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2007年2月18日 - 2007年2月24日

『男たちの挽歌2』この映画を見て!

第145回『男たちの挽歌2』
A_better_tomorrow2  今回紹介する映画は私をジョン・ウーの虜にさせた香港ノワールの傑作『男たちの挽歌2』です。この映画は1作目からの正統な続編です。多くのファンは完成度の高さから1作目を推しますが、私は中学校の時に2作目を先に見てしまい、その強烈な印象から、2作目の方が1作目より愛着があります。

 私が初めてこの映画を見たのはテレビの深夜放送だったと思うのですが、その時は主人公たちのカッコよさにしびれたものでした。
 チュン・ユンファ演じるマークの双子の弟ケン(その設定の強引さはさて置き)のカッコよさは半端ではなく、ニューヨークのレストランでの米を粗末にするイタリアマフィアとの対決シーンや中盤の階段を滑りながら2丁拳銃をぶっ放すシーンなどは思わず拍手したくなるほどでした。
 また娘や友人が殺され気が狂う元極道の親分のルン。この人の演技自体は下手と言うか過剰と言うか時々笑ってしまいそうになりますが、次から次からへと名セリフを放ち、見る者の心を鷲づかみにします。
 もちろん前作から出ているホー兄貴も大活躍で、ラストの刀を使って拳銃を持った敵を倒していくシーンは何とも爽快でした。
 今は亡きレスリー・チャン演じるキッド。この映画では彼がおいしいシーンを全て持っていきます。特に中盤のホー兄貴に打たれるシーンと後半の電話ボックスでのシーンは涙なしでは見られませんよ。

 またガンアクションも前作を遥かに超える迫力があります。特にラストの敵の本拠地での銃撃戦は爽快の一言です。このシーンだけでも一見の価値がありますよ。

 この映画のストーリー自体はとても強引で無理がありますが、ジョン・ウーの男の美学が詰まっています。男同士の友情や兄弟愛に酔いしれたいときはこの作品をお薦めします!

製作年度 1987年 
製作国・地域 香港
上映時間 104分
監督 ジョン・ウー 
脚本 ツイ・ハーク 、ジョン・ウー 
音楽 ジョセフ・クー 
出演 ディーン・セキ 、ティ・ロン 、チョウ・ユンファ 、レスリー・チャン 、クァン・サン 、エミリー・チュウ 

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『羊たちの沈黙』この映画を見て!

第144回『羊たちの沈黙』
The_silence_of_the_lambs  今回紹介する映画はサイコスリラーの傑作『羊たちの沈黙』です。この作品は公開当時にこの手の映画としては珍しく絶賛され、アカデミー賞でも主要5部門(作品賞/主演男優賞/主演女優賞/監督賞/脚色賞) を受賞しました。
 女性の皮を剥ぐ猟奇殺人事件の犯人を追う新人FBI捜査官クラリスの姿と彼女に事件解決の糸口を示唆する天才精神科医にして人肉愛好者レクター博士の姿を対比して描いたこの作品。
 見所は何といっても主演二人の演技です。クラリスを演じたジョディ・フォスターの知的で意志が強いものの、どこか危うさを感じさせる演技。レクター博士を演じたアンソニー・ほプキンスの高貴さと狂気を感じさせる演技。この2人が監獄で出会うシーンの張り詰めた緊張感は見る者を画面に釘付けにします。
 
 私がこの映画を始めて見たときは、メインのストーリーである猟奇殺人の犯人探しよりもレクター博士の存在感ばかりが印象に残ったものでした。
 レクター博士が初めて登場するシーン。一見しただけでこいつはただ者ではないと思わせるだけのオーラが感じられたものでした。特に相手の心を射抜くような鋭い目線は見る者を震え上がらせるだけの力がありました。
 そんなレクターがクラリスの内面に入り込み彼女のトラウマを救済していく展開は何ともいえないエロティシズムが漂い、レクターのクラリスに対する秘めた愛が強く感じられました。
(続編の『ハンニバル』はレクターのクラリスへの愛が前面に出されていましたが、映画の出来としては今ひとつでした)
 また中盤のレクター博士の脱獄シーンも残虐でありながら、その手口の鮮やかさと美しさは知的かつ芸術的で、見ていて鳥肌が立ったものでした。レクターという男がいかに危険な人物であるのかが見る者に伝わってくる名シーンだと思います。

 ただ、この映画のメインのストーリーである猟奇殺人事件自体は、そんなに目新しいものでなく、この手の映画ではありがちなストーリーです。女性の皮を剥ぐバッファロービルも単なる変質者のような描き方であり、今ひとつインパクトに欠けます。(と言うか、レクターに食われています。)最後の展開もカットバックで緊張感を高めるものの、思ったよりあっさりと解決してします。
 ただ皮を剥がれた女性の死体の口から蛾の繭が見つかるシーンは背筋がぞくっとしましたが・・・。

 はっきり言って、この映画が高く評価されたのは全てアンソニー・ポプキンス演じるレクター博士という魅力的な悪役のおかげだと思います。
 彼が登場しなかったら、この作品はアカデミー賞を取れなかったでしょう。
 
 この映画は猟奇殺人をテーマにしていますが、思ったよりえぐいシーンは少なく、その手の映画が苦手な人でも安心して見ることができると思います。
 アンソニー・ポプキンスの演技をぜひ堪能してください!

製作年度 1990年 
製作国・地域 アメリカ
上映時間 118分
監督 ジョナサン・デミ 
製作総指揮 ゲイリー・ゲッツマン 
原作 トマス・ハリス 
脚本 テッド・タリー 
音楽 ハワード・ショア 
出演 ジョディ・フォスター 、アンソニー・ホプキンス 、スコット・グレン 、テッド・レヴィン 、アンソニー・ヒールド 、ケイシー・レモンズ 、

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