2008年6月15日 (日)

『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』この映画を見て!

第209回『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』
Photo  今回紹介する作品は19年ぶりに復活した人気シリーズの第4作目『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』です。
 
 私は小学生の時からこのシリーズが大好きだったので、2002年にネット上で第4作目の脚本が執筆されていると知って大変喜んだものでした。2004年には『グリーンマイル』の監督フランク・ダラボンが手がけたシナリオが完成したとの発表があり、公開を今か今かと楽しみにしていました。しかし、ジョージ・ルーカスがシナリオの出来に不満がありリライトが決定。スピルバーグが監督した『ターミナル』の脚本家ジェフ・ナサンソンが起用されるが、そのシナリオにもルーカスは不満を持ち、続いて『ジュラシックパーク』・『宇宙戦争』等の脚本を手がけたデヴィッド・コープ を起用。そして2006年にルーカスがついにシナリオにOKを出し、2007年6月からスピルバーグ監督の下で撮影が開始。そして2008年待ちに待ってやっと楽しみにしていた第4作目が公開されました。早速、私も昨日劇場にて鑑賞してきました。ジョン・ウィリアムスによるお馴染みのテーマ曲が映画館で流れてくるや否やインディ・ジョーンズワールドに一気にトリップすることができました。

 鑑賞しての感想ですが、19年ぶりにスクリーン上でジョーンズ博士の変わらぬ活躍を見れて大満足でした。ジョーンズ博士演じるハリソン・フォードも60代後半であり、さすがに老いた感は否めませんが、アクションのキレは昔と変わらずで安心しました。

 ストーリー自体は荒唐無稽で先が読める展開でありますが、この手の作品でストーリーにリアリティを求めること自体がお門違いというもの。テーマパークのアトラクションに乗った気分で鑑賞すれば、2時間近く手に汗握る冒険を楽しむことができます。

 今回のストーリーはシリーズ初となる第2次大戦後を舞台にしており、ナチではなく今はなきソ連が敵として現れ、クリスタル・スカルをめぐる謎をめぐって激しい攻防を繰り広げます。今回は南米を舞台に失われた王国を求めて冒険が繰り広げられますが、単なる宝探しの冒険にSFの設定が加味されています。UFOに興味のある方なら誰も知っているエリア61やロズウェル事件などが映画のストーリーに絡んでおり、ラストはあっと驚く(または呆気に取られる)ような展開があります。冒険活劇にここまでSFの要素が絡む事に関して賛否両論はあると思いますが、個人的にはこういうB級SF映画的展開は嫌いではありません。
 
 『インディ・ジョーンズ』というと毎回お約束のネタや展開がいくつかあります。パラマウントのロゴマークと実景とのオーバーラップのシーン、冒頭の派手なアクション、乗り物を使った過激なチェイスシーン、気味悪い生物の群れ(今回は殺人○○です。)、そして宝物を守る大掛かりな仕掛け。今回もそれらのお約束がきちんと踏襲されおり、インディファンは楽しめること間違いないです。

 また本作品はインディシリーズ第1作目にあたる『レイダース 失われたアーク』と第3作目にあたる『最後の聖戦』とリンクしたネタがあります。冒頭のアクションシーンは『失われたアーク』のラストでアークを収めた広大な倉庫で繰り広げられますし、ちらっと聖櫃自体が画面に映ります。さらに『失われたアーク』のヒロインであるマリオンも再登場し、1作目同様に重要な役回りをしています。また、息子とのやり取りは『最後の聖戦』を見ていたらにやりとすること間違いなしです。

 あとインディの父と学長のブロディもちらっと画面に登場しますのでお見逃しなく。

 アクションシーンはさすがスピルバーグ監督だけあって、見せ方が上手く飽きることがありません。特にアマゾンでのチェイスシーンの良い意味でのしつこさは見ていて手に汗握りますし、激しい攻防の合間に見られるユーモアはスピルバーグならではです。
 ただ原爆のシーンはやりすぎだったと思います。いくらジョーンズ博士とは言え、あの状況でほぼ無傷で生還するのは明らかに不可能でしょう。 


 突込みどころはたくさんありますし、前作までと比較するとパワーダウンした感は否めませんが 19年ぶりにスクリーンに戻ってきたジョーンズ博士の勇姿をぜひ皆さまスクリーンでご覧ください。
 
上映時間122分
製作国 アメリカ
製作年月 2008年
監督: スティーヴン・スピルバーグ 
製作: フランク・マーシャル 
原案: ジョージ・ルーカス、ジェフ・ナサンソン 
脚本: デヴィッド・コープ 
撮影: ヤヌス・カミンスキー 
プロダクションデザイン: ガイ・ヘンドリックス・ディアス 
衣装デザイン: メアリー・ゾフレス 
編集: マイケル・カーン 
音楽: ジョン・ウィリアムズ 
出演: ハリソン・フォード、シャイア・ラブーフ 、レイ・ウィンストン、カレン・アレン
ケイト・ブランシェット、 ジョン・ハート 、ジム・ブロードベント 、イゴール・ジジキン 

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2008年5月25日 (日)

『レッド・オクトーバーを追え!』この映画を見て!

第208回『レッド・オクトーバーを追え!』
Photo  今回紹介する作品はトム・クランシーの人気小説ジャック・ライアンシリーズを初映画化した『レッドオクトーバーを追え!』 です。
 監督を務めたのは『ダイハード』の1作目で一躍ハリウッドを代表するアクション監督となったジョン・マクティアン。本作品では潜水艦という密室空間での手に汗握るやりとりや米ソの政治的な駆け引きを終始緊張感と臨場感あふれる演出で描いています。

ストーリー:「磁気推進装置を備えソナーで捉えることのできない原子力潜水艦レッド・オクトーバーをソ連が開発。その処女航海の艦長を務めることになったマルコ・ラミウスは士官たちと共に潜水艦ごと亡命を図る計画を密かに立てていた。
 そんな艦長たちの動きを知ったソ連軍は出航したレッド・オクトーバーの亡命を阻止するために追跡して撃沈しようとする。
 アメリカも大西洋上でのソ連軍の大西洋上での不穏な動きを察知。対応を協議するためにCIAアナリストであるジャック・ライアンが呼ばれる。彼はラミウスを知っていたこともあって、この動きを亡命が目的だと見抜き、何とかアメリカに亡命させようと動き始める。
 こうしてレッド・オクトーバーを巡って米ソの水面下での駆け引きが始まった…。」

 私は公開当時に本作品を見たのですが、ショーン・コネリーの圧倒的な存在感と一隻の潜水艦をめぐる男たちの息詰まる駆け引きが大変印象的でした。
 潜水艦を舞台にした映画の魅力は何といっても密室空間での男同士のドラマと見えない敵に対する頭脳を駆使した駆け引きだと思います。本作品はそんな魅力を役者たちの渋くクールな演技と監督のテンポの良く重厚感溢れる演出で余すことなく描いています。
 
 出演者は男ばかりで華はありませんが、ショーン・コネリーを筆頭に、『羊たちの沈黙』のスコット・グレン、『ジュラシック・パーク』のサム・ニール、『スターウォーズ』でダース・ベイダーの声を演じたジェームズ・アール・ジョーンズ 、『ロッキー・ホラー・ショー』のティム・カリー、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジェフリー・ジョーンズと豪華メンバーが結集して、重厚な演技合戦を繰り広げています。
そんな中で、アレック・ボールドウィン演じるジャック・ライアンの存在感は少し薄い感じがしますが、若くて知的なCIAのアナリストを熱演していたと思います。
 
 派手なアクションシーンは余りありませんが、ラストの魚雷を回避するための潜水艦同士のチキンレースの緊張感は大変手に汗握ります。特に潜水艦ダラスが水面に浮上するシーンは鳥肌が立つほど迫力がありました。
 
  あと、本作品の魅力として音響の素晴らしさがあります。公開当時のアカデミー賞音響効果賞を受賞しただけあって、敵の接近を知らせるアクティブソナー音や水圧にきしむ船体の効果音の迫力は凄いです。ご覧になるときは出来れば5.1チャンネルのホームシアターで見てください。音の迫力に圧倒されると思います。
 
またベイジル・ポールドゥリス が作曲した音楽も大変印象的で、オープニングで流れるロシア正教の賛美歌のような歌を男性コーラスが重厚に歌い上げるテーマ曲は映画に重厚かつ荘厳な雰囲気を与えています。

上映時間 135分
製作国 アメリカ
製作年度1990年
監督: ジョン・マクティアナン 
製作: メイス・ニューフェルド 
原作: トム・クランシー 
脚本: ラリー・ファーガソン 、 ドナルド・スチュワート 
撮影: ヤン・デ・ボン 
特撮: ILM 
美術: テレンス・マーシュ 
音楽: ベイジル・ポールドゥリス 
出演: ショーン・コネリー、アレック・ボールドウィン、サム・ニール,ジェームズ・アール・ジョーンズ 、ピーター・ファース、ティム・カリー、コートニー・B・ヴァンス、 ステラン・スカルスガルド 、ジェフリー・ジョーンズ

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2008年4月 7日 (月)

『機動警察パトレイバー劇場版』この映画を見て!

第207回『機動警察パトレイバー劇場版』
Photo_2 今回紹介する作品は押井守監督が手がけるパトレイバーシリーズの劇場版第1作『機動警察パトレイバー劇場版』です。
 パトレイバーはヘッドギアというグループによって漫画とアニメが制作されています。グループには5人のクリエイターがおり、ゆうきまさみが原案、出渕裕がメカニックデザイン、高田明美がキャラクタデザイン、平成ガメラシリーズも手かげた伊藤和典が脚本、そして押井守が監督を担当しています。
 パトレイバーは汎用多足歩行型作業機械「レイバー」が普及した近未来の東京を舞台にレイバーによる犯罪を防ぐために警視庁内に発足された「特殊車両二課中隊」、通称「特車二課」の第二小隊の隊員たちの活躍と成長を描いていきます。
 1988年に押井守監督によるOVAが6巻発表され、ゆうきまさみによる漫画版も少年サンデーに連載開始、その1年後に今回紹介する劇場版が発表されました。

 劇場版パトレイバーは現在3作目まで制作されています。完成度の高さや押井監督作品としての評価は2作目の方が高いですが、1作目にあたる本作品が娯楽作品としては一番面白いです。
 
 ストーリー「東京でレイバーが突如暴走する事件が多発。その原因を探っていた第2小隊の篠原遊馬巡査は暴走した機体すべてに搭載されていた最新型のオペレーティングシステム「HOS」ではないかと推測する。同様の疑念を抱いていた第2小隊長・後藤は「HOS」の主任開発者だった帆場英一の捜査を本庁の松井刑事に依頼していた。」

 本作品の凄いところはOSやコンピューターウィルスなどの知名度がまだ低い時代にストーリーの核にそれらをもってきているところです。その為、今見ても古臭さがなく、むしろ今だからこそリアリティをもって見ることができます。
 またレイバーの暴走に始まり最終的に大規模なサイバーテロへと発展するスケールの大きな展開や、前半に張りめぐらされた伏線の数々が後半に次々と明かされるシナリオの緻密さなども本作品のストーリーの素晴らしいところです。

 映像面のクオリティも高く、今見ても遜色はありません。特に都市化によって消え行く東京の懐かしい下町の情景を哀惜をこめて描いた美術や蒸し暑い日本の夏の風景を丁寧に表現した演出は非常に印象的でした。

 押守監督は事件の首謀者である帆場を映画の冒頭で死んだ設定にして、彼の残された意思のみが存在しつづけて事件を引き起こすという展開にしていますが、そこに監督の映画で常にテーマとなる都市化による存在の虚構化が押し付けがましくなく見事に描かれていると思います。
 また個人と組織の対立、現場と上層部の対立のドラマも非常に見ごたえがありました。(ちなみに『踊る大捜査線』は本作品の影響を強く受けています。)

 もう20年近い前の作品でありますが、今見ても色あせることのない傑作です。ぜひ一度ご覧になってください! 

上映時間 98分
製作国 日本
制作年 1989年
監督: 押井守 
演出: 澤井幸次 
企画: ヘッドギア 
原作: ヘッドギア 
原案: ゆうきまさみ 
脚本: 伊藤和典 
撮影監督: 吉田光伸 
美術監督: 小倉宏昌 
編集: 森田編集室 
音楽: 川井憲次 
音響監督: 斯波重治 
作画監督: 黄瀬和哉 
出演:古川登志夫。冨永みーな、 大林隆介、榊原良子、井上瑶、池水通洋
二又一成 、郷里大輔、千葉繁、阪脩、辻村真人、西村知道、小島敏彦

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『クローバーフィールド/HAKAISHA』この映画を見て!

第206回『クローバーフィールド/HAKAISHA』
Photo  今回紹介する作品はニューヨークの自由の女神が破壊される衝撃的な予告編以外公開されるまで徹底した秘密主義が貫かれて話題となった怪獣映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』です。

 ストーリー:「日本への転勤が決まったロブを祝うため、パーティが開かれていた最中に突如として爆音がニューヨーク中に鳴り響く。外の様子を見に屋上へ向かうとダウンタウンが炎に包まれていた。急いで外に非難と今度は破壊された自由の女神の頭部が落ちてくる。」
 
 本作品は怪獣によるニューヨーク攻撃に遭遇した一市民のビデオ撮影を通して全編描いています。その為、ニューヨークが今どういう惨状で、軍や政府がどう動いているのか、そして怪獣の正体は何だったのかも最後まで全く分りません。(そのもどかしさが人によってはイライラするかもしれませんが・・・)
 大抵の怪獣映画では科学者や軍人が出てきて説明をしたり、怪獣の姿を俯瞰で捉えた映像が出てきたりして、全体状況の説明を観客に向かってするものです。しかし、本作品それを全く省き、突然の惨事に巻き込まれた市民たちの恐怖や絶望、そして何とか生き延びようとする姿に焦点を当てて、今までの怪獣映画にはない臨場感を出しています。
 良く似た作りの作品にスピルバーグ監督の『宇宙戦争』がありましたが、あの作品は最後の展開がご都合主義だったのに対して、本作品は最後まで絶望感に満ちており楽しめました。 

 映像も素人が逃げながら撮影したという設定のために非常に見にくいのですが、その迫力と特撮の細やかな作りはなかなかのものです。炎に包まれ倒壊するビルと迫り来る砂塵、ビルの谷間を走り抜ける怪獣と攻撃する軍隊とスケールの大きな映像が断片的に映し出され、観客の想像力を刺激します。
怪獣もチラチラと映し出されるのですが、見た目は今ひとつインパクトがなかったような気がします。ただ、あれだけの攻撃を受けても暴れまわるとは不死身な奴ですねえ。

本作品は『M:I:Ⅲ』の監督であるJ・エイブラムスが日本に立ち寄った際に見たゴジラのフィギュアからヒントを得て企画したそうです。その為、映画の随所に日本を意識したシーンが盛り込まれまれていますし、ラストに流れるテーマ曲もゴジラの曲に大変似ています。
 また作品の内容としても『ゴジラ』が戦後間もない東京を舞台に製作されたのと同じように、本作品も911のテロ後間もないニューヨークを舞台に製作されているところも大変似ています。『ゴジラ』が当時見た人に東京大空襲を思い起こさせたのと同じように本作品を見たアメリカ人は911のテロが頭の中を過ったと思います。そう意味では本作品は以前リメイクされたローランド・エメリッヒ版『GODZILLA』以上に正当な『ゴジラ』のリメイクだと思いました。
 
 本作品は考える映画ではなく、テーマパークのアトラクションのようにひたすら体感する映画です。怪獣に攻撃された街の中で逃げ惑う主人公たちの姿に感情移入して約80分間の恐怖と絶望を味わってみてください!
  ただ人によっては画面に酔うかもしれないのでご注意を!

公式サイト:http://www.04-05.jp/

上映時間 85分
製作国 アメリカ
製作年 2008年
監督: マット・リーヴス 
脚本: ドリュー・ゴダード 
撮影: マイケル・ボンヴィレイン 
プロダクションデザイン: マーティン・ホイスト 
衣装デザイン: エレン・マイロニック 
編集: ケヴィン・スティット 
出演: マイケル・スタール=デヴィッド、マイク・ヴォーゲル、 オデット・ユーストマン、リジー・キャプラン、ジェシカ・ルーカス

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2008年3月24日 (月)

『シックスセンス』この映画を見て!

第205回『シックスセンス』
Photo  今回紹介する作品はラストの衝撃的な結末が話題となり世界中で大ヒットしたヒューマンホラー『シックスセンス』です。
監督はインド出身のM・ナイト・シャマランが担当。本作品の成功で一躍ハリウッドを代表する監督となり、『ヴィレッジ』や『サイン』などの話題作を次々と発表しています。

ストーリー:「小児精神科医であるマルコムのもとに10年前にカウンセリングしたビンセントという青年が現れ、「自分を救ってくれなかった」と銃で撃たれてしまう。
その事件の後、妻との関係も冷え込み、自信を失ったマルコムは苦悩と悲しみに暮れていた。そんな中、マルコムはビンセントに良く似た少年、コールと出会う。マルコムはコールを救おうと奮闘する。やがてコールは隠していた秘密を打ち明ける。その秘密とは死者が見えてしまう霊感があり、霊たちに脅かされているというものだった。
 最初はコールの霊感を信じなかったマルコムだが、やがてある事実からコールの言葉を受け入れるようになる。そしてマイケルは死者がコールの前に現れる理由を共に探り始める・・・。」

 本作品を公開当時に劇場で始めて見たときは予想外の結末に驚くと同時に、深い余韻に浸ることができました。
 まだ見ていない人の為に結末に関しては言うことは差し控えますが、1度見ると、もう1度最初から見たくなると思います。 2回見るとM・ナイト・シャマランが結末に向けて随所に張り巡らした伏線やマルコムとコールの交流の意味などにも気づくことができ、より本作品を楽しむことができます。

 結末の話しばかりしましたが、幽霊が突然出てくるシーンはドキッとさせられますし、コールが車の中で母に向かって亡くなった祖母の思いを語るシーンは自然と涙があふれてきます。
 
 本作品には孤独や過去に苦しむ登場人間たちが数多く登場します。親と子、夫と妻、生者と死者、そんな彼らが心を打ち解けコミュニケーションを通して自分に気づき癒されていく姿は人と人のつながりのかけがえのなさや大切さを見る者に改めて気づかせてくれます。

 生と死を超えた人間の思い。人間は他の生命にはない思いというものを持っていて、その思いが叶うことに喜び、果たせなかったことに悔やみます。生きている内に果たせなかった死者の思いや死んだ人に果たせなかった生者の思い。本作品は果たせなかった思いを果たそうとする人間たちの悲しみや切なさを優しい語り口で描いていきます。

 本作品をまだ見たことない人は予備知識なく二度見て、一度目は結末に驚き、二度目は主人公たちの心の交流のドラマに浸ってください。
 
上映時間 107分
製作国 アメリカ
製作年度 1999年
監督:M・ナイト・シャマラン 
脚本:M・ナイト・シャマラン 
撮影:タク・フジモト 
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード 
出演:ブルース・ウィリス 、ハーレイ・ジョエル・オスメント、 トニ・コレット、 オリヴィア・ウィリアムズ 、トレヴァー・モーガン、 ドニー・ウォールバーグ 、グレン・フィッツジェラルド

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2008年3月20日 (木)

『ジブリ実験劇場 On Your Mark』この映画を見て!

第204回『ジブリ実験劇場 On Your Mark』
On_your_mark  今回紹介する作品は宮崎駿監督の隠れた名作『On Your Mark』です。本作品はCHAGE and ASKAのコンサートツアー『SUPER BEST3』のオープニング・フィルムとして企画、制作され、コンサート会場で初公開されました。その後、『耳をすませば』の公開時に同時上映という形で一般にも公開されました。
私が本作品を始めて見たのも『耳をすませば』を見に行った際でした。その時は約7分という短い上映時間ながら、宮崎監督のエッセンスが詰め込まれた内容の濃さに圧倒されたとものでした。

ストーリー:「放射能で汚染され、人類がシャルターに住むようになった未来。武装警官隊たちがカルト教団の施設を武力制圧する。その中にいた警官2人は教団施設で翼の生えた少女を発見する。少女はすぐに研究施設に送られるが、彼女に惹かれた2人は研究施設から救助しようと奮闘を始めるが・・・。」

 本作品が公開された1995年というとオウム真理教の地下鉄サリン事件の年でもあり、本作品を始めてみた時はカルト教団が出てくる内容に衝撃を覚えたものでした。私は宮崎監督がオウム事件にインスパイアされて本作品を製作したものだと思ったものでした。しかし、調べたところ、宮崎監督はオウム事件前に本作品のシナリオを考えていたとのことで重なったのは全くの偶然だそうです。

 宮崎監督は本作品に関して以下のようなコメントをしています。
「『位置について』という意味のタイトルだけれど、その内容をわざと曲解して作っています。いわうる世紀末の後の話。放射能があふれ、病気が蔓延した世界。実際、そういう時代がくるんじゃないかと、僕は思っていますが。そこで生きるということはどういうことかを考えながら作りました」(『出発点』,宮崎駿,1996年,徳間書店,556p)
 
 宮崎監督の作品には『未来少年コナン』や『風の谷のナウシカ』等に見られるように人間の文明が一度崩壊した後の世界を描いたものがありますが、本作品もその系統の一つです。
 閉塞され追い詰められた人間社会の中で主人公たちが生きる希望を翼の生えた少女に見出そうとするストーリー展開は非常に解放感に溢れています。
 もちろん良く考えるとラストの展開も必ずしも主人公たちの今後は決してハッピーエンドとは言えません。少女は解放できても、自らは放射能まみれの大地でお尋ね者として生き続けていくしかないという暗い未来が待っているわけで・・。
 本作品はどんな状況下においても絶望と体制に身を寄せるのでなく、希望を見出し積極的に生き死んでいくことの大切さを謳った内容となっています。

「彼女が救世主だったり、救出を通して彼女と心の交流があったというわけではないんです。ただ、状況に全面降伏しないで、自分の希望、ここだけは誰にも触らせないぞというものを持っているとしたら、それを手放さなければならいのなら、誰の手にも届かないところに放してしまおうおいう。そういうことですよ」(『出発点』,宮崎駿,1996年,徳間書店,557p)

 宮崎監督の映画が好きなら本作品は絶対見逃すことの出来ない傑作です。現在、『ジブリがいっぱいSPECIALショートショート』というDVDに収録されているので是非見てください!

上映時間 6分40秒
製作国 日本
製作年度 1995年
監督: :宮崎駿 
脚色::宮崎駿 
原作::宮崎駿 
撮影監督:奥井敦 
作画監督: 安藤雅司 
美術監督::武重洋二
音楽:「On Your Mark」  by CHAGE&ASKA

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2008年2月27日 (水)

『ビートルジュース』この映画を見て!

第202回『ビートルジュース』
Photo  今回紹介する作品は鬼才ティム・バートン監督によるブラックホラーコメディ映画『ビートルジュース』です。
 本作品の大ヒットによりティム・バートン監督はハリウッドのヒットメーカーの仲間入りをして『バットマン』の監督を務めることになりました。

ストーリー:「丘の上に立つ家に住む夫婦は車の事故で死んでしまい、幽霊となってしまう。その家に新しく一家が越してきて、住み慣れた家を好き勝手にリフォームしていく。夫婦は何とか家から彼らを追い出そうとするが、なかなか上手くいかない。困り果てた幽霊夫婦の前に自称"バイオ・エクソシスト"であるというビートルジュースという男が現れる。」

 私は昔からティム・バートン監督が好きでしたが、私が始めて見た彼の作品が『ビートル・ジュース』でした。本作品を始めて見た時はダークでキッチュな雰囲気と悪ふざけなノリの演出に虜になりました。
 
 死んだ夫婦の奮闘が描かれているのですが、妙に明るい霊界の描き方や個性豊かな登場人物たちやクリーチャーの姿に終始笑いがとまりませんでした。
 本作品の題名ともなっているビートルジュースは出番自体は少ないものの、強烈なキャラクターで一度見たら忘れることができません。演じているのは『バットマン』でもコンビをマイケル・キートンですが、派手なメイクをしての終始テンション高い演技は最高に面白いです。
 また若かりし頃のウィノナ・ライダーがゴスロリ調の黒い衣装を身に着けたオカルト好きの暗い少女を演じているのですが、妖しさと可愛いらしさと芯の強さが非常に魅力的です。

 映像はティム・バートン監督らしくB級テイストなチープ感とおもちゃ箱をひっくり返したようなカラフルさに満ちています。特撮もミニチュアやクレイアニメ、ストップモーションなど手作り感溢れるものですが、それが何とも言えない良い味を出しています。
 遊び心も満載で、オープニングの街の空撮シーンが途中からミニチュアの街に変わるところなど見ていてニヤッとさせられます。

  あと私が本作品で一番好きなシーンは「バナナボート」の歌に合わせて踊るシーン。このシーンは何回見ても腹を抱えて笑ってしまいます。

 非常に個性的な作品ですので好き嫌いは分かれるかもしれませんが、ティム・バートン好きなら外すことの出来ない傑作です。

上映時間 92分
製作国 アメリカ
製作年度 1988年
監督: ティム・バートン 
原案: マイケル・マクダウェル、 ラリー・ウィルソン 
脚本: マイケル・マクダウェル 、 ウォーレン・スカーレン 
撮影: トーマス・アッカーマン 
音楽: ダニー・エルフマン 
出演: マイケル・キートン、アレック・ボールドウィン、ジーナ・デイヴィス、ウィノナ・ライダー 、キャサリン・オハラ、シルヴィア・シドニー、 グレン・シャディックス 

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2008年2月26日 (火)

『細雪』この映画を見て!

第201回『細雪』
Photo_2  今回紹介する作品は先日亡くなれた名匠・市川崑監督が谷崎潤一郎の同名小説を映画化した『細雪』です。

 本作品は全てにおいて絢爛豪華で美しく、気品溢れる作品です。

 主演に岸恵子、 佐久間良子、 吉永小百合、 古手川祐子という日本映画を代表する美人女優4人を据え、脇役にも伊丹十三や石坂浩二など多数の演技派・個性派の俳優を揃えるという豪華な顔ぶれとなっています。
 特に本作品における吉永小百合の美しさは格別で、見ていてうっとりとさせられます。特に古手川祐子が吉永小百合の足の爪を切るシーンはドキッとするほど艶かしく官能的です。

 また女優たちが着こなす着物は全て着物の老舗「三松」が全面監修しており、総額1億円以上かかっているそうです。その美しさはため息が出るほどです。本作品を見て着物の美しさや素晴らしさを改めて認識させられました。

 市川監督は本作品を撮ることが長夢だったそうで、市川監督の才能が余すことなく注がれています。特に日本の美と情緒を表現した映像の美しさはため息が出るほどで、監督の才能と美的センスが最大限発揮されています。冒頭の京都嵯峨野の満開の桜の下を歩く四姉妹の艶やかな美しさは目が釘付けになります。

 また映画のほとんどは会話シーンなのですが、その見せ方が大変上手く最後まで飽きることなく見ることが出来ます。本作品では主人公たちの真正面からのクローズアップのカットがテンポ良く切り返されていく手法を多用して映画に躍動感と高揚感を与えています。
 また、突然極端なクローズアップのカットやその場の時間軸と違うカットを挿入するという演出を多用して、映画にアクセントを与えています。 

 ストーリー:「昭和13年の春。京都嵯峨の料亭で大阪の旧家である蒔岡家の4姉妹が花見の宴を催していた。長女・鶴子と次女・幸子は未婚の三女・雪子と末娘・妙子の結婚の話しばかり。そんな中、おとなしい雪子は周囲の勧めで次々と見合いをするが本人の気が進まず一向にまとまらない。一方、奔放な妙子は恋多き女性で姉たちをハラハラさせていた。」

 本作品は結婚をしていない三女と四女に対して長女と次女が気を揉むという内容ですが、三女と四女の対照的な生き方が大変印象に残りました。一見何を考えているか分からないように見えて実は内心したたかでしっかり者の三女・雪子。手に職をつけ身分の違う男と恋をして封建的な家を飛び出す妙子。一見すると四女が一番自分勝手で困り者という風に見えますが、私は四女の方が素直で、三女の方が曲者に思いました。

 あとストーリーで印象的だったのが、石坂浩二演じる次女の夫・貞之助が密かに吉永小百合演じる三女に思いを寄せているところです。自宅に同居している時の三女を見るときの貞之助の熱い視線や三女が結婚した時の何とも切ない表情。義理の妹に恋をしてしまった貞之助の複雑な心情は見ていて男として共感してしまうところがありました。吉永小百合のような美しい女性が自宅に同居していたら、それは惹かれてしまうのも分らないでもないです。

 市川監督は数多くの素晴らしい作品を手がけていますが、映像の美しさではナンバー1だと思います。また文芸作品であるにもかかわらず、堅苦しい作りになっておらず、誰が見ても楽しめる名作だと思います。

上映時間 140分
製作国 日本
製作年 1983年
監督: 市川崑 
原作: 谷崎潤一郎 『細雪』
脚本: 日高真也 市川崑 
撮影: 長谷川清 
美術: 村木忍 
編集: 長田千鶴子 
音楽: 大川新之助、渡辺俊幸 
出演: 岸恵子、 佐久間良子、 吉永小百合、 古手川祐子、 伊丹十三、 石坂浩二 
岸部一徳、 桂小米朝、 江本孟紀、 小林昭二、 辻萬長、常田富士男 

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2008年2月16日 (土)

『ブレインデッド』この映画を見て!

第200回『ブレインデッド』
Photo  このコーナー記念すべき200回目に紹介する作品は史上最高のスプラッターコメディホラー『ブレインデッド』です。

 私が本作品を始めてみたのは10年くらい前です。レンタルビデオ店のホラー映画コーナーで看護師がゾンビの赤ちゃんを抱えてイスに縛られている強烈なパッケージに目を奪われ思わず借りてしました。
 映画の本編にパッケージのようなエロティックなシーンこそありませんでしたが、こちらの期待をはるかに上回るパワフルかつ過激なシーンの連続で最初から最後まで画面に釘付けでした。

 見所は何といっても300ℓの血糊を使用したスプラッターシーン!特にラスト30分の阿鼻叫喚の地獄絵図は他の映画の追随を許さないほど強烈です。特に芝刈り機を使ったゾンビ撃退シーンのすざましさは気持ち悪いを通り越して、痛快さすら感じてしまいます。本作品を見た後ではどんなスプラッター映画を見ても物足りなさを覚えてしまうことでしょう。
 
 またコメディ映画としても最高に面白く、腹を抱えて笑えるシーンが満載です。下品かつ悪趣味なネタが多いのですが、あっけらかんとした描き方は見る者に不快な印象を全く感じさせません。

 ストーリー:「ニュージーランドに暮らすマザコンのライオネルは雑貨屋の娘パキータと運命的な出会いをする。二人は意気投合しデートに動物園へ出掛ける。息子が心配なライオネルの母親は二人の後をこっそり追跡して動物園へ向かうが、スカル島で捕獲された謎の生物「ラット・モンキー」に噛まれてしまう。その後、母親は体調を崩して寝こみ、ライオネルは懸命に介護する。しかし、母に容態は瞬く間に悪化、そしてゾンビになってしまう。
 ライオネルは仕方なく母親を埋葬するが、埋葬地の墓場にいた人々が次々に感染してゾンビ化。ライオネルは仕方なく自宅の地下室にゾンビを隔離して生活させる。しかし、ゾンビの存在を知らない叔父が自宅でパーティを開いてしまいゾンビを解放させたことから、血みどろの惨劇が始まる。」

 本作品に登場するキャラクターは皆ぶっ飛んだ人ばかりです。マザコンの主人公、過保護な母親、カンフーが得意な牧師、ベビーゾンビ・・・。強烈なキャラクターたちが織り成す濃厚かつ強烈な世界は一度見たら病みつきになります。

 全編にわたってハチャメチャな映画なのですが、ラストは上手くまとまり主人公は成長してハッピーエンドを迎えます。そのストーリー構成の上手さも本作品の魅力です。

 こんな素晴らしいスプラッターコメディー映画を監督したのは何と『ロード・オブ・ザ・リング』『キング・コング』など数々のファンタジー映画の傑作を手がけたピーター・ジャクソンです。『ブレインデッド』を撮った監督と『ロード・オブ・ザ・リング』を撮った監督が同じ人とは驚く限りです。
 しかし、本作品の徹底したスプラッター描写への監督のこだわりを見ると、後に『ロード・オブ・ザ・リング』での中つ国という架空の世界の描写へのこだわりとつながっていたのだなと思います。 

 『ロード・オブ・ザ・リング』にはまった人でスプラッター描写が苦手でない人はぜひ本作品を見ていただきたいと思います。

 ちなみに本作品のDVDは発売されてからすぐに廃盤となってしまい、現在アマゾンの中古コーナーやヤフーのオークションで8万円~10万円という法外な値段で取引されています。私もDVDを購入する時期を逃してしまい、非常に悔やんでいます。しょうもないB級ホラーが販売されて、このような傑作が手に入らないのはおかしいです。是非とも早期の再販を望んでいます。


上映時間 104分
製作国 ニュージーランド
製作年度 1992年
監督: ピーター・ジャクソン 
脚本: ピーター・ジャクソン、スティーヴン・シンクレア、フランシス・ウォルシュ 
撮影: マレイ・ミルン 
音楽: ピーター・ダゼント 
出演: ティモシー・バルム、ダイアナ・ペニャルヴァー、エリザベス・ムーディ、イアン・ワトキン、ブレンダ・ケンドール 
スチュアート・デヴァニー、 ジェド・ブロフィー

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2008年2月 8日 (金)

『トータル・リコール』この映画を見て!

第199回『トータル・リコール』
Photo_2  今回紹介する作品はフィリップ・K・ディックの短編SF小説『追憶売ります』を派手なハリウッド娯楽大作に仕上げた『トータル・リコール』です。
 本作品は『ロボコップ』で成功を収めたポール・ヴァーホーヴェン監督と当時アクション俳優として大人気だったアーノルド・シュワルツェネッガーがタッグを組み、巨額の費用をかけて製作されました。

 ストーリー:「西暦2084年。毎晩火星の夢を見る建築労働者ダグ・クエイドはある日火星移住の疑似体験を受けようとリコール社を訪れる。記憶操作装置座ったクエイドは記憶を植えつけようとした途端暴れだす。その後、クエイドは何者かに命を狙われ始める。そして今の記憶が実は偽りである事を知ったクエイドは本当の自分を探すため火星へ飛び立つ。」

 私が本作品を始めてみたのは中学生の時でしたが、当時は派手なSFXのオンパレードと夢と現実が交錯したストーリーに釘付けになったものでした。
 改めて今見返すと、セットやSFXなどチープな部分や手抜きな未来の描写が目に付いてしまうのですが、ストーリーや過激なアクションシーンに関しては相変わらず面白く楽しめました。

 本作品のストーリーの面白さは何といっても最後までどこまでが現実でどこまでが主人公の夢なのかはっきりしないところです。個人的には火星に行ってからは全て夢だったのだと思いますが。
(日本語吹き替え版のVHSビデオには全てが夢だったというオチがラストについています。)

 アクションに関しては過激な暴力&エログロ描写が売りのヴァーホーヴェン監督だけに見所満載です。民間人を多数巻き込んでの地下鉄での銃撃戦に始まり、火星での女同士の肉弾戦、火星にいるミュータントたちと出会い、そしてリアクターをめぐる敵との派手な銃撃戦、そしてラストの飛び出す目玉。2時間見る者を全く飽きさせないインパクトのある映像の連続です。

 あと本作品は音楽も大変素晴らしいです。今は亡きジェリー・ゴールドスミスの重厚かつアグレッシブなサウンドは見る者のテンションを上げてくれます。

本作品は深みはありませんが、見ていてとても痛快なSF映画です。

上映時間 113分
製作年度 1990年
製作国 アメリカ
監督: ポール・ヴァーホーヴェン 
原作: フィリップ・K・ディック 
脚本: ロナルド・シャセット、ダン・オバノン、ゲイリー・ゴールドマン 
撮影: ヨスト・ヴァカーノ 
特殊メイク: ロブ・ボッティン 
音楽: ジェリー・ゴールドスミス 
出演: アーノルド・シュワルツェネッガー、レイチェル・ティコティン、シャロン・ストーン、マイケル・アイアンサイド 、 ロニー・コックス

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2008年2月 3日 (日)

『ベティ・ブルー インテグラル完全版』この映画を見て!

第198回『ベティ・ブルー インテグラル完全版』
Photo_2  今回紹介する作品は純度100%の恋愛映画『ベティ・ブルー』です。本作品は『ディーバ』で鮮烈なデビューを放ったジャン=ジャック・ベネックスが脚本も兼任して製作した力作で、情熱的な女と作家を目ざす男の鮮烈な愛を描いています。公開当時は切ないストーリリーと美しい映像、そして大胆な性描写が大変話題を呼び、世界中で大ヒットしました。

 ストーリー:「海辺のコテージで1人暮らしをする修理工のゾルグはウエイトレスのベティと恋に落ちて同棲を始める。セックスに耽るベティとゾルグ。ベティは大変気性が激しく自分が気に入らないことがあるとすぐに見境なく怒り出す女性だった。ゾルグはそんなベティを優しく見守っていた。そんあある日、ベティは怒って自宅の物を放り出している最中、ゾルグの書いた小説に心奪われる。ゾルグを何とか小説家にさせようとベティは画策するがなかなか上手くいかない。そんな中、ベティは彼の子供を身ごもったのではないかと思い喜ぶ。しかし、それもベティの勘違いだった。落胆するベティ。ベティの純粋な心は次第に破綻していき狂気へと陥っていく…。」

 私は本作品を始めて見た時は、あまりにも痛切な純愛物語に大変衝撃を受けたものでした。恋愛映画は古今東西数多くありますが、本作品ほど見ていて主人公たちのほとばしる感情に心動かされ、愛の痛みと苦しみに涙した作品はありません。

 本作品の主人公であるベティが愛する者のためにひたすら真っ直ぐに尽くそうとする姿は純粋さと狂気に満ちていて見ていて圧倒されました。己を捨てて相手に尽くす姿は客観的に見ると愚かにさえ見えますが、愛に身を捧げた者にすれば己などどうでもいいんだろうなと見ていて思い、ひたすら愛に生きる女の凄みを感じました。

 またベティのような情熱的かつ気性も激しく付き合うには男性側も大変エネルギーのいると思います。最初見た時はひたすら全身で受け止めようとするゾルグの姿に同じ男性ながら尊敬してしまいました。
 しかし、何度か見返すうちにベティがゾルグを生きるために必要としていたというより、ゾルグがベティを生きるために必要としていたことに気づきました。ゾルグは己にはないベティの純粋な愛と狂気に憧れ、そんな女性を受け止め愛していくことで己の人生の憧れという名の欲望を満たしていたと思います。
 
 本作品は献身的な愛の素晴らしさや悲しさを描いているだけでなく、愛に潜むエゴイズムの悲しみや切なさまで踏み込んで描いているからこそ、見ている側も心打たれるのだと思います。

 映像や音楽も大変美しく印象的です。映像に関していえば赤い服や黄色のベンツなど色の使い方も巧みですし、前半の家が燃えるシーンや夕焼けの平原に佇む主人公たちを捉えたシーンはまるで絵画のようです。
 音楽もピアノで奏でられる切ないメインテーマが大変耳に残ります。

 あと私が本作品の好きなところは主人公をとりまく人たちのユーモラスな描写です。作家希望の刑事、歌を唄い見送る交通取締りの警察官、片手を失ったゴミ収集のおじさん、トイレで麻薬を売るおじさん。主人公たちと周囲の人たちとの何気ない微笑ましい描写が映画の良いアクセントになってます。
  
 本作品は1986年に劇場で初公開された2時間のヴァージョンと今回紹介したディレクターズ・カットの3時間のヴァージョンと2つあります。初公開版はベティの描写が中心でありますが、ディレクターズ・カット版はゾルグの心情に関する描写が増えており、どちらを見るかによって大きく印象が変わります。興味のある方は是非見比べてほしいと思います。

上映時間 185分
製作国 フランス
製作年 1992年
監督: ジャン=ジャック・ベネックス 
原作: フィリップ・ディジャン 
脚本: フィリップ・ディジャン 
撮影: ジャン=フランソワ・ロバン 
音楽: ガブリエル・ヤーレ   
出演: ベアトリス・ダル , ジャン=ユーグ・アングラード, コンスエロ・デ・ハヴィランド, ジェラール・ダルモン

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2008年1月27日 (日)

『ラストエンペラー』この映画を見て!

第197回『ラストエンペラー』
Photo_2  今回紹介する作品は清朝最後の皇帝・溥儀の人生を描いた歴史大作『ラストエンペラー』です。
 本作品は溥儀の自伝「わが半生」に感銘を受けたイタリアの映画監督・ベルナルド・ベルトルッチが映画化。中国でのオールロケを敢行し、世界初となる紫禁城での撮影を行い大変話題を呼びました。完成された映画は高い評価を受けてアカデミー賞では9部門を獲得しました。

 ストーリー:「わずか3歳で清朝皇帝の地位に就いた溥儀。まだ自分の立場など何も分らない子どもながら、周囲の者からは皇帝として手厚く敬われていた。しかし、紫禁城から出ることを一切許されず孤独な少年時代を過ごす。大人になり皇帝として周囲に権力を振るおうとするが、辛亥革命が起こり彼は紫禁城から追い出される。そして彼は日本軍が統治していた満州国の皇帝となるが、そこでも彼は日本軍の手先として利用されるだけの見せかけの皇帝だった。そして日本軍が降伏した1945年、彼は戦犯として逮捕され収容所に入れられる。」
 
 本作品の最大の見所は何といっても撮影監督・ヴィットリオ・ストラーロの手による華麗な映像美です。特に紫禁城のシーンはスケールの大きさと色彩の豊かさに見とれてしまいます。
 そんな美しい映像に負けず劣らず音楽も大変美しく印象的です。特に坂本龍一が手がけた部分が素晴らしく、第二皇妃が雨の降る中を去るシーンで流れる「RAIN」やラストに流れる「ラストエンペラーテーマ」のメロディラインの切ない美しさはため息が出るほどです。

ストーリーに関して言うと、権力に翻弄された1人の人間の孤独や悲哀に非常に胸が打たれます。3歳のときから皇帝として見た目はチヤホヤ扱われながらも、実質的な権力は周囲が持っており、それに振り回され従わされるだけの人生。物質的な欲望は満たされても、自分の人生を思い通りにできない主人公の歯がゆさや空しさみたいなものが全編を通して伝わってきました。
 また後半の権力も奪われ一市民に転落していく姿は時の無常さといったものを改めて感じました。
 年老いた溥儀が紫禁城で幼い頃に隠したコオロギの入った容器を再び見つけ、中からコオロギが出てくるラストシーン。何ともいえない切ない終わり方で印象に残りました。時代と権力に翻弄された溥儀が最後に見つめた幼い頃のコオロギ。人生の儚さを感じる素晴らしいラストシーンでした。

上映時間 163分
製作国 イタリア/イギリス/中国
製作年度 1987年
監督: ベルナルド・ベルトルッチ 
製作: ジェレミー・トーマス 
脚本: ベルナルド・ベルトルッチ、マーク・ペプロー、エンツォ・ウンガリ 
撮影: ヴィットリオ・ストラーロ 
音楽: 坂本龍一、デヴィッド・バーン、スー・ソン 
出演: ジョン・ローン、ジョアン・チェン、ピーター・オトゥール、坂本龍一 
デニス・ダン、ヴィクター・ウォン、高松英郎、 マギー・ハン 、リック・ヤン 
ヴィヴィアン・ウー、ケイリー=ヒロユキ・タガワ 

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2008年1月24日 (木)

『ブラックブック』この映画を見て!

第196回『ブラックブック』
Photo_2  今回紹介する作品は第2次世界大戦下のナチスに支配されたオランダを舞台にユダヤ人女性が必死に生き延びる姿を描いた作品『ブラックブック』です。
 本作品はハリウッドで『ロボコップ』や『氷の微笑』などの過激な作品を次々と発表したポール・ヴァーホーヴェンが母国オランダに戻って脚本と監督を担当しています。ヴァーホーヴェンはハリウッドでは過激な暴力描写と性描写ばかりが話題になっていましたが、人間の悪意やドロドロした欲望をサスペンスたっぷりに描くことに長けた監督です。そんな監督の持ち味が本作品では最大限活かされています。

ストーリー:「1944年、ナチス・ドイツ占領下のオランダ。美しいユダヤ人女性歌手・ラヘルは、ナチスから逃れるため一家で南部へ向かう。しかし、ドイツ軍の追跡により彼女を除く家族全員が射殺されてしまう。その後、ラヘルはレジスタンスに救われる。ラヘルはユダヤ人であることを隠し、名前をエリスと変えてレジスタンス活動に参加する。そしてナチス内部の情報を探るため、ナチス将校ムンツェに接近して、彼の愛人となることに成功するのだが…。」

 ナチスに追われるユダヤ人を描いた戦争映画というと『シンドラーのリスト』や『戦場のピアニスト』などユダヤ人迫害の苦難を重苦しく描いた作品が多いのですが、本作品は主人公が裏切り者を探すというサスペンスタッチで物語が展開していくので娯楽作品として手に汗握りながら楽しく見ることができます。
 
 また本作品の素晴らしいところはナチスを悪、レジスタンスやユダヤ人を善として単純に分けて描いていないところです。欲望のためにナチに協力するユダヤ人やレジスタンスがいたり、ナチの中にも主人公に協力する良い将校がいたりと人間の愚かさや弱さを人種や国籍で分けることなく冷徹に描いています。
 特に印象的だったのが敗戦後にオランダの民衆がナチ協力者を虐待するシーンです。ナチに虐げられた民衆が戦後ナチと同じような愚かな行為をする姿は人間という生き物の愚かさや弱さを見事に抉り出しています。ヴァーホーヴェン監督は下品な描写をする癖がありますが、本作品はそんな下品な描写が作品のテーマである戦争や人間の下品さを描くことと上手く結びついていたと思います。
 
 あと本作品を見て凄いと思ったのは主人公の女性を演じたカリス・ファン・ハウテンの体当たりの演技です。主人公は次から次へと屈辱を受けるのですが、それに屈することなく逞しく生き延びる姿は女性のしたたかさや力強さといったものを感じました。特に印象的だったのが主人公がブロンドに陰毛を染めるシーンと後半の糞尿を浴びるシーン。何が何でも生き延びようとする人間の気迫を感じました。

 もちろんヴァーホーヴェンらしくエロ・グロな描写も健在です。しかし、以前の作品に比べると少し控えめだったような気がします。
 
 本作品は久しぶりの戦争映画の傑作であり、ヴァーホーヴェンの傑作です。ぜひ一度見てください! 

上映時間 144分
製作国 オランダ/ドイツ/イギリス/ベルギー
製作年度 2006年
監督 ポール・ヴァーホーヴェン 
脚本 ジェラルド・ソエトマン  ポール・ヴァーホーヴェン 
撮影:カール・ウォルター・リンデンローブ 
音楽:アン・ダッドリー 
出演:カリス・ファン・ハウテン、トム・ホフマン、セバスチャン・コッホ、デレク・デ・リント
ハリナ・ライン、ワルデマー・コブス、ミヒル・ホイスマン、ドルフ・デ・ヴリーズ

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2008年1月23日 (水)

『東京物語』この映画を見て!

第195回『東京物語』
Photo  今回紹介する作品は日本映画の最高傑作の一つであり、小津安二郎監督の代表作である『東京物語』です。

 私は今回初めて本作品を鑑賞したのですが、映画としての完成度の高さと小津監督の人間を見つめる視点の厳しさと優しさに圧倒されました。
 ローアングルの固定したカメラによって捉えられた映像の凛とした美しさと小津監督独特の間合いを取った編集が生み出す侘び寂び。笠智衆を始めとして、東山千栄子、原節子、杉村春子など芸達者な役者たちの絶妙な演技。淡々としたテンポで描かれる親子関係の隔たりや老いて時代から取り残されていく悲哀や諦観、そして生きていくことの孤独。

 戦後間もない日本でこのような素晴らしい作品が製作されていたとは驚きました。ラストの妻に先立たれた主人公がひとり佇むシーンは生きていくことの無常さが感じられ、自然と涙がこぼれてきました。

 ストーリー:「東京で独立して住む子どもたちに出会うために尾道から上京してきた老夫婦。しかし、子どもたちはそれぞれの生活に追われており、老夫婦の相手をしてくれない。そんな中で親身になって相手してくれるのは戦死した息子の未亡人だけだった。子どもにも会い、東京観光もした老夫婦は故郷に帰っていくのだが・・・。 」

 本作品は子どもが独立して生活を営む中で、親子の絆が薄れていく無常さが描かれていますが、老いた両親から離れて生活している私としては見ていて胸が痛むシーンが数多くありました。
 東京で仕事を営み生活をしている子どもたちが忙しくて田舎から出てきた両親の相手がゆっくりできない場面は見ていて切ないものがありました。また親を嫌いではないけど疎ましく思う子どもたちの心情も痛いほど分かりました。杉村春子演じる次女が老夫婦を冷たくあしらう場面を最初見た時は何て嫌な娘だなと思いながら見ていたのですが、何度か見返すうちにこの女性も決して心底悪い女性ではなく、慌しい時代の中で生きていく中であのような態度を取っているだけなのだと思うようになりました。
 子育てや仕事を終え余生を過ごす親と子育てや仕事の真っ最中にいる子ども、今という時代の真っ只中で生きる者と今という時代から一歩離れた中で生きる者の生きるテンポの差が生み出す悲しみや孤独というものを見ていて感じました。

 また本作品を語る上で外せないのが、原節子演じる戦死した次男の妻の存在です。彼女は血の繋がった子どもたちよりもはるかに優しく老夫婦に接します。血縁の人間よりもそれ以外の人間の方が血の通ったもてなしをしてくれるという皮肉と悲哀。
 そんな心優しい次男の妻がラスト近くに主人公に向かって告白するシーンは人間の複雑な心の内を見事に描いており、見ていて心が震えました。老夫婦を通して何とか亡くなった夫とのつながりを見出そうとする妻、しかし時が経つにつれて次第に夫のことを忘れていく無常という名の哀しみ。

 私は本作品はこの世の無常の悲しみを受け入れて生きていこうとする主人公の孤高な姿を描いた作品ではないかと思っています。

 本作品は時代を超えた輝きを持つ作品です。見たことのない人はぜひ一度ご覧ください。 

上映時間 136分
製作国 日本
製作年度 1953年
監督 小津安二郎 
製作 山本武 
脚本 野田高梧小津安二郎 
撮影 厚田雄春 
美術 浜田辰雄 
音楽 斎藤高順 
出演 笠智衆、東山千栄子、原節子、杉村春子、山村聡、三宅邦子、香川京子、東野英治郎、中村伸郎 
大坂志郎、十朱久雄、 長岡輝子 

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2007年12月29日 (土)

『ガメラ2 レギオン襲来』この映画を見て!

第194回『ガメラ2 レギオン襲来』
Photo_2  今回紹介する作品は日本の怪獣映画の最高傑作といっても過言ではない『ガメラ2 レギオン襲来』です。
 ストーリー:「北海道支笏湖付近に隕石が墜落。クレーターだけを残しその形跡を消していた。それから数日後、札幌の地下鉄構内で巨大な昆虫レギオンによって乗客が襲われる事件が発生。隕石に付着していた宇宙からの生命体が原因だと判明する。時同じくして付近のデパートから巨大な花が出現した。自衛隊が出動して事態を収拾しようとするが、その時、三陸沖からガメラが突然浮上。ガメラは巨大な花を破壊するが草体とレギオンの群れがガメラを襲い、傷ついたガメラは緑の血を振り撒きながら飛び去った。一方、花の破壊された現場からは巨大レギオンが飛び立つ。続いてレギオンは仙台市に現れる。」
 本作品は映画として初めて日本SF大賞を受賞した作品だけあって、日本を侵略する宇宙生命体レギオンの設定が緻密です。レギオンという生命体が電磁波で個体同士の交信を行うガスをエネルギーとしたシリコン生命体であり、草体という植物から種子を宇宙に飛ばして繁殖していくという設定は荒唐無稽な怪獣映画にSF映画としての魅力を与えていました。
 レギオンの造形も大変素晴らしく、カブトガニとクモを足したような甲殻のある昆虫のような姿は不気味な迫力がありました。
 
 また、本作品の特長として戦争映画としての面白さがあります。撮影に自衛隊が全面協力しているだけあって、随所に戦争映画としてのリアリティが感じられます。官房長官が自衛隊出動に関して憲法9条の話しをするシーンや自衛隊テントでの作戦会議など細かいディテールの積み重ねが映画に説得力を与えていました。攻撃方法に関しても平成のゴジラシリーズとは違い荒唐無稽な兵器は一切出てこず、現代の自衛隊の装備で可能な攻撃方法で日本を守ろうとします。前半の札幌での自衛隊vsレギオンとの死闘は緊迫感たっぷりですし、後半のレギオン首都侵攻阻止のための自衛隊総攻撃のスケールの大きさは今までの怪獣映画では味わえないものがありました。
 戦争映画として特に私が凄いと思ったのは戦車が街や住宅街を疾走するシーンです。押井守のアニメではよく登場しますが、実写でそのシーンが再現されると迫力が違いますね。何気ない日常に突然非日常が舞い込んでくる違和感は見ていて強烈なインパクトがありました。

 もちろん、平成ガメラシリーズ最大の売りである特撮の素晴らしさは今回も折り紙つきで、細かな部分まで作りこまれたミニチュアが破壊されていく場面は見ていて爽快です。ローアングルで撮影された映像は人間の視点から怪獣の攻防を見ているようで迫力があります。特に私が特撮で素晴らしいと思ったのは、ガメラが歩くたびごとに道路やガラスが割れるところとレギオンとガメラの戦いを上空から撮影したカットです。
 
 本作品で唯一惜しいのがラストのガメラ対レギオンの闘いのラストあっけなさです。もう少しバトルを見たかったですね。

 この映画を見ずに怪獣映画は語れないと思います。ぜひ怪獣映画好きで未見の人は見てください!

製作年 : 1996年
製作国 : 日本
上映時間 99分
監督: 金子修介 
製作総指揮: 徳間康快 
脚本: 伊藤和典 
撮影: 戸澤潤一 
特撮監督: 樋口真嗣 
音楽: 大谷幸
出演: 永島敏行、水野美紀、石橋保、吹越満、藤谷文子、川津祐介、沖田浩之

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