2008年4月 7日 (月)

『機動警察パトレイバー劇場版』この映画を見て!

第207回『機動警察パトレイバー劇場版』
Photo_2 今回紹介する作品は押井守監督が手がけるパトレイバーシリーズの劇場版第1作『機動警察パトレイバー劇場版』です。
 パトレイバーはヘッドギアというグループによって漫画とアニメが制作されています。グループには5人のクリエイターがおり、ゆうきまさみが原案、出渕裕がメカニックデザイン、高田明美がキャラクタデザイン、平成ガメラシリーズも手かげた伊藤和典が脚本、そして押井守が監督を担当しています。
 パトレイバーは汎用多足歩行型作業機械「レイバー」が普及した近未来の東京を舞台にレイバーによる犯罪を防ぐために警視庁内に発足された「特殊車両二課中隊」、通称「特車二課」の第二小隊の隊員たちの活躍と成長を描いていきます。
 1988年に押井守監督によるOVAが6巻発表され、ゆうきまさみによる漫画版も少年サンデーに連載開始、その1年後に今回紹介する劇場版が発表されました。

 劇場版パトレイバーは現在3作目まで制作されています。完成度の高さや押井監督作品としての評価は2作目の方が高いですが、1作目にあたる本作品が娯楽作品としては一番面白いです。
 
 ストーリー「東京でレイバーが突如暴走する事件が多発。その原因を探っていた第2小隊の篠原遊馬巡査は暴走した機体すべてに搭載されていた最新型のオペレーティングシステム「HOS」ではないかと推測する。同様の疑念を抱いていた第2小隊長・後藤は「HOS」の主任開発者だった帆場英一の捜査を本庁の松井刑事に依頼していた。」

 本作品の凄いところはOSやコンピューターウィルスなどの知名度がまだ低い時代にストーリーの核にそれらをもってきているところです。その為、今見ても古臭さがなく、むしろ今だからこそリアリティをもって見ることができます。
 またレイバーの暴走に始まり最終的に大規模なサイバーテロへと発展するスケールの大きな展開や、前半に張りめぐらされた伏線の数々が後半に次々と明かされるシナリオの緻密さなども本作品のストーリーの素晴らしいところです。

 映像面のクオリティも高く、今見ても遜色はありません。特に都市化によって消え行く東京の懐かしい下町の情景を哀惜をこめて描いた美術や蒸し暑い日本の夏の風景を丁寧に表現した演出は非常に印象的でした。

 押守監督は事件の首謀者である帆場を映画の冒頭で死んだ設定にして、彼の残された意思のみが存在しつづけて事件を引き起こすという展開にしていますが、そこに監督の映画で常にテーマとなる都市化による存在の虚構化が押し付けがましくなく見事に描かれていると思います。
 また個人と組織の対立、現場と上層部の対立のドラマも非常に見ごたえがありました。(ちなみに『踊る大捜査線』は本作品の影響を強く受けています。)

 もう20年近い前の作品でありますが、今見ても色あせることのない傑作です。ぜひ一度ご覧になってください! 

上映時間 98分
製作国 日本
制作年 1989年
監督: 押井守 
演出: 澤井幸次 
企画: ヘッドギア 
原作: ヘッドギア 
原案: ゆうきまさみ 
脚本: 伊藤和典 
撮影監督: 吉田光伸 
美術監督: 小倉宏昌 
編集: 森田編集室 
音楽: 川井憲次 
音響監督: 斯波重治 
作画監督: 黄瀬和哉 
出演:古川登志夫。冨永みーな、 大林隆介、榊原良子、井上瑶、池水通洋
二又一成 、郷里大輔、千葉繁、阪脩、辻村真人、西村知道、小島敏彦

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『クローバーフィールド/HAKAISHA』この映画を見て!

第206回『クローバーフィールド/HAKAISHA』
Photo  今回紹介する作品はニューヨークの自由の女神が破壊される衝撃的な予告編以外公開されるまで徹底した秘密主義が貫かれて話題となった怪獣映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』です。

 ストーリー:「日本への転勤が決まったロブを祝うため、パーティが開かれていた最中に突如として爆音がニューヨーク中に鳴り響く。外の様子を見に屋上へ向かうとダウンタウンが炎に包まれていた。急いで外に非難と今度は破壊された自由の女神の頭部が落ちてくる。」
 
 本作品は怪獣によるニューヨーク攻撃に遭遇した一市民のビデオ撮影を通して全編描いています。その為、ニューヨークが今どういう惨状で、軍や政府がどう動いているのか、そして怪獣の正体は何だったのかも最後まで全く分りません。(そのもどかしさが人によってはイライラするかもしれませんが・・・)
 大抵の怪獣映画では科学者や軍人が出てきて説明をしたり、怪獣の姿を俯瞰で捉えた映像が出てきたりして、全体状況の説明を観客に向かってするものです。しかし、本作品それを全く省き、突然の惨事に巻き込まれた市民たちの恐怖や絶望、そして何とか生き延びようとする姿に焦点を当てて、今までの怪獣映画にはない臨場感を出しています。
 良く似た作りの作品にスピルバーグ監督の『宇宙戦争』がありましたが、あの作品は最後の展開がご都合主義だったのに対して、本作品は最後まで絶望感に満ちており楽しめました。 

 映像も素人が逃げながら撮影したという設定のために非常に見にくいのですが、その迫力と特撮の細やかな作りはなかなかのものです。炎に包まれ倒壊するビルと迫り来る砂塵、ビルの谷間を走り抜ける怪獣と攻撃する軍隊とスケールの大きな映像が断片的に映し出され、観客の想像力を刺激します。
怪獣もチラチラと映し出されるのですが、見た目は今ひとつインパクトがなかったような気がします。ただ、あれだけの攻撃を受けても暴れまわるとは不死身な奴ですねえ。

本作品は『M:I:Ⅲ』の監督であるJ・エイブラムスが日本に立ち寄った際に見たゴジラのフィギュアからヒントを得て企画したそうです。その為、映画の随所に日本を意識したシーンが盛り込まれまれていますし、ラストに流れるテーマ曲もゴジラの曲に大変似ています。
 また作品の内容としても『ゴジラ』が戦後間もない東京を舞台に製作されたのと同じように、本作品も911のテロ後間もないニューヨークを舞台に製作されているところも大変似ています。『ゴジラ』が当時見た人に東京大空襲を思い起こさせたのと同じように本作品を見たアメリカ人は911のテロが頭の中を過ったと思います。そう意味では本作品は以前リメイクされたローランド・エメリッヒ版『GODZILLA』以上に正当な『ゴジラ』のリメイクだと思いました。
 
 本作品は考える映画ではなく、テーマパークのアトラクションのようにひたすら体感する映画です。怪獣に攻撃された街の中で逃げ惑う主人公たちの姿に感情移入して約80分間の恐怖と絶望を味わってみてください!
  ただ人によっては画面に酔うかもしれないのでご注意を!

公式サイト:http://www.04-05.jp/

上映時間 85分
製作国 アメリカ
製作年 2008年
監督: マット・リーヴス 
脚本: ドリュー・ゴダード 
撮影: マイケル・ボンヴィレイン 
プロダクションデザイン: マーティン・ホイスト 
衣装デザイン: エレン・マイロニック 
編集: ケヴィン・スティット 
出演: マイケル・スタール=デヴィッド、マイク・ヴォーゲル、 オデット・ユーストマン、リジー・キャプラン、ジェシカ・ルーカス

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2008年3月20日 (木)

『ジブリ実験劇場 On Your Mark』この映画を見て!

第204回『ジブリ実験劇場 On Your Mark』
On_your_mark  今回紹介する作品は宮崎駿監督の隠れた名作『On Your Mark』です。本作品はCHAGE and ASKAのコンサートツアー『SUPER BEST3』のオープニング・フィルムとして企画、制作され、コンサート会場で初公開されました。その後、『耳をすませば』の公開時に同時上映という形で一般にも公開されました。
私が本作品を始めて見たのも『耳をすませば』を見に行った際でした。その時は約7分という短い上映時間ながら、宮崎監督のエッセンスが詰め込まれた内容の濃さに圧倒されたとものでした。

ストーリー:「放射能で汚染され、人類がシャルターに住むようになった未来。武装警官隊たちがカルト教団の施設を武力制圧する。その中にいた警官2人は教団施設で翼の生えた少女を発見する。少女はすぐに研究施設に送られるが、彼女に惹かれた2人は研究施設から救助しようと奮闘を始めるが・・・。」

 本作品が公開された1995年というとオウム真理教の地下鉄サリン事件の年でもあり、本作品を始めてみた時はカルト教団が出てくる内容に衝撃を覚えたものでした。私は宮崎監督がオウム事件にインスパイアされて本作品を製作したものだと思ったものでした。しかし、調べたところ、宮崎監督はオウム事件前に本作品のシナリオを考えていたとのことで重なったのは全くの偶然だそうです。

 宮崎監督は本作品に関して以下のようなコメントをしています。
「『位置について』という意味のタイトルだけれど、その内容をわざと曲解して作っています。いわうる世紀末の後の話。放射能があふれ、病気が蔓延した世界。実際、そういう時代がくるんじゃないかと、僕は思っていますが。そこで生きるということはどういうことかを考えながら作りました」(『出発点』,宮崎駿,1996年,徳間書店,556p)
 
 宮崎監督の作品には『未来少年コナン』や『風の谷のナウシカ』等に見られるように人間の文明が一度崩壊した後の世界を描いたものがありますが、本作品もその系統の一つです。
 閉塞され追い詰められた人間社会の中で主人公たちが生きる希望を翼の生えた少女に見出そうとするストーリー展開は非常に解放感に溢れています。
 もちろん良く考えるとラストの展開も必ずしも主人公たちの今後は決してハッピーエンドとは言えません。少女は解放できても、自らは放射能まみれの大地でお尋ね者として生き続けていくしかないという暗い未来が待っているわけで・・。
 本作品はどんな状況下においても絶望と体制に身を寄せるのでなく、希望を見出し積極的に生き死んでいくことの大切さを謳った内容となっています。

「彼女が救世主だったり、救出を通して彼女と心の交流があったというわけではないんです。ただ、状況に全面降伏しないで、自分の希望、ここだけは誰にも触らせないぞというものを持っているとしたら、それを手放さなければならいのなら、誰の手にも届かないところに放してしまおうおいう。そういうことですよ」(『出発点』,宮崎駿,1996年,徳間書店,557p)

 宮崎監督の映画が好きなら本作品は絶対見逃すことの出来ない傑作です。現在、『ジブリがいっぱいSPECIALショートショート』というDVDに収録されているので是非見てください!

上映時間 6分40秒
製作国 日本
製作年度 1995年
監督: :宮崎駿 
脚色::宮崎駿 
原作::宮崎駿 
撮影監督:奥井敦 
作画監督: 安藤雅司 
美術監督::武重洋二
音楽:「On Your Mark」  by CHAGE&ASKA

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2008年2月 8日 (金)

『トータル・リコール』この映画を見て!

第199回『トータル・リコール』
Photo_2  今回紹介する作品はフィリップ・K・ディックの短編SF小説『追憶売ります』を派手なハリウッド娯楽大作に仕上げた『トータル・リコール』です。
 本作品は『ロボコップ』で成功を収めたポール・ヴァーホーヴェン監督と当時アクション俳優として大人気だったアーノルド・シュワルツェネッガーがタッグを組み、巨額の費用をかけて製作されました。

 ストーリー:「西暦2084年。毎晩火星の夢を見る建築労働者ダグ・クエイドはある日火星移住の疑似体験を受けようとリコール社を訪れる。記憶操作装置座ったクエイドは記憶を植えつけようとした途端暴れだす。その後、クエイドは何者かに命を狙われ始める。そして今の記憶が実は偽りである事を知ったクエイドは本当の自分を探すため火星へ飛び立つ。」

 私が本作品を始めてみたのは中学生の時でしたが、当時は派手なSFXのオンパレードと夢と現実が交錯したストーリーに釘付けになったものでした。
 改めて今見返すと、セットやSFXなどチープな部分や手抜きな未来の描写が目に付いてしまうのですが、ストーリーや過激なアクションシーンに関しては相変わらず面白く楽しめました。

 本作品のストーリーの面白さは何といっても最後までどこまでが現実でどこまでが主人公の夢なのかはっきりしないところです。個人的には火星に行ってからは全て夢だったのだと思いますが。
(日本語吹き替え版のVHSビデオには全てが夢だったというオチがラストについています。)

 アクションに関しては過激な暴力&エログロ描写が売りのヴァーホーヴェン監督だけに見所満載です。民間人を多数巻き込んでの地下鉄での銃撃戦に始まり、火星での女同士の肉弾戦、火星にいるミュータントたちと出会い、そしてリアクターをめぐる敵との派手な銃撃戦、そしてラストの飛び出す目玉。2時間見る者を全く飽きさせないインパクトのある映像の連続です。

 あと本作品は音楽も大変素晴らしいです。今は亡きジェリー・ゴールドスミスの重厚かつアグレッシブなサウンドは見る者のテンションを上げてくれます。

本作品は深みはありませんが、見ていてとても痛快なSF映画です。

上映時間 113分
製作年度 1990年
製作国 アメリカ
監督: ポール・ヴァーホーヴェン 
原作: フィリップ・K・ディック 
脚本: ロナルド・シャセット、ダン・オバノン、ゲイリー・ゴールドマン 
撮影: ヨスト・ヴァカーノ 
特殊メイク: ロブ・ボッティン 
音楽: ジェリー・ゴールドスミス 
出演: アーノルド・シュワルツェネッガー、レイチェル・ティコティン、シャロン・ストーン、マイケル・アイアンサイド 、 ロニー・コックス

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2007年12月29日 (土)

『ガメラ2 レギオン襲来』この映画を見て!

第194回『ガメラ2 レギオン襲来』
Photo_2  今回紹介する作品は日本の怪獣映画の最高傑作といっても過言ではない『ガメラ2 レギオン襲来』です。
 ストーリー:「北海道支笏湖付近に隕石が墜落。クレーターだけを残しその形跡を消していた。それから数日後、札幌の地下鉄構内で巨大な昆虫レギオンによって乗客が襲われる事件が発生。隕石に付着していた宇宙からの生命体が原因だと判明する。時同じくして付近のデパートから巨大な花が出現した。自衛隊が出動して事態を収拾しようとするが、その時、三陸沖からガメラが突然浮上。ガメラは巨大な花を破壊するが草体とレギオンの群れがガメラを襲い、傷ついたガメラは緑の血を振り撒きながら飛び去った。一方、花の破壊された現場からは巨大レギオンが飛び立つ。続いてレギオンは仙台市に現れる。」
 本作品は映画として初めて日本SF大賞を受賞した作品だけあって、日本を侵略する宇宙生命体レギオンの設定が緻密です。レギオンという生命体が電磁波で個体同士の交信を行うガスをエネルギーとしたシリコン生命体であり、草体という植物から種子を宇宙に飛ばして繁殖していくという設定は荒唐無稽な怪獣映画にSF映画としての魅力を与えていました。
 レギオンの造形も大変素晴らしく、カブトガニとクモを足したような甲殻のある昆虫のような姿は不気味な迫力がありました。
 
 また、本作品の特長として戦争映画としての面白さがあります。撮影に自衛隊が全面協力しているだけあって、随所に戦争映画としてのリアリティが感じられます。官房長官が自衛隊出動に関して憲法9条の話しをするシーンや自衛隊テントでの作戦会議など細かいディテールの積み重ねが映画に説得力を与えていました。攻撃方法に関しても平成のゴジラシリーズとは違い荒唐無稽な兵器は一切出てこず、現代の自衛隊の装備で可能な攻撃方法で日本を守ろうとします。前半の札幌での自衛隊vsレギオンとの死闘は緊迫感たっぷりですし、後半のレギオン首都侵攻阻止のための自衛隊総攻撃のスケールの大きさは今までの怪獣映画では味わえないものがありました。
 戦争映画として特に私が凄いと思ったのは戦車が街や住宅街を疾走するシーンです。押井守のアニメではよく登場しますが、実写でそのシーンが再現されると迫力が違いますね。何気ない日常に突然非日常が舞い込んでくる違和感は見ていて強烈なインパクトがありました。

 もちろん、平成ガメラシリーズ最大の売りである特撮の素晴らしさは今回も折り紙つきで、細かな部分まで作りこまれたミニチュアが破壊されていく場面は見ていて爽快です。ローアングルで撮影された映像は人間の視点から怪獣の攻防を見ているようで迫力があります。特に私が特撮で素晴らしいと思ったのは、ガメラが歩くたびごとに道路やガラスが割れるところとレギオンとガメラの戦いを上空から撮影したカットです。
 
 本作品で唯一惜しいのがラストのガメラ対レギオンの闘いのラストあっけなさです。もう少しバトルを見たかったですね。

 この映画を見ずに怪獣映画は語れないと思います。ぜひ怪獣映画好きで未見の人は見てください!

製作年 : 1996年
製作国 : 日本
上映時間 99分
監督: 金子修介 
製作総指揮: 徳間康快 
脚本: 伊藤和典 
撮影: 戸澤潤一 
特撮監督: 樋口真嗣 
音楽: 大谷幸
出演: 永島敏行、水野美紀、石橋保、吹越満、藤谷文子、川津祐介、沖田浩之

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2007年12月18日 (火)

『トップをねらえ』このアニメを見て!

Photo  今回紹介する作品は『エヴァンゲリオン』の庵野秀明が80年代に世に送りだした青春SFアニメの傑作『トップをねらえ』です。
 本作品は当時としてはまだ珍しかったオリジナルビデオアニメーション(略してOVA)として発表されました。今ではアニメ業界の第一線で活躍するスタッフが結集して制作されているだけのことはあって、映像のクオリティは今見ても遜色ありません。
 
 ストーリー:「人類が宇宙に進出するようになった21世紀、地球は宇宙怪獣による激しい攻撃を受けていた。その脅威に打ち勝つため、地球は巨大ロボット「ガンバスター」を製造。その搭乗員に選ばれたトップ部隊隊員タカヤノリコは人類の未来を賭けて闘うことになる。」

 全6話からなるストーリーは笑いあり涙ありで見所満載です。
 前半は題名を見ても分かるとおりスポ根アニメの名作『エースをねらえ』と映画『トップガン』をパロディにしたコメディタッチの展開となっています。
 巨大ロボットのパイロットを目指す主人公ノリコと彼女が「お姉さま」と憧れる先輩パイロット・カズミ、そして2人がコーチと呼び慕うコウイチロウの3人の人間ドラマが描かれますが見ていて恥ずかしくなるほどベタベタな展開は滑稽かつナンセンスで見ていて笑ってしまいます。また過去の日本アニメや特撮モノに対するパロディやオマージュが散りばめられおり、アニメファンが見るとニヤリとしてしまう描写の連続です。
 
 しかし話しが進むにつれて、コメディタッチの作風からシリアスな作風へと変わっていきます。SFファンも唸らせる宇宙論や時間論がストーリーに盛り込まれスケールも大きくなり、そこに主人公たちの闘いに対する葛藤のドラマが加わり、見る者の心を鷲づかみにします。特にラストシーンは涙なしに見ることができません。

 私が本作品をはじめてみたのは大学生のときでしたが、前半のスポ根タッチのストーリーに笑い、後半の怒涛の展開に圧倒されたものでした。特に全編モノクロ・シネスコサイズの画面の最終話は戦闘シーンのテンションの高さと、ラストの時空を超えた予想外の展開に鳥肌がたったものでした。

 アニメファン・SFファンで本作品を見たことがない人は是非見てください!

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2007年10月 9日 (火)

『ロボコップ』この映画を見て!

第180回『ロボコップ』
Photo  今回紹介する作品は近未来SFヒーロー映画の傑作『ロボコップ』です。
 本作品は低予算で製作されたにも関わらず、過激なバイオレンスアクションと単純明快なストーリー、そしてSFファンもうならせる設定の奥深さが人気を呼んで大ヒットしました。

 私が小学生だった頃に本作品は公開されたのですが、ロボコップの宣伝ポスターを初めて見た時は日本の特撮ヒーローである「宇宙刑事ギャバン」に見た目がそっくりだったので、中身も同じようなものかと思いあまり期待していませんでした。
 しかし、実際に見てみると日本の特撮ヒーローなど足元にも及ばない映像の完成度の高さとストーリーの面白さに圧倒されました。
 また当時の他の娯楽作品に比べて暴力描写も大変過激で、小学生だった私には衝撃的でした。特に前半の主人公が犯罪集団に銃で惨殺する場面と後半の廃液で皮膚がドロドロに溶けた悪役の描写は見ていて目を背けたくなるほどでした。

 ストーリー:「近未来のデトロイトでは治安が悪化して犯罪が多発していた。この街は民間の巨大企業オムニ社よって支配されており、警察もオムニ社が経営していた。オムニ社は都市計画推進に当たり犯罪を激減させるための警察ロボットを開発していた。
 そんなある日、警官のマーフィは警官殺しで指名手配されていたクラレンス強盗一味を追跡している際に惨殺されてしまう。彼の遺体はオムニ社へ回収され、サイボーグ化されたロボコップとなって復活する…。
 ロボコップは驚異的な性能で犯罪を取り締まり、町の治安は少しずつ取り戻される。しかし、人間だった頃の記憶の断片に悩まされ、ついには自分が何者であったかを知ってしまった彼は自らを殺したクラレンス一味に復讐を行う。」

 本作品のストーリーは勧善懲悪な展開であるので、誰が見ても分かりやすく、見終わって爽快感があります。特に本作品は悪役が大変憎たらしく描かれているので、悪役が倒されるシーンは見ていてカタルシスがあります。
 また、サイボーク化された主人公が過去の記憶を取り戻して葛藤する姿も丁寧に描かれており、単なる能天気な正義のヒーローとは一味違う悲哀と苦悩を背負ったヒーローとして見る者の心に深く刻まれます。私は本作品を見る度にどんなに過去の記憶を思い出したとしても、もう人間に戻れない主人公の運命に胸が締め付けれます。ラストで名前を聞かれたときに「マーフィ」と答えるシーンは爽快感と悲哀が入り混じった見事な締めくくりだと思います。

 あと本作品を語る上で忘れてはいけないのが、ブラックユーモア満載のCMシーンと敵役ロボ・ED-209です。
 
 本作品は映画の随所に近未来のTVコマーシャルやニュースが流れるのですが、ヤマハの人工心臓や核戦争ゲーム等、どれもアメリカを皮肉った毒のある内容ばかりです。ブラックユーモアを随所に入れることで、この映画は単なる近未来映画でない製作当時のアメリカの影の部分を描くことに成功しています。 
 
 またロボコップの敵役ロボ・ED-209も大変印象的です。CGのない時代なのでストップモーションを利用して一コマ一コマ撮影された映像はカクカクとしておりぎこちない動きとなっていますが、それが妙にリアルさとかわいらしさを与えています。特にロボコップを追って階段を恐る恐る降りるシーンや上部を吹っ飛ばれて足だけで歩くラストシーンは見ていて笑えます。ED-209の撮影を担当したフィル・ティペットは天才です!

 本作品はシリーズ化され3作目まで製作されましたが、1作目の出来には到底及びません。
 バイオレンス描写が激しいので好き嫌い分かれると思いますが、SF映画好きにはたまらない作品です。

製作年度 1987年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 103分
監督 ポール・ヴァーホーヴェン 
脚本 エドワード・ニューマイヤー 、マイケル・マイナー 
音楽 ベイジル・ポールドゥリス 
出演 ピーター・ウェラー 、ナンシー・アレン 、ダニエル・オハーリヒー 、ロニー・コックス 、カートウッド・スミス 、ミゲル・ファーラー 、

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2007年10月 5日 (金)

『スペースバンパイア』この映画を見て!

第179回『スペースバンパイア』
Life_force 今回紹介する作品はカルト的人気を誇るエロティックSFホラー『スペースバンパイア』です。

 この作品以前は日曜洋画劇場で何回も放映されていたので見たことある人も多いと思います。また見たことない人もダイナミックなテーマ曲はテレビでよく流れているので聞いたことがあるかと思います。

  本作品は一般的にB級映画として扱われていますが、スタッフは大変豪華です。音楽は『ティファニーで朝食を』のヘンリー・マンシーニが担当。SFXは『スタートレック』のジョン・ダイクストラ。脚本は『エイリアン』のダン・オバノン。そして監督を『悪魔のいけにえ』や『ポルターガイスト』などホラー映画の演出で定評があるドビー・フーパーが担当しています。

ストーリー:「ハレー彗星を調査する為にスペースシャトルチャーチル号は彗星の近くで謎の宇宙船を発見する。宇宙船を調査すると、ミイラ化した宇宙生命体と2人の男と1人の女が入ったカプセルが発見された。チャーチル号に3対のカプセルに入った人間を回収するが、1ヵ月後地球との連絡が途絶える。救援に向かったコロンビア号は火災を起こし焼け爛れた船内から全く無傷だった3つのカプセルと人体を回収する。
 カプセルの3体はロンドンの宇宙センターに運ばれる。しかしカプセルの女が突如起き上がり、警備員を誘惑して精気を吸収し殺害。その後、センターを脱走しロンドンの街へと逃げ込む。犠牲となった警備員もも2時間後に蘇り、人間の精気を吸い取るバンパイアと変貌数する。やがて犠牲者が新たな犠牲者を次々と作り出していく。
 そんな中、チャーチル号の脱出カプセルがテキサス州に落下。船長だったカールセンが帰還する。」
 
 私が本作品を見たのは小学生の時ですが、その時は見てはいけないものを見たような恥ずかしさを感じたものでした。なぜなら、本作品は女性の裸体が惜しげもなく出てくるからです。初心な小学生には若い女性の巨乳とそれに欲情する男たちの姿は大変刺激的でした。この映画の魅力の8割はマチルダ・メイの裸体だといっても過言ではありません。

 もちろんSFXもそれなりにがんばっています。精気を吸い取られてミイラ化した人間の姿や人間の体から噴き出した血マチルダ・メイ演じるバンパイアの姿になるシーンなどCGがない時代にも関わらず、かなり完成度は高いです。
 またストーリーも意味不明ながらスケールはだけはとても大きいです。特に後半のロンドンの町がバンパイア化した人間たちでパニック状態に陥る場面はこの映画の大きな見所です。
 
 あと、この映画を語るときに忘れてはいけないのは『新スタートレック』でピカード艦長演じたパトリック・スチュワートの熱演です。バンパイアにのり移られた医師の役を演じているのですが、男とキスしようとするは、殴られるわ、血は噴き出すわ、大変な役を活き活きと演じています。

 この映画は見た目の派手さに比べて中身は薄っぺらですが、ただひたすら派手な音楽と映像、そして巨乳を楽しめたら良い作品です。

製作年度 1985年
製作国・地域 イギリス
上映時間 116分(劇場版は102分)
監督 トビー・フーパー 
原作 コリン・ウィルソン 
脚本 ダン・オバノン 、ドン・ジャコビー 
音楽 ヘンリー・マンシーニ 
出演 スティーヴ・レイルズバック 、マチルダ・メイ 、ピーター・ファース 、フランク・フィンレイ 、パトリック・スチュワート 、マイケル・ゴサード

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2007年9月16日 (日)

『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』この映画を見て!

第176回『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』
Back_to_the_future_3  今回紹介する作品はタイムトラベル映画の傑作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の完結編です。
ストーリー:「前作のラストで1995年に取り残されたマーティは落雷で1885年にタイムスリップしたドクから手紙を受け取り、洞窟に隠されたデロリアンとドクの墓を発見する。ドクは手紙を書いた1週間後に何と銃殺されていた!マーティはドクを助けるために開拓時代のアメリカへと旅立つ・・・。」
 
 前作は未来や過去を行き来する目まぐるしい展開でしたが、本作品は開拓時代のアメリカを舞台に話しが展開します。
 私は小さい時にテレビでよく昔の西部劇を見て楽しんでいたので、この作品を見た時は久しぶりのハリウッド製作の本格的な西部劇を見られて嬉しかったものでした。オープニングのネイティブアメリカンと騎馬隊の攻防、酒場での乱闘、広場でのダンスパーティー、一対一の決闘、そしてクライマックスの列車強盗と西部劇の魅力が余すことなく描かれており、スタッフやキャストたちのアメリカ映画のかつてお家芸であった西部劇に対する敬意と愛情が随所に感じられました。
 
 もちろん、3部作の完結編としても上手くまとまっており、タイムトラベルを通したマーティの成長やドクの心境の変化などが巧みに描かれています。特に前作まで短気で怒りやすかったマーティが自分を抑えることができるようになり未来が良い方向へと変わるシーンは、3部作通して見ると感慨深いものがあります。映画のラストにドクがマーティに語る「未来は白い紙に自分で描いていくもの」というセリフは見ていて深く胸に刻まれたものでした。

 また本作品は1作目と相似形の作品となっています。その為、1作目と展開は非常に似ています。ただ大きく違うところが1点あって、1作目がマーティをドクを助けるのに対して3作目がマーティがドクを助けるというところです。
 さらに随所に1作目や2作目とリンクするネタも張られているので、それを探すのも本作品を見るときの楽しみの1つです。
 
 3部作の映画は数多く制作されていますが、本シリーズほど完成度が高く面白い作品はないと思います。未見の方は一度は見て損はないとおもいますよ! 

製作年度 1990年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 119分
監督 ロバート・ゼメキス 
製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ 、フランク・マーシャル 、キャスリーン・ケネディ 
脚本 ボブ・ゲイル 
音楽 アラン・シルヴェストリ 
出演 マイケル・J・フォックス 、クリストファー・ロイド 、メアリー・スティーンバージェン 、リー・トンプソン 、トーマス・F・ウィルソン 、エリザベス・シュー 、マット・クラーク 、リチャード・A・ダイサート 、パット・バトラム

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2007年9月11日 (火)

『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』この映画を見て!

第175回『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』
Back_to_the_future_2  今回紹介する作品はタイムトラベル映画の傑作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の続編です。前回の作品の大ヒットを受けて、当初は製作予定でなかった続編が製作されました。当初はもう1作品だけ製作する予定でしたが、構想がふくらみ1作では話しが収まりきらず続編を2作製作することになりました。その為、2作目は話しが「次回に続く」という形で途中で終わってしまいます。

 ストーリー:「1作目のエンディングから話しはスタート。マーティは子どもたちの問題を解決するためにドクと2015年に向かう。トラブルに巻き込まれながらも。何とか子どもたちが起こす問題を未然に防ぐことに成功する。しかし、20世紀の商品を売るアンティークショップでマーティが手に入れたスポーツ年鑑が原因で1985年の歴史が大きく変わってしまう。マーティとドクは歴史を戻すために最初にタイムスリップした1955年に戻る。」

 本作品は現代→未来→現代→過去と目まぐるしく時代を行き来します。その為、1作目よりもタイムトラベルの醍醐味が味わえます。
 特に2015年の未来社会のシーンは本作品の最大の見せ場と言ってよく、空飛ぶ車や3Dの看板などSF好きにはたまらない描写の連続です。ただ、2007年の今見ると、乗り物の進歩に比べてテレビが未だブラウン管だったりするところが製作当時のスタッフたちの未来に対するイメージが伺えて面白いです。
 また1作目の舞台となった両親が結ばれるパーティーのシーンが2作目でも重要な舞台となっており、後半の展開は1作目を知ってから見ないと面白さが半減します。最初見たときは1作目の裏側でこんな話しが展開されていたとはと驚いたものでした。
 それにしても1作目の話しをこれだけリンクさせた続編のストーリーを書き上げた脚本家は素晴らしいと思います。

 役者に関しては基本1作目に出演していた人が継続して参加しているのですが、お父さん役のクリスピン・グローヴァーと恋人役のクローディア・ウェルズは降板しており、違う役者さんが演じています。
 演技での見所は何といってもマイケル・J・フォックス の一人三役!女装や老人役に挑戦しています。
 またワンシーンですが幼いときのイライジャ・ウッドもゲーセンのシーンで出演していますので、ファンの方はお見逃しなく! 

 本作品を見たら、絶対に完結編となるPART3を見たくなると思います。本当に良く出来たシリーズです。 

製作年度 1989年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 108分
監督 ロバート・ゼメキス 
製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ 、フランク・マーシャル 、キャスリーン・ケネディ 
脚本 ボブ・ゲイル 
音楽 アラン・シルヴェストリ 
出演 マイケル・J・フォックス 、クリストファー・ロイド 、リー・トンプソン 、トーマス・F・ウィルソン 、エリザベス・シュー 、ジェームズ・トルカン 、ジェフリー・ワイズマン 、ケイシー・シーマツコ 、ビリー・ゼイン

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『バック・トゥ・ザ・フューチャー』この映画を見て!

第174回『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
Back_to_the_future  今回紹介する作品はタイムトラベル映画の傑作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』です。
 
 私がこの作品を始めてみたのは小学生のときでしたが、その時はあまりの面白さに画面に釘付けでした。デロリアンという車型のタイムマシーンのカッコよさ、主人公が両親の若い時に遭遇するという設定の面白さ、現代に無事戻れるかどうかの後半の緊迫感。こんなに面白い映画が作れるハリウッドって凄いなあと子どもながらに感心したものでした。
 
 ストーリー:「1985年10月25日、高校生マーティはブラウン博士(通称:ドク)に呼び出されて、深夜の秘密実験に参加する。その実験とは博士は自動車型タイムマシン・デロリアンを使ってタイムトラベルの行うというものだった。ドクの愛犬アインシュタインを使った実験は無事成功。続いてドクが乗り込み実験を行おうとしたが、テロリストに突然襲撃される。ドクはテロリストをだましてデロリアンの燃料であるプルトニウムの調達を行っていたが、それがばれて命を狙われていたのだった。ドクは機関銃で撃たれてしまう。マーティもテロリストに狙われるが、デロリアンに乗り込み間一髪襲撃から逃れる。しかし、逃げる際に誤って30年前にタイムスリップをしてしまう。
 燃料が切れて帰れなくなってしまったマーティは30年前のドクに助けを求めることにする。しかし、その途中で自分の両親に会ってしまい、歴史が改変され自分の存在が消えてしまうかもしれない危機に陥ってしまう・・・。」

 この作品はストーリーにとても上手に出来ています。前半に伏線を張りめぐらせ、後半にそれを一気に解決させる展開は無駄がなく、最後まで飽きることなく見ることができます。
 また、登場人物の会話も過去と現代のギャップを巧みに取り入れたユーモアに富んでおり、見ていてとても楽しいです。特に私が面白かったのは、日本製品に対する80年代と50年代の評価のズレとレーガン大統領をめぐる50年代の人の反応です。たった30年という短い間に結構いろいろなことが変わるんだなあと、この映画を見るといつも思ってしまいます。

 また、登場するキャラクターたちのコミカルな演技も大きな魅力です。マーティを演じたマイケル・J・フォックスの身のこなしの軽さと爽やかさ。ドクを演じたクリストファー・ロイドの第一印象の強烈なインパクトとユーモラスな演技。この2人の息の合った演技が映画に躍動感を与えています。

 あと、この作品はタイムトラベルに関して細部まで作りこまれており、何回見ても発見があり飽きることがありません。

 この作品は続編が2作製作されましたが、やはり1作目が一番面白いと思います。もし、この作品をまだ見たことない人がいたら絶対に見た方が良いと思います。

製作年度 1985年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 116分
監督 ロバート・ゼメキス 
製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ 、キャスリーン・ケネディ 、フランク・マーシャル 
脚本 ロバート・ゼメキス 、ボブ・ゲイル 
音楽 アラン・シルヴェストリ 
出演 マイケル・J・フォックス 、クリストファー・ロイド 、リー・トンプソン 、クリスピン・グローヴァー 、ウェンディ・ジョー・スパーバー 、マーク・マクルーア 、クローディア・ウェルズ 、トーマス・F・ウィルソン 

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2007年9月 2日 (日)

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 EVANGELION:1.0 YOU ARE (NOT) ALONE』この映画を見て!

第173回『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 EVANGELION:1.0 YOU ARE (NOT) ALONE』
Evangelion_new_movie  12年前に社会現象にまでなったロボットアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』。1995年10月から1996年3月まで全26話としてテレビ東京で放映され、若者たちの間で人気が広がり、97年には劇場用アニメも製作されました。
 私も大学生の時に先輩から全話録画されたビデオを渡され、あまりの面白さに12時間かけて一気に鑑賞。それからというものエヴァの世界にどっぷりはまったものでした。謎多きストーリー展開、今までのロボットとは全く違う有機的なエヴァのデザイン、細部までこだわりぬかれた描写、心にトラウマを持つ登場人物たち・・・、全てにおいて今までのアニメにはない魅力が詰まっていました。当時はエヴァのビデオを何十回と見返したり、CDや解説本などを買いあさったりしたものでした。私の20代前半は『エヴァ』抜きに語ることはできないといっても過言ではありません。
 そんな『エヴァ』が庵野秀明の下で12年ぶりに4部作の映画として再構築されるということで、私の中でもエヴァブームが再燃。9月1日の第一部公開に向けて、テレビシリーズと旧劇場版のDVDを何回も見直したものでした。

 そして、昨日9月1日ついに『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の第一部に当たる『序・EVANGELION:1.0 YOU ARE (NOT) ALONE』が公開。私も早速劇場に駆けつけ10年ぶりのエヴァの新作を鑑賞してきました。仕事が終わってからの鑑賞だったので、夜遅かったのですが、劇場はほぼ満席。綾波レイのコスプレをしている女性もいたりして、エヴァの人気の根強さを改めて痛感しました。
 
 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』は序・急・破・完結編の全4部からなり、登場人物や基本設定は同じものの、エヴァのデザインや戦闘シーンはグレードアップ、ストーリー展開も旧作と違う展開になるとのことです。エンディングも旧作と違い、多くの謎がはっきりと解明され、大団円となると発表されています。
 庵野秀明総監督を始め、スタッフは今回の映画を新作であって新作でない「REBUILD」という形で製作しているそうです。旧作のファンも満足させながら、2007年の新作アニメとしても楽しめる作品を目指して、旧作の買いたいと再構築を行っているそうです。現在公開されている『序』は基本的にはテレビシリーズとほぼ同じ展開であるのですが、原画や背景は全てリニューアルされ、テレビ版に比べて格段のクオリティアップがなされています。

 映画を鑑賞しての私の感想ですが、「面白い」の一言に尽きます。
 
 ストーリー展開は旧作の第壱話「使徒、襲来」から第六話「決戦、第3新東京市」までとほぼ同じです。映画を見るまでは単なるテレビシリーズのダイジェスト版になっていないかどうか心配でした。しかし、さすが庵野監督。旧作を知っている人も十分満足できる内容となっていました。設定やストーリー展開も微妙にテレビシリーズと違っており、「ここであの人物が出てくるの」というシーンや「もうあいつが出てくるの」というシーンがあったりして、続編の展開が非常に気になりました。(テレビシリーズと新劇場版の違いに関しては後日別の記事で詳細に考察したいと思います。)
 エヴァの世界観もテレビシリーズより丁寧に説明されており、エヴァ初心者が見ても分かりやすくなっています。

 また登場人物の性格も微妙に違っており、シンジが旧作よりも少し攻撃的かつポジティブだったり、ミサトもシンジに対して少し寛容だったりします。この性格の微妙な違いが今後の展開にどう影響するのか気になるところでもあります。
 特に今回の映画はシンジの葛藤と成長に焦点がおかれており、テレビ版よりもシンジに感情移入しやすくなっています。(その分、他の人物の心理描写はかなり省略されていますが。)

 映像に関してはCGも多用し、旧作に比べて格段に緻密で迫力があります。特に第3新東京市の兵装ビルの描写や後半のヤシマ作戦の戦闘描写は映画ならではのスケールの大きさが感じられました。
 ヤシマ作戦は今回の大きな見せ場の1つですが、正八面体の使徒ラミエルの描写が格段にグレードアップしていて驚きました。まさか、あのような変形を行うとは・・・。対する人間側の描写も作戦準備の経過が詳細になっており、クライマックスに向けての見る側のテンションも上がります。
 
 今回の作品は新劇場版の導入部として見事な出来栄えだと思います。次回作「破」の予告編が最後に流れますが、それを見る限り、次回作はテレビシリーズとかなり違う展開になるような気がします。テレビシリーズには登場していない新しいエヴァとパイロットの姿がちらっと映りますが、一体どんな展開になるのか、今から楽しみです。予定では来年春の公開となっていますが、製作が順調に進むことを祈るばかりです。
 

製作年度 2007年
製作国・地域 日本
上映時間 98分
総監督 庵野秀明 
監督 摩砂雪 、鶴巻和哉 
原作 庵野秀明 
脚本 庵野秀明 
音楽 鷺巣詩郎 
出演 緒方恵美 、林原めぐみ 、三石琴乃 、山口由里子 、立木文彦 、清川元夢 

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2007年8月13日 (月)

「SF映画にはまる」私の映画遍歴12

 私は昔からSFの小説や映画が好きでした。SFという言葉はサイエンス・フィクションの略で、日本語に訳すと「空想科学小説」という意味になります。SFの厳密な定義に関してはSFファンの間でも様々な意見があります。「現代達成されていない科学技術」や「現代の科学が反映された世界」を扱えばSFだという意見もあれば、科学は関係なく未来や宇宙を題材に扱えばSFという意見もあります。個人的にはSFとは現代の人類が現実に未だ遭遇したことがない世界を描いた作品だと定義しています。
 私がSF映画にはまるきっかけとなった作品は『ブレードランナー』と『2001年宇宙の旅』でした。両作品とも中学生のときに見たのですが、これらの作品を始めてみた時は大変衝撃を受けました。人類の未来の世界を緻密に描いた映像と人間とは何かを問いかける深遠なストーリーに感銘したものでした。その後も洋画、邦画問わず数多くのSF映画を見たものでした。これは凄いと思う作品もあれば、くらだないと思う作品もありましたが、SF映画は私の青春時代を語る上で外せないものとなりました。
 SF映画のテーマは分類すると大体に5つに分かれます。

①人類と宇宙をテーマにした作品
 このテーマの作品として有名なのは『2001年宇宙の旅』や『未知との遭遇』です。この手の作品では人間の宇宙や地球外生命体に対する憧れと恐れが描かれることが多いです。

②人類の未来をテーマにした作品
 このテーマの作品として有名なのは『ブレードランナー』や『マトリックス』です。この手の作品では明るい未来を描く作品よりも暗い未来を描く作品が多いです。現代人の環境破壊や核戦争など未来に対する不安が反映されているのでしょう。
 また、この手の作品では人類とロボットやA.Iとの関係を描く作品も多いです。人間と人間が作り出した思考するモノとの共存を問う作品や思考するモノを通して人間の本質は何かを問う作品が多いです。

③タイムスリップをテーマにした作品
 このテーマの作品として有名なのは何といっても『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だと思います。この手の作品では人間のタイムトラベルに対する憧れが強く反映されています。

④バイオテクノロジーをテーマにした作品
 このテーマの作品として有名なのは『ジュラシックパーク』や『アンドロメダ』です。この手の作品では人類の繁栄の為のテクノロジーが人類を危機に陥れるというような科学万能の現代に警鐘を鳴らすストーリーの作品が多いです。

⑤地球とは別の銀河系をテーマにした作品
 このテーマの作品として有名なのは『スターウォーズ』や『砂の惑星』などです。人類よりもはるかに高度な文明を持った世界を舞台に繰り広げられるスケールの大きなストーリーは見る者を魅了します。

*私のお薦めSF映画ベスト5

Andromeda『アンドロメダ』
 未知の病原体の謎を解明する科学者たちの姿を地道に描いたサイエンス・フィクションの傑作です。派手なシーンもなければ、有名な役者も登場しませんが、緊張感のあるストーリーで最後まで引っ張ります。
 

ディレクターズカット ブレードランナー 最終版『ブレードランナー』
 近未来を描いた作品でこの作品を超えるものは未だ出ていないと思います。混沌とした2029年のロサンゼルスの描写は何回見ても圧巻です。ストーリーもアンドロイドの哀しい運命に最後はいつも泣かされます。
 

2001『2001年宇宙の旅』
 この作品を超えるSF映画は登場するのでしょうか?60年代に製作された作品でありながら、映像・音楽・ストーリー全てが現代見ても遜色ありません。人類の進化の謎、地球外生命体との接触、人類とA.Iとの攻防とSF映画の面白さが凝縮された作品です。

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊『攻殻機動隊』
 電脳化された近未来社会を舞台にした本作品。緻密な映像もさることながら、人間とは何かを深く考えさせられるストーリーに強く惹かれました。



未知との遭遇【ファイナル・カット版】『未知との遭遇』
 人類の地球外知的生命体との接触を描いた本作品。前半のミステリアスな展開は見ていてワクワクします。後半の音楽を利用した地球外知的生命体との交信シーンは圧巻の一言です。

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2007年8月 4日 (土)

『トランスフォーマー』この映画を見て!

第170回『トランスフォーマー』
Transformers_2  今年の夏は『スパイダーマン3』に始まり『パイレーツ・オブ・カリビアン3』、『ダイハード4.0』など人気シリーズ作品の最新作が数多く公開されていますが、個人的に今年の夏一番お薦めの作品は今回紹介する作品『トランスフォーマー』です。製作総指揮・スティーヴン・スピルバーグ、監督マイケル・ベイという現在のハリウッドを代表するヒットメーカーがタッグを組んだ本作品。80年代日本でタカラより発売され大ブームとなった変形ロボット玩具トランスフォーマーシリーズ。玩具だけでなく、マンガ化やアニメ化もされ、多くの男の子の心を虜にしました。
昨年に『トランスフォーマー』がハリウッドで映画化されると知ったときは、玩具を主人公に映画を撮ることに大変驚きました。CGが発達した現在なら、リアルな映像に仕上がるのだろうとは予想していましたが、ハリウッドで巨大ロボットを扱った作品が意外にも今までほとんどなかったので一体どんな映像に仕上がるのか大変興味がありました。
今年に入ってから予告編が公開され、徐々にトランスフォーマーの姿が明らかになるつれて、その迫力のある戦闘シーンに圧倒され、公開を待ち遠しく思ったものでした。

そして、公開日である今日朝一番に映画館に行き鑑賞してきたのですが、ド迫力の映像にひたすら圧倒された2時間20分でした。個人的には『ターミネーター2』や『ジュラシックパーク』、『マトリックス』に匹敵するほどのインパクトのある映像でした。
特にトランスフォーマーたちがトランスフォームするシーンはワンカットで描かれるのですが、その映像のリアルさとカッコよさには感激しました。
また後半の白昼の市街地でのロボット同士の戦闘シーンも今まで見たことないほど物凄い迫力あるシーンの連続で、一瞬たりとも目を離す隙がありませんでした。車が宙を舞い、ビルが吹っ飛び、ロボット同士が取っ組み合う姿は見ていて壮観です。ここまでリアルにロボット同士の闘いを描いた作品は見たことがありません!
ハリウッドきってのVFX工房のILMが350人もの人員を投入して制作しただけのことはあります。きっと今年のアカデミー視覚効果賞は本作品が受賞するでしょう。

もちろんこの映像の迫力はCGだけでなくマイケル・ベイ監督こだわりのライブアクションが効果を挙げているのだと思います。アメリカ国防総省に協力してもらい、実際の戦闘機や基地を借りて撮影をした映像の数々はCGや模型では出せない迫力があります。(ただ、裏を返せばアメリカ軍のプロパガンダ映画的な要素も強く、どうかなとも思いますが・・。特に映画の前半で米兵がイラクの子どもを守ろうとするシーンは米兵のうそ臭いヒューマニズムを感じてしました。) 

本作品のストーリーで特に私が良かったのは少し内気な普通の男の子を主人公に持ってきたことです。どこにでもいるカッコ良くもなければ、特に才能があるわけでない男の子。その子がある日突然世界を揺るがす闘いに巻き込まれるという展開は男の子心をくすぐる展開です。(逆に女性にはイマイチかもしれませんが・・・。)
マイケル・ベイ監督の作品はストーリーが間延びしているものが多いのですが、本作品は無駄なシーンがなく、メリハリのある展開で最後まで飽きることなく見れました。そこはスピルバーグ監督が製作総指揮で関わっていることが強く影響していると思います。内向的な少年が未知の生命体と友情をはぐくむという展開は『ET』を彷彿させますし、突然未知の生命体が侵略するという展開は『ジョーズ』や『宇宙戦争』を彷彿させます。スピルバーグの嗜好が反映されたストーリーをダイナミックなアクションで定評のあるマイケル・ベイ監督が映像化したことが本作品を成功に導いたのだと思います。

本作品はすでに続編の製作が決定されたようですが、次回作もどのような展開になるのか今から楽しみです。

暑い夏、スカッとした映画を見たいなら、『トランスフォーマー』お薦めです!

製作年度 2007年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 144分
監督 マイケル・ベイ 
製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ 、マイケル・ベイ 、ブライアン・ゴールドナー 、マーク・ヴァーラディアン 
脚本 アレックス・カーツマン 、ロベルト・オーチー 
音楽 スティーヴ・ジャブロンスキー 
出演 シャイア・ラブーフ 、タイリース・ギブソン 、ジョシュ・デュアメル 、アンソニー・アンダーソン 、ミーガン・フォックス 、レイチェル・テイラー 、ジョン・タートゥーロ 、ジョン・ヴォイト 、ケヴィン・ダン 、マイケル・オニール 、ジュリー・ホワイト 

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『グエムル-漢江の怪物』映画鑑賞日記

Guemuru  今回紹介する作品は韓国で昨年記録的な大ヒットをした怪獣映画『グエムル-漢江の怪物』です。
 私は小さい時から怪獣映画好きで『ゴジラ』を筆頭に古今東西数多くの作品を見てきましたが、本作品はかなり異色の怪獣映画した。

 ストーリー:「ソウルを流れる大河・漢江の河川敷でスルメイカを売るパク一家。店の主人のカンドゥはある日、河から突然現れた謎の怪物グエムルに遭遇する。グエムルは河川敷の人々を襲撃し、カンドゥの娘ヒョンソを連れ去ってしまう。
 その後、グエムルが謎のウィルスに感染していることが判明。パク一家も病院に隔離されてしまう。そんな中、カンドゥの携帯電話に娘から助けて欲しいとの連絡が入る。カンドゥを始めとしたパク一家は病院を脱出し、娘の救出を試みるが……。」

 私はこの作品を実際に見るまで、ソウルの街をグエムルが暴れ周り、軍や科学者が闘いを挑むという典型的な怪獣映画のストーリーを想像していました。しかし、実際に見てみると軍隊や科学者はほとんど登場せず、娘を奪われた一家が怪獣に闘いを挑むという予想外のストーリーに戸惑ってしまいました。
 また思った以上にユーモラスで笑えるシーンや国家権力やアメリカ軍を強烈にシニカルに描いているシーンが多いのも特徴で、緊迫感のあるシリアスな展開を期待していた私としては肩透かしを食らったものでした。 
 主人公の描写も終始変わることなく、何をしてもダメ親父のままであるのも、他の作品と違うところです。ハリウッドなら主人公の家族が変わっていき、最後はスーパーマンのごとく活躍するところですが、この作品は最後まで娘の救出が上手くいかない家族の苛立ちや非力さを見事に描いています。
 良い意味でも悪い意味でも本作品のストーリーには裏切られました。この作品はどこにでもあるような普通の家族が突然巻き込まれた災難の中で右往左往しながら、自らの家族を守ろうとするサバイバル映画です。この作品が韓国らしいのは政府やアメリカ軍が全く役に立っていないところです。日韓併合や朝鮮戦争、軍事政権など数々の悲劇の中を自力で潜り抜けた民衆たちのしたたかさと反権力の意識が垣間見れる作品です。

 グエムルの映像も『ロード・オブ・ザ・リング』のVFXで有名になったWETAが担当しただけのことはあり、大変素晴らしい仕上がりとなっています。グエムルの造形も独特でインパクト大です。一体何の生き物が変異を起こしてあのような怪物となったのかとても気になりました。
 映像的に一番の見所は映画の冒頭の河川敷でグエムルが暴れるシーンです。真昼間の平和な河川敷を突然襲う悪夢のような非日常的災難。このシーンは緊迫感と逃げ惑う人々の恐怖が伝わってくる秀逸なパニックシーンだと思います。

 映像・ストーリー共に大変見ごたえがあり、決して駄作ではありません。ただ個人的に残念に思ったところが幾つかありました。
 家族の絆を描くのがこの作品のテーマなので仕方ないかもしれませんが、怪獣の生態がイマイチ分かりませんでした。また怪獣に対して国家権力やアメリカ軍が何も手出しをしないのも現実感に欠けていたように思います。出来れば、後半家族と軍隊と怪獣の三つ巴の闘いとかになればより面白いと思ってしまいました。
 中盤以降は河川敷と下水道が主な舞台となるのですが、映像的にイマイチ面白みに欠けていました。また、ストーリーも家族の悶々とした姿が中盤からメインとなるのですが、テンポが悪くダラダラとした印象を受けました。
 
 この作品は怪獣映画としてみると異色な作品ですが、決して退屈な作品ではありません。一度は見る価値がある作品だと思います。 

製作年度 2006年
製作国・地域 韓国
上映時間 120分
監督 ポン・ジュノ 
製作総指揮 チョ・ヨンベ 、キム・ウテク 、ジョン・テソン 
脚本 ポン・ジュノ 、ハ・ジョンウォン 、パク・チョルヒョン 
音楽 イ・ビョンウ 
出演 ソン・ガンホ 、ピョン・ヒボン 、パク・ヘイル 、ペ・ドゥナ 、コ・アソン 、イ・ジェウン 、イ・ドンホ 、ヨン・ジェムン 、キム・レハ 、パク・ノシク 、イム・ピルソン 

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