聴いても刺激的で面白い曲が多いです。(スタジオジブリの曲しか聴いたことのない人にはびっくりするほど前衛的で攻撃的な曲が多いです。)中期はボーカルものの作品を発表。(これは私はいまいちですが。)その後、紆余曲折の90年前半、さまざまな形式のアルバムを発表した後、ここ最近はオーケストラを中心にしたアルバムとピアノを中心にしたアンサンブル形式のアルバムを多く発表しています。特にピアノ中心のアルバム「ピアノストーリー」シリーズはメロディーも構成もいい曲が多いです。
 彼の曲は繊細でありながら力強く、シンプルなのに複雑で奥深く、攻撃的で優しい、相反するものが同居していて、聴いていて面白いです。

 是非、みなさんもテレビで彼の曲が流れるときは、じっくり耳を傾けて下さい。

 久石譲公式サイト:http://www.joehisaishi.com/home.html
 

 私の初心者にお薦めアルバムBEST5

5位 菊次郎の夏サウンドトラック:北野武監督映画のサウンドトラック。ピアノとストリングの構成で清々しく郷愁漂う曲で詰まっています。また一時期TOYOTAカローラのCMにも使われてました。

4位 天空の城タサウンドトラック:宮崎駿とのコラボレーションの音楽はどれも印象的なものが多いのですが、一つ挙げるならやはり「ラピュタ」。オープニングのオーケストラによる壮大な曲、主人公の少年が朝にトランペットで吹く曲、エンディングの「君をのせて」。どれも素敵な曲ばかりです。

3位 Piano Stories:全編ピアノソロのアルバム。もちろん演奏は久石譲。みんな知っている「ナウシカ」「トトロ」などの曲に加え、他の曲も印象的なメロディーばかり。

2位 Works2:フルオーケストラのアルバム。もののけ姫やHANABIなど映画で使用された曲を中心に構成。どれもオケの編曲が上手く、聞き入ってしまいます。ストリングスの使い方が巧みです。

1位 ENCORE:全編ピアノソロのアルバム。初心者の人はまずこのアルバムから聴いてほしいです。久石メロディーの真髄がここにあります。編曲も上手です。

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