『WALL・E/ウォーリー』この映画を見て!
第235回『WALL・E/ウォーリー』 今回紹介する作品はディズニー&ピクサー製作のSFラブロマンスCGアニメ『WALL・E/ウォーリー』です。ピクサーの長編CGアニメは本作品で9作目となりますが、今回は「ファインディング・ニモ」のアンドリュー・スタントンが監督を務めています。
ストーリー:「人類がゴミに埋もれた地球から宇宙へと去ってから700年間、一体のゴミ処理ロボット“ウォーリー”が人間たちの残したゴミを独り黙々と片付けていた。彼の唯一の友達はゴキブリのHAL。彼はゴミの中から宝物を見つけてはコレクションすること、そしてミュージカル映画『ハロー・ドーリー』を見ることを楽しみにしていた。
そんなウォーリーの前にある日、ロケットに乗ってやって来た謎のロボット“イヴ”が現われる。彼はイヴに興味を持ち追いかける。そして彼はイブの気を惹こうとコレクションの1つである植物を見せる。その瞬間にイヴは動かなくなり、ロケットによってさらわれてしまう。
ウォーリーはイヴを救うため、ロケットにしがみつき未知なる宇宙へ旅立つ。」
私はピクサーのCGアニメはほとんど見ていますが、回を重ねるたびに映像が進化していて、本作品の近未来の荒廃した都市の描写など実写と見間違うほどリアルに作りこまれていて驚きました。
また、映画の前半はセリフがほとんどなく、ウォーリーやイヴの動きや表情だけで物語が展開していくところも斬新でした。ウォーリーのコミカルな姿を見て、チャップリンのサイレント映画を思い起こさせました。機械を主人公にして、ここまで感情を表現できるピクサーの手腕に感嘆します!
映画ファンとしては『2001年宇宙の旅』をオマージュしたシーンが見られたことも嬉しかったです。それにしてもあそこであの曲が流れたのは笑ってしまいました。
あと、MACがらみのシーンが見られたのも印象的でした。未来はマイクロソフトでなくMACが生きのこり主流になるんでしょうかね?
肝心のストーリーに関してですが、前半のロボット同士が惹かれあっていくラブストーリーは大変面白かったのですが、後半の宇宙に出てからは文明批判及び環境保護めいた展開は正直微妙でした。伝えたいメッセージは良くわかるのですが、それを伝えるつもりならもう少し丁寧に中盤を描写しないといけないと思います。
出来れば、最後までロボット同士のラブストーリーだけで展開してくれたら映画史に残る傑作になったと思うのですが残念です。
エンドロールの映像は何かナウシカのオープニングロールを思い出しました。ただ、ナウシカと違って明るい未来を予感させる映像でしたが・・・。
本作品はストーリーが個人的にはイマイチですが、それを差し引いても十分に楽しめる作品です。特に映像のリアルさと美しさはCGアニメの頂点だと思います。ぜひ劇場でごらんください。
上映時間 103分
製作国 アメリカ
製作年度 2008年
監督: アンドリュー・スタントン
原案: アンドリュー・スタントン,ピート・ドクター
脚本: アンドリュー・スタントン,ジム・リアドン
プロダクションデザイン: ラルフ・エグルストン
音楽: トーマス・ニューマン
サウンドデザイン: ベン・バート
声の出演:
ベン・バート
エリサ・ナイト
ジェフ・ガーリン
フレッド・ウィラード
ジョン・ラッツェンバーガー
キャシー・ナジミー
シガーニー・ウィーヴァー
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コメント
コメント、ありがとうございます!
最近のCGアニメは凄いですね。
あと何年化したら実写と見紛う作品ができるんでしょうね。
アニメと実写の境界もだんだんなくなってくるんでしょうかね~
投稿: とろとろ | 2009年1月 6日 (火) 21時31分
明けましておめでとうございます。
そしてTBありがとうございました。
こちらからのTBがうまく届いていないのかもしれませんが、とりあえず今年もよろしくお願いいたします!
それにしてもアニメの進化は凄いですね~
と、同時に昔のアニメの実写化も盛んになっているし。どちらも頑張ってもらいたいものです。
投稿: kossy | 2009年1月 4日 (日) 23時33分