『トータル・リコール』この映画を見て!
第199回『トータル・リコール』 今回紹介する作品はフィリップ・K・ディックの短編SF小説『追憶売ります』を派手なハリウッド娯楽大作に仕上げた『トータル・リコール』です。
本作品は『ロボコップ』で成功を収めたポール・ヴァーホーヴェン監督と当時アクション俳優として大人気だったアーノルド・シュワルツェネッガーがタッグを組み、巨額の費用をかけて製作されました。
ストーリー:「西暦2084年。毎晩火星の夢を見る建築労働者ダグ・クエイドはある日火星移住の疑似体験を受けようとリコール社を訪れる。記憶操作装置座ったクエイドは記憶を植えつけようとした途端暴れだす。その後、クエイドは何者かに命を狙われ始める。そして今の記憶が実は偽りである事を知ったクエイドは本当の自分を探すため火星へ飛び立つ。」
私が本作品を始めてみたのは中学生の時でしたが、当時は派手なSFXのオンパレードと夢と現実が交錯したストーリーに釘付けになったものでした。
改めて今見返すと、セットやSFXなどチープな部分や手抜きな未来の描写が目に付いてしまうのですが、ストーリーや過激なアクションシーンに関しては相変わらず面白く楽しめました。
本作品のストーリーの面白さは何といっても最後までどこまでが現実でどこまでが主人公の夢なのかはっきりしないところです。個人的には火星に行ってからは全て夢だったのだと思いますが。
(日本語吹き替え版のVHSビデオには全てが夢だったというオチがラストについています。)
アクションに関しては過激な暴力&エログロ描写が売りのヴァーホーヴェン監督だけに見所満載です。民間人を多数巻き込んでの地下鉄での銃撃戦に始まり、火星での女同士の肉弾戦、火星にいるミュータントたちと出会い、そしてリアクターをめぐる敵との派手な銃撃戦、そしてラストの飛び出す目玉。2時間見る者を全く飽きさせないインパクトのある映像の連続です。
あと本作品は音楽も大変素晴らしいです。今は亡きジェリー・ゴールドスミスの重厚かつアグレッシブなサウンドは見る者のテンションを上げてくれます。
本作品は深みはありませんが、見ていてとても痛快なSF映画です。
上映時間 113分
製作年度 1990年
製作国 アメリカ
監督: ポール・ヴァーホーヴェン
原作: フィリップ・K・ディック
脚本: ロナルド・シャセット、ダン・オバノン、ゲイリー・ゴールドマン
撮影: ヨスト・ヴァカーノ
特殊メイク: ロブ・ボッティン
音楽: ジェリー・ゴールドスミス
出演: アーノルド・シュワルツェネッガー、レイチェル・ティコティン、シャロン・ストーン、マイケル・アイアンサイド 、 ロニー・コックス
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