久石譲と映画音楽
昨年の紅白歌合戦では久石譲が登場し、宮崎アニメの曲や『私は貝になりたい』等を演奏し大活躍していましたね。小学校の時から約20年以上ずっと久石さんが好きだった私としては嬉しい限りです。
さて、久石さんというと宮崎駿や北野武の映画音楽での活躍が有名ですが、他にも数多くの映画に素晴らしい楽曲を提供しています。(下記のリストを参考にしてください。)
そこで、宮崎作品や北野作品以外の映画音楽でお勧めのサウンドトラックを5つ紹介します。
・『トンマッコルへようこそ』
久石さんがアジアの映画音楽に進出するきっかけとなった韓国映画『トンマッコルへようこそ』。日本人として初となる第四回大韓民国映画大賞最優秀音楽賞を受賞したことでも話題になりました。朝鮮半島の南北分断の悲劇を幻想的に描いた作品ですが、久石メロディーの美しさが映画の質をさらに上げる役割を果たしています。
・『おくりびと』
昨年大ヒットした本木雅弘主演の映画『おくりびと』。主人公が元チェロ奏者ということもあって、チェロの音色と魅力を見事に引き出された音楽です。メロディーも優しく温かく聴いていて心が落ち着きます。
・『ふたり』
80年代後半~90年代前半にかけて久石さんは大林宣彦監督の映画音楽を数多く手がけていました。『ふたり』もその中の一つで、美しいメロディーがとても印象に残ります。また、本作品の貴重なところは久石さんと大林監督がデュエットした主題歌『草の想い』が収録されていることです。二人のおじ様の甘く渋い声が聞く者を虜にします!
・『Quartet』
久石譲が初監督を手がけた映画『Quartet』。弦楽四重奏団のメンバーを主人公にしているだけあって、弦楽四重奏による演奏曲が多く含まれています。クラシカルなナンバーが多いのが特長です。
また、「となりのトトロ」や「HANA-BI」と彼の代表曲がメドレーで収録されているのもファンとしては嬉しい限りです。
・『アリオン』
ギリシャ神話をモチーフにした安彦良和原作・監督のアニメ映画『アリオン』。シンセを使ったエスニックな感じの曲が多いのが特長です。本作品の一番の聞き所は「レスフィーナ」という曲で、数ある久石メロディーの中でも屈指の完成度で一度聞いたら忘れることができないほど美しい曲です。
*久石譲が手がけた主な映画音楽一覧
・風の谷のナウシカ(1984年)
・Wの悲劇(1984年)
・早春物語(1985年)
・春の鐘(1985年)
・グリーン・レクイエム(1985年)
・天空の城ラピュタ(1986年)
・アリオン(1986年)
・熱海殺人事件(1986年)
・めぞん一刻(1986年、実写版)
・恋人たちの時刻(1986年)
・漂流教室(1987年)
・この愛の物語(1987年)
・ドン松五郎の大冒険(1987年)
・となりのトトロ(1988年)
・極道渡世の素敵な面々(1988年)
・魔女の宅急便(1989年)
・ヴイナス戦記(1989年)
・釣りバカ日誌2(1989年)
・カンバック(1990年)
・ペエスケ/ガタピシ物語(1990年)
・タスマニア物語(1990年)
・あの夏、いちばん静かな海。(1991年)
・仔鹿物語(1991年)
・ふたり(1991年)
・福沢諭吉(1991年)
・青春デンデケデケデケ(1992年)
・紅の豚(1992年)
・はるか、ノスタルジィ(1992年)
・ソナチネ(1993年)
・水の旅人 侍KIDS(1993年)
・女ざかり(1994年)
・みんな〜やってるか!(1995年)
・キッズ・リターン(1996年)
・もののけ姫(1997年)
・パラサイト・イヴ(1997年)
・HANA-BI(1998年)
・時雨の記(1998年)
・菊次郎の夏(1999年)
・川の流れのように(2000年)
・はつ恋(2000年)
・千と千尋の神隠し(2001年)
・BROTHER(2001年)
・Quartet(2001年)
・リトル・トム(2001年、仏)
・Dolls(2002年)
・壬生義士伝(2003年)
・ハウルの動く城(2004年)
・キートンの大列車追跡(The General)(2004年)
・男たちの大和/YAMATO(2005年)
・トンマッコルへようこそ(2005年、韓国)
・西遊記リローデッド(2005年、香港)
・おばさんのポストモダン生活(2006年、中国)
・マリと子犬の物語(2007年)
・日はまた昇る(2007年、中国)
・崖の上のポニョ(2008年)
・おくりびと(2008年)
・私は貝になりたい(2008年)
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
とろとろさん、はじめまして。古い記事へのコメントですいません。
現在中国・香港・台湾で公開中のジェット・リー主演(アクションは封印)の中国映画「海洋天堂」で、久石譲さんが音楽と挿入歌の作曲をしているそうです。
しかし、この「海洋天堂」の日本での公開は決まっていません。
以下のサイトで、「海洋天堂」の日本公開運動をやっているそうです。
「ジェット・リーの『海洋天堂』を日本で観たい!」
http://oceanheaven.amaterasuan.com/
このサイトのBBSではネット署名の代わりにメッセージを募っています。もしよろしければ、ご協力お願いします。
http://oceanheaven.amaterasuan.com/message/topic.cgi
投稿: あーる | 2010年7月 7日 (水) 19時09分