『スカーフェイス』この映画を見て!
第309回『スカーフェイス』
今回紹介する作品はハワード・ホークスの『暗黒街の顔役』をアル・パチーノ主演、ブライアン・デ・パルマ監督でリメイクした『スカーフェイス』です。『プラトーン』のオリバー・ストーンが脚本を担当。音楽は『フラッシュダンス』のジョルジオ・モロダーが手がけています。
ストーリー:「1980年にキューバから反カストロ主義者として追放されマイアミへ逃げてきたトニー・モンタナはアメリカでの成功を夢見て、麻薬王フランクの下で麻薬の取り引きを行っていく。トニーは麻薬の取り引きで徐々に頭角を現していく。そんなトニーの姿にフランクは危険を感じるようになり、殺害を試みる。しかし、殺害は失敗して、逆にトニーにフランクは殺されてしまう。
トニーはフランクの豪邸と愛人エルヴィラを手に入れ、マイアミの麻薬王として君臨して、巨万の富を手に入れる。しかし、警察による脱税の摘発をきっかけにトニーは次第に追い詰められていく。」
本作品は3時間近い上映時間ですが、アル・パチーノのギラギラとした存在感と迫真の演技で最後まで飽きることなく見ることが出来ます。アル・パチーノは『ゴッドファーザー』を始めとして数多くの映画に出演していますが、個人的には本作品での演技が最高だと思います。本作品では乱暴で下品で傲慢だが極悪非道になりきれない弱さもある男を見事に演じきっています。
デ・パルマ監督はアメリカの裏世界で成功して頂点を極めながらも破滅していく男の壮絶な生き様と死に様をストレートに描いています。デ・パルマ監督らしい凝ったカメラワーク等は見られませんが、過激な暴力描写が随所に盛り込まれています。特に前半の風呂場での電動のこぎりを使った拷問シーンは強烈なインパクトがあります。
私は本作品で印象的だったのは何と言ってもラストの銃撃戦による主人公の壮絶な死に方です。破滅に向かって自ら突き進んでいく主人公の姿は哀れでもあり、潔くもあり、見ていて胸が締めつけられると同時に鳥肌が立ちました。
本作品はマフィア映画の傑作であり、アル・パチーノの最高の演技を見ることが出来ます。
上映時間 170分
製作国 アメリカ
製作年度 1983年
監督:ブライアン・デ・パルマ
製作:マーティン・ブレグマン
脚本:オリバー・ストーン
撮影:ジョン・A・アロンゾ
編集:ジェラルド・B・グリーンバーグ
音楽:ジョルジオ・モロダー
出演:アル・パチーノ
スティーヴン・バウアー
ミシェル・ファイファー
ポール・シェナー
ロバート・ロジア
メアリー・エリザベス・マストラントニオ
F・マーレイ・エイブラハム
ミリアム・コロン
ラナ・クラークソン
ハリス・ユーリン
リチャード・ベルザー
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