「戦争について考えさせられる映画」私の映画遍歴16
終戦記念日の8月はテレビ等で先の太平洋戦争にまつわる番組がよく放映されます。どんな目的であれ戦争は多くの人を巻き込み不幸にします。人類の歴史の中で戦争は幾度となく起こり、多くの人が犠牲になっています。平和を望みながらも今も世界のどこかで続いている戦争。
映画においても戦争は幾度となく描かれてきました。『プラトーン』や『プライベート・ライアン』のように戦場の兵士たちを描いた作品。『シンドラーのリスト』や『戦場のピアニスト』のように戦争に巻きこまれた市民を描いた作品。また、『渚にて』や『黒い雨』のように核戦争の恐怖を描いた作品。そして『7月4日に生まれて』や『ジョニーは戦場へ行った』のように帰還兵の苦悩を描いた作品。映画においても色々な切り口から戦争については語られています。
そこで今回は私が戦争について考えさせられた映画を5作品紹介します。
・『ゴジラ』
日本を代表する怪獣ゴジラ。記念すべき1作目は1954年に公開され大ヒットしましたが、単なる怪獣映画を超えた反戦・反核映画に仕上がっています。まだ戦後の傷跡が残る時代に製作されただけあって、ゴジラの襲撃シーンは東京大空襲を思い起こしますし、随所に核の脅威と恐怖が描かれいます。
・『スターシップ・トゥルーパーズ』
ロバート・A・ハインラインのSF小説『宇宙の戦士』を鬼才ポール・バーホーベン監督が映画化した本作品。昆虫型エイリアンと人間の壮絶な戦いを描いたSFアクション大作ですが、随所に軍国主義のプロパガンダを皮肉ったシーンがあります。また、戦争の残酷さや愚かさもしっかりと描かれていす。
・『フルメタル・ジャケット』
普通の若者が以下にして殺人兵器へと生まれ変わり戦場で戦っていくのかを巨匠キューブリック監督が冷徹に描いた本作品。ベトナム戦争を題材に前半は海兵隊員の訓練所での若者たちの過酷な訓練を描き、後半はベトナム戦地での若者たちの激しい戦闘を描いていきます。見所は何と言っても前半の海兵隊員の訓練所の描写。若者たちが訓練を経て非人間的になっていく姿は背筋が凍ります。
・『パンズ・ラビリンス』
1944年のスペイン内戦下を舞台に現実とファンタジーの間で生きる少女の姿を描いた本作品。奇怪なクリーチャーたちが登場するダークなファンタジー映画でありますが、そこで描かれるテーマは戦争に巻き込まれた子どもの悲劇です。
・『父親たちの星条旗』&『硫黄島からの手紙』
太平洋戦争における硫黄島の戦いを日米双方の視点から描いた本作品。クリント・イーストウッドが両作品とも監督していますが、日米それぞれの兵士たちの苦悩を丁寧に描いていきます。戦争で対立している両者の姿を均等に描くことで、敵味方や国を超えた戦争の愚かさや悲しみが見る者に伝わってきます。
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