『輪廻』映画鑑賞日記
今回紹介する映画は『呪怨』シリーズの清水崇監督が輪廻転生をテーマにしたホラー映画『輪廻』です。
清水監督というと観客に生理的恐怖感を感じさせる演出方法に定評がありますが、今回の作品においても清水監督らしい観客をドキッとさせる演出が随所にみられました。しかし、『呪怨』で見慣れているせいか、そんなに怖くはありませんでした。特に後半のゾンビもどきの幽霊?が出るシーンは怖いと言うより笑ってしまいました。
またこの映画は、『廃墟となったホテル』・『人形』・『子どもの幽霊』など観客を怖がらせるために欠かせないホラー映画のアイテムが数多く登場するのですが、その使い方が古定番過ぎて、もうひとつインパクトに欠けていました。『廃墟となったホテル』のシーンはキューブリック監督の『シャイニング』を彷彿させるようなシーンでしたが、見せ方が平板であり、『シャイニング』ほどの恐怖は感じられませんでした。また少女の幽霊が持っている『人形』は見た目があまりにも不気味すぎて、逆にリアリティを損ねていました。あんな人形だったら子どもは気持ち悪くて絶対にかわいがらないと思います。
ストーリーはミステリー仕立てになっており、最後の最後まで捻りのきいた展開となっており見応えがありました。誰が誰の前世を引き継いでいるかがこの映画のストーリーの大きなポイントであるのですが、映画の前半の見せ方が観客をミスリードさせるような演出をしており、後半の予想外の展開は観客にちょっとした驚きを与えてくれます。
ただ残念なのは、今回の惨劇の張本人である大学教授がなぜ今回のような実験をしたのか動機が分からなく、ただの狂った人間にしか見えなかったことです。そこをもう少し描いたら、より深みのある映画となったと思います。
この映画は日本のホラー映画の中では完成度の高い仕上がりとなっていますが、怖がらせ方が個人的にもう一つでした。
製作年度 2005年
製作国・地域 日本
上映時間 96分
監督 清水崇
脚本 清水崇 、安達正軌
音楽 川井憲次
出演 優香 、香里奈 、椎名桔平 、杉本哲太 、小栗旬 、松本まりか 、小市慢太郎 、治田敦 、三條美紀
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コメント
あけましておめでとうございました。
この映画は最近のJホラーの中ではピカイチの面白さですが、ホラー映画としてあまり怖くなかったと言うところが個人的に残念でした。
投稿: とろとろ | 2007年1月 6日 (土) 20時16分
あけおめ!でした。
確かにそんなに怖くないし、教授の実験というのが突っ込みどころでしたが、
この映画は感動出来るホラーとして、すごく好きな映画です。
今年もTBさせて頂きますね!
ことよろ!
投稿: 猫姫少佐現品限り | 2007年1月 6日 (土) 16時48分