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2006年10月29日 - 2006年11月4日

『ジュラシックパーク』この映画を見て!

第124回『ジュラシックパーク』
Jurassic_park  CGを駆使してリアルな恐竜の姿を描き、観客の度肝を抜いたスピルバーグ監督の『ジュラシックパーク』。この映画は恐竜を荒唐無稽な怪獣としてでなく、太古に存在した生き物として扱っており、恐竜好きな人にはたまらない作品でした。私も小さいときから恐竜好きだったので、初めて映画館で見たときはT-REXやプラキオサウルスがまるで現代に甦ったかのように活き活きと動き回る映像に大変感動したものでした。
この映画はストーリーや人物描写を楽しむ映画でなく、生きている恐竜を見ることや恐竜に襲われる恐怖を楽しむアトラクション型映画です。はっきり言ってしまって、恐竜が出てくるところ以外これと言って見所はありません。ストーリーは粗が多いですし、恐竜が出てくるまでの前半部分はテンポも悪いです。
 しかし恐竜が登場するや否や画面に釘付けになります。特に中盤のT-REXが車を襲うシーンはこの映画最大の見所です。T-REXが近くに迫りながらもなかなか姿を見せないシーンの何とも言えない緊張感、そして現れた後これでもかと容赦なく人間を襲うシーンの圧倒的な迫力。この映画の中でもスピルバーグの演出が最も冴え渡ったシーンです。スピルバーグほど観客を驚かしたり怖がらす演出をさせると上手い監督はハリウッドにいないと思います。この映画は見返してみると恐竜の姿が映るシーンは思ったより少ないのですが、それでも観客を満足させてしまうのはスピルバーグの見せ方の上手さだと思います。特に恐竜が登場するタイミングが絶妙で、常に観客の予想を裏切った登場の仕方をするので強いインパクトが残ります。
  
 この映画は公開当時はまだ珍しかったCGを大胆に取り入れ、誰も見たことに映像を創り出すことに成功しました。この映画以降、ハリウッド映画ではCGを使った映像表現が流行しました。そしてCGの技術はどんどん向上し、最近のハリウッド映画ではCGを使っていない映画を探す方が難しくなりました。この映画は映画史においても映像表現の可能性を広げた歴史的転換点に位置する重要な作品です。
 この映画に登場する恐竜たちは全てCGで描かれているのでなく、アニマトロニクスという実物大のロボット制御の恐竜を使って撮影されているシーンも数多くあります恐竜のアップのシーンはアニマトロニクスで撮影されており、CGにはなかなか出せない質感を与えています。そういう意味では新しい特撮技術と今までの特撮技術が上手く融合した作品だと言えます。 
 また音響面でも世界初のDTSサウンドを取り入れ、恐竜の叫び声や歩く際の地響きなど重低音の効いた迫力のある効果音を生み出すことに成功しました。この映画を家で見るときはぜひホームシアターを整えて見て欲しいと思います。迫力が全く違いますので。
 
 この映画は続編が2作公開され、現在4作目が制作中だそうです。しかし、2作目以降は出てくる恐竜の数は増えたものの、恐竜好きな方にはたまらないと思いますが、映画としての面白さはいまいちです。1作目にあった生きた恐竜が現代に甦る衝撃やロマンといったものが2作目以降にはあまり感じられません。

 『ジュラシックパーク』は恐竜へのロマンと畏怖が感じられ、恐竜好きにはたまらない作品です。また娯楽映画としても子どもから老人まで誰もが楽しめる作品となっています。

製作年度 1993年 
製作国・地域 アメリカ
上映時間 127分
監督 スティーヴン・スピルバーグ 
原作 マイケル・クライトン 
脚本 マイケル・クライトン 、デヴィッド・コープ 
音楽 ジョン・ウィリアムズ 
出演 リチャード・アッテンボロー 、サム・ニール 、ローラ・ダーン 、ジェフ・ゴールドブラム 、アリアナ・リチャーズ 、ジョセフ・マッゼロ 、マーティン・フェレロ 、ボブ・ペック 、ウェイン・ナイト 、サミュエル・L・ジャクソン 、ジェリー・モーレン

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『ほしのこえ』この映画を見て!

第123回『ほしのこえ』
Hosinokoe  今回紹介する作品は携帯メールをモチーフとした、宇宙で異星人と戦う少女と地球に残った少年の超遠距離恋愛を描いたフルCGアニメ『ほしのこえ』です。この作品は新海誠監督がほぼ一人で、作画から動画、背景に至るまで全て手がけた自主制作アニメということで大変話題になりました。
 
 ストーリー:「2046年、埼玉の中学校に通う長峰美加子と寺尾昇は部活が同じで、とても仲が良かった。しかし、長峰が国連宇宙軍のロボットパイロットのメンバーに選抜され、寺尾を残して宇宙に旅立ってしまう。2人は携帯のメールを使ってやり取りをする。だが長峰が地球から離れれば離れるほどメールのやり取りに時間がかかるようになる。2人の距離が離れるにつれて、時間のズレがどんどん広がっていく。しかし、どんなに距離が離れても、お互いの思いは決して離れることはなかった・・・。」
 
 この作品は25分の短編の作品ですが、とても密度の濃い作品です。ストーリーはとても切ないものですが、人間の絆の強さを感じることができます。遠く離ればなれになった恋人同士のお互いに寄せる思い。それを携帯メールという現代的なツールを使って見事に描いています。人が人に寄せる思いというものは信頼という絆があれば、時空を超えて結びつくことができるものだということをこの映画は教えてくれます。
 映像も自主制作とは思えないほどクオリティが高いです。特に背景の美しさは特筆もので、ノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。また戦闘シーンもエヴァンゲリオンの影響を強く感じますが、迫力満点で見応えがあります。
 ただキャラクターデザインに関してはもうひとつ魅力に欠けていたような気がしました。
 
 この作品は見ていて、『エヴァンゲリオン』や『トップをねらえ』などGAINAX作品の影響を強く感じました。止め絵の多さや戦闘シーンの描き方、主人公とヒロインの人間関係だけに焦点を当てたセカイ系のストーリーなどはエヴァを思い出させました。また少女がロボットのパイロットになって異星人と戦うところやウラシマ効果を活かしたストーリーなどは『トップをねらえ』を思い出させました。この作品は過去のGAINAX作品へのオマージュを強く感じました。

 この作品はMac一台で個人が制作したアニメとは思えないほど見応えのある作品です。粗も多く見られますが、アニメ好きなら一度は見て損はないと思いますよ。

製作年度 2002年 
製作国・地域 日本
上映時間 25分
監督 新海誠 
脚本 新海誠 
音楽 天門 
出演 篠原美香 、新海誠 、武藤寿美 、鈴木千尋

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永遠の嘘をついてくれ~つま恋コンサート2006~

 9月23日に静岡県掛川市で行われた「吉田拓郎&かぐや姫コンサートinつま恋2006」に中島みゆきがゲスト出演し大変話題になりました。私もBSで放映されていたコンサートをたまたま見ていて、中島みゆきが登場したときはびっくりしました。まさか中島みゆき本人が他の人のコンサートに出るとは思いもしませんでした。中島みゆきが登場したのはコンサートの後半、吉田拓郎が「永遠の嘘をついてくれ」を歌い始めたときでした。この歌は中島みゆきが吉田拓郎のために作詞・作曲した曲です。中島みゆきはデビュー前に吉田拓郎の歌に傾倒していたそうです。そんな吉田拓郎から「夢のない中年男だから夢のない歌を作ってくれ」と頼まれた中島みゆきが提供した曲が「永遠の嘘をついてくれ」です。この曲は吉田拓郎に嘘でもいいから夢を追ったふりをして生きてくれという中島みゆきの思いが込められた歌です。この歌は中島みゆきから吉田拓郎に熱いエールを送った曲でもあり、憧れのシンガー吉田拓郎に中島みゆきが送ったラブレターでものです。
 つま恋で「永遠の嘘をついてくれ」を吉田拓郎と中島みゆきが2人でデュエットした時は胸が熱くなりました。吉田拓郎が緊張したのも頷けます。一曲だけ歌い、颯爽と去ってゆく中島みゆきの姿はとても格好良かったです。 
Paradaisu_1  ちなみに「永遠の嘘をついてくれ」は中島みゆき自身もセルフカバーしており、アルバム『パラダイスカフェ』に収録されています。

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