私の映画遍歴9「シリーズ化された映画たち」
今年の夏は『スパイダーマン3』、『ダイハード4.0』、『ハリーポッター 不死鳥の騎士団』など大ヒットを記録した作品の続編が数多く公開されています。
「007」や「男はつらいよ」など1作目がヒットして人気が出た作品は大体シリーズ化されます。一度ヒットした作品は多くの人に認知されており、誰も知らない全くの新作よりも確実にヒットが見込めます。その為、今まで数多くの作品がシリーズ化されました。
シリーズ化された作品の多くはどれもある程度のヒットを収めていますが、映画の質自体は1作目より低下していく傾向にあります。
もちろん1作目より2作目の方が素晴らしい作品やシリーズ通して完成度の高い作品もあります。しかし、そんな作品は稀で。多くはシリーズ化するごとに完成度が落ちつまらなくなっていきます。
そこで今回は私がお薦めするシリーズ化された作品とシリーズ化しないほうがよかったのではと思う作品を併せて紹介します。
・シリーズ化された全ての作品が面白かった作品
『ロード・オブ・ザ・リング』
世界中で大ヒットした本シリーズ。1作目よりも2作目、2作目よりも3作目の方が人気・評価共に高くなった稀なシリーズです。
最初から3部作として制作されたこともあって、シリーズを通して一定した質を保ったことが成功につながったと思います。
この作品はシリーズ化されたというよりは、3本併せて1本の作品と思ったほうが良いかもしれません。
『スターウォーズ旧3部作』
1作目が公開されてから今年30周年を迎えた「スターウォーズ」シリーズ。このシリーズほど世界中に熱狂的なファンのいる作品はないと思います。
ルーク・スカイウォーカーを主人公とした旧3部作とアナキン・スカイウォーカー(ダース・ベイダー)を主人公とした新3部作と、併せて全6部作として制作された本作品。新3部作は旧3部作と比べると映像の迫力は凄いものの、ストーリー自体はイマイチ盛り上がりに欠けていました。
旧3部作は映像は新3部作に劣りますが、ロマンと冒険に満ち溢れており、今見てもワクワクする作品です。
『インディー・ジョーンズ3部作』
18年ぶりに現在4作目がアメリカで制作されている本シリーズ。ジョージ・ルーカスとスティーブン・スピルバーグというハリウッドきってのヒットメーカーがタッグを組み、息つく暇もない冒険活劇の世界を作り上げました。
ハリソン・フォード演じるインディー・ジョーンズ博士のカッコよさ、次々と繰りひろげられる派手なアクションの数々、考古学の神秘とロマン。このシリーズほど面白い冒険映画はないと思います。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー3部作』
スティーヴン・スピルバーグが総指揮、ロバート・ゼメキス監督によるタイムトラベルを題材に大ヒットした本作品。自動車型タイムマシーン「デロリアン」に乗り込み、時空を超えてヒル・バレーの街を行き来するマーティ。このシリーズの面白さは何といってもストーリーの面白さ。1作目から3作目まで随所に張り巡らされた伏線の数々は何回見ても新しい発見があります。また主役のマイケル・J・フォックスのコミカルな演技も見てて楽しいものがあります。
・2作目まで面白かった作品
『エイリアン4部作』
キャメロン監督が1作目と全く違った作風で制作した2作目までは最高に面白いのですが、それ以降の作品はどれもイマイチです。特に4作目は雰囲気は良いのですが、無理ありすぎの設定でついていけませんでした。
『ターミネーター3部作』
これもキャメロン監督が制作した2作目までは最高に面白いのですが、3作目は最悪でした。アクションは良いものの、主人公のジョン・コナーのかっこ悪さとラストの後味の悪さでイマイチでした。
『ゴッドファーザー3部作』
コッポラ監督の代表作である本シリーズ。2作目までは演技・ストーリー・演出全てにおいて完成度が高く見ごたえがありましたが、3作目は詰めが甘いというか、2作目までにあった緊張感や登場人物の葛藤などといったものがあまり感じられず残念でした。
・1作目だけにしておけばよかった作品
『マトリックス3部作』
1作目を見たときは凄い作品が登場したものだと感心したものですが、2作目以降はストーリーを広げすぎて収集がつかなくなった感じがしました。アクションに関しても2作目以降は肉体性が感じられず他人が操作するゲームを見ているかのようでした。
『ジョーズ4部作』
スティーブン・スピルバーグ監督が手がけた第1作目はスリルとパニック満載で今見て十分見ごたえがあります。しかし、その後に作られた続編はどれももうひとつの出来です。なぜブロディ一家ばかりサメに狙われるのか必然性がないですし、サメの襲撃シーンも1作目ほどのインパクトが感じられませんでした。
『オーメン3部作』
6月6日午前6時に誕生した悪魔の子ダミアンを巡るオカルトホラー『オーメン』シリーズ。昨年にリメイクもされましたが、本シリーズは30年前に制作された1作目が何といっても傑作です。ショッキングな描写の数々、キリスト教の予言をベースにした不気味なストーリー、後味の悪い結末。全てがホラー映画としての面白さに満ち溢れてました。2作目以降はショッキングな描写は過激なものの、単調なストーリー展開や主人公のダミアン役の俳優にインパクトがなく退屈でした。
『ジュラシック・パーク』3部作
リアルな恐竜の描写で世界中に衝撃を与えた本シリーズ。1作目が公開された時のまるで現実に生きているかのような恐竜の姿に大変感動したものでした、ストーリーもサイエンス・フィクションとしての面白さに満ちていました、2作目以降は登場する恐竜の数は増えたものの、1作目ほどの緊張感や面白さはありませんでした。特に2作目は恐竜が怪獣として描かれており、幻滅でした。
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コメント
コメントありがとうございます。シリーズ化された作品は多いですが、個人的にはしない方がよかったのにと思う作品の方が多いですねえ。続編は一定の面白さは保証されるもののインパクトは落ちてくるんですよね~。
投稿: とろとろ | 2007年8月 4日 (土) 22時08分
はじめまして!
ニフティの旬の話題ブログのバックナンバーを見ていて、たまたまこちらに寄らせていただきました。
シリーズ化された映画、あらためて考えると、いろいろあるんですね!
しかも、・2作目まで面白かった作品、・1作目だけにしておけばよかった作品、という分類カテゴリが面白いなぁーと思いました。
今度、DVD借りてくるときの参考になりました!ありがとうございまーす
投稿: いつも気持ちは青春! | 2007年7月27日 (金) 10時04分