『トップをねらえ』このアニメを見て!
今回紹介する作品は『エヴァンゲリオン』の庵野秀明が80年代に世に送りだした青春SFアニメの傑作『トップをねらえ』です。
本作品は当時としてはまだ珍しかったオリジナルビデオアニメーション(略してOVA)として発表されました。今ではアニメ業界の第一線で活躍するスタッフが結集して制作されているだけのことはあって、映像のクオリティは今見ても遜色ありません。
ストーリー:「人類が宇宙に進出するようになった21世紀、地球は宇宙怪獣による激しい攻撃を受けていた。その脅威に打ち勝つため、地球は巨大ロボット「ガンバスター」を製造。その搭乗員に選ばれたトップ部隊隊員タカヤノリコは人類の未来を賭けて闘うことになる。」
全6話からなるストーリーは笑いあり涙ありで見所満載です。
前半は題名を見ても分かるとおりスポ根アニメの名作『エースをねらえ』と映画『トップガン』をパロディにしたコメディタッチの展開となっています。
巨大ロボットのパイロットを目指す主人公ノリコと彼女が「お姉さま」と憧れる先輩パイロット・カズミ、そして2人がコーチと呼び慕うコウイチロウの3人の人間ドラマが描かれますが見ていて恥ずかしくなるほどベタベタな展開は滑稽かつナンセンスで見ていて笑ってしまいます。また過去の日本アニメや特撮モノに対するパロディやオマージュが散りばめられおり、アニメファンが見るとニヤリとしてしまう描写の連続です。
しかし話しが進むにつれて、コメディタッチの作風からシリアスな作風へと変わっていきます。SFファンも唸らせる宇宙論や時間論がストーリーに盛り込まれスケールも大きくなり、そこに主人公たちの闘いに対する葛藤のドラマが加わり、見る者の心を鷲づかみにします。特にラストシーンは涙なしに見ることができません。
私が本作品をはじめてみたのは大学生のときでしたが、前半のスポ根タッチのストーリーに笑い、後半の怒涛の展開に圧倒されたものでした。特に全編モノクロ・シネスコサイズの画面の最終話は戦闘シーンのテンションの高さと、ラストの時空を超えた予想外の展開に鳥肌がたったものでした。
アニメファン・SFファンで本作品を見たことがない人は是非見てください!
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