『トゥルー・ロマンス』この映画を見て!
第311回『トゥルー・ロマンス』
今回紹介する作品はクエンティン・タランティーノ脚本、トニー・スコット監督によるバイオレンスアクション映画の傑作『トゥルー・ロマンス』です。
本作品は脇役が大変豪華で、デニス・ホッパー、ヴァル・キルマー、ゲイリー・オールドマン、ブラッド・ピット、クリストファー・ウォーケン、サミュエル・L・ジャクソンと錚々たる顔ぶれが出演しています。
ストーリー:「ビデオショップに働く映画オタクの青年クラレンスは、誕生日に店長が紹介したコールガール・アラバマと出会う。互いに一目ぼれした二人は即座に結婚。アバラマは元ヒモの男に会いに行き殺されかけるが逆に男を殺害。逃げる際に衣装ケースと思って奪ってきたカバンには大量のコカインが入っていた。」
私は高校生のときに本作品を劇場で見たのですが、激しいバイオレンス描写と純度100パーセントのラブストーリーとの絶妙なブレンドが大変印象に残りました。
特に私が印象に残ったシーンはデニス・ホッパー演ずる主人公の父とクリストファー・ウォーケン演ずる主人公を追うギャングが対峙するシーン。短いシーンではありますが、2人の会話は緊張感が漲っており見ていて手に汗握ります。
他にもゲイリー・オールドマンの常軌を逸した演技やダメ男を嬉しそうに演じるブラッド・ピット、ヒロインがぼこぼこに拷問されながら反撃するシーンなど見所は随所にあります。
本作品はタランティーノの初脚本だそうで、彼の趣味嗜好や恋愛に対する妄想が詰め込まれた内容となっています。ストーリー展開は特にひねりもなく王道の展開ですが、タランティーノだけあって随所に過激な暴力シーンがあり、登場人物の台詞や言い回しも独特で印象に残ります。
トニー・スコット監督の演出もテンポ良くタランティーノの脚本の持つ魅力を引き出すことに成功していると思います。タランティーノ自身が監督していたら良くも悪くも更に濃い作品になっていたと思うのですが、ハリウッドの職人気質の監督であるトニー・スコットが手がけたことにより万人受けしやすいテイストになったと思います。
ラストはタランティーノの脚本では主人公の2人は死ぬ予定だったそうですが、監督が2人をどうしても生き残らせたいと熱望してハッピーエンドに変更したそうです。ここは賛否両論分かれるところだと思いますが、個人的にはハッピーエンドになって良かったかなと思います。
上映時間 121分
製作国 アメリカ
製作年度 1993年
監督:トニー・スコット
脚本:クエンティン・タランティーノ
撮影:ジェフリー・L・キンボール
音楽:ハンス・ジマー
出演:クリスチャン・スレイター
パトリシア・アークエット
デニス・ホッパー
ヴァル・キルマー
ゲイリー・オールドマン
ブラッド・ピット
クリストファー・ウォーケン
サミュエル・L・ジャクソン
マイケル・ラパポート
ブロンソン・ピンチョット
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投稿: 日本インターネット映画大賞 | 2011年12月25日 (日) 09時54分