« 2006年5月7日 - 2006年5月13日 | トップページ | 2006年5月21日 - 2006年5月27日 »

2006年5月14日 - 2006年5月20日

『ゲド戦記』の映画化について

Gedo  昨日テレビで今年の夏にスタジオジブリが公開する『ゲド戦記』の第2弾予告編が放映されており、思わず食い入るように見てしまいました。
 『ゲド戦記』は『指輪物語』『ナルニア国物語』と並んで世界三大ファンタジー小説の一つといわれている作品であり、世界中に熱狂的なファンのいる作品です。
 『ゲド戦記』は作者ル=グウィンの緻密に設定された世界観、登場人物たちの細やかな心理描写、作者の思想性が反映された味わいのある文章が魅力的な作品です。私は基本的に『ゲド戦記』は言葉で読んでこそ意味のある作品であり、映像化には向かない作品だと思っていました。その作品をスタジオジブリが映画化すると聞いたとき、とても驚きました。原作者であるル=グウィン自らが宮崎駿に映画化して欲しいと話を持ちかけたみたいですが、『ゲド戦記』のジブリによる映像化は興味がある反面とても不安でもあります。
 監督は宮崎駿でなく、息子である宮崎吾郎が初監督として挑戦するそうですが、初監督作品が『ゲド戦記』とは大変だと思います。予告編を見る限りは宮崎駿が昔、書いた『シュナの旅』という絵物語に非常に近いタッチの画が多く見られました。映像面においてはジブリだけにそれなりのクオリティが保障されると思います。ただ予告編を見ると、原作とかなり話しが違うようで、シナリオがどのようなものになるのかとても気がかりです。
 今回の映画は『ゲド戦記』の3作品目に当たる『さいはての島へ』を中心にしたストーリーとなるそうですが、予告編を見ると、3作目に出ない登場人物が出てきたり、原作にはないシーンがちらほら出てきたり、アレンジがかなりされているようです。また主人公のアレンの設定はかなり変わっているようです。原作の『ゲド戦記』は主人公たちの心理描写に重点を置いており、物語の流れ自体はとても淡々としたものです。そのままのストーリーでは万人受けする映画には少しなりにくいかもしれませんが、ジブリなりのアレンジをしすぎて原作の良さを壊してしまわないか心配するところです。まあ映画と原作はまったくの別物ですので、あまり原作との違いを気にしないほうがいいとは思うのですが、あれだけ世界的に有名な原作を使うのだから、できるだけ素材を活かしておいしく料理してほしいなと思うところです。
 ちなみに予告編にながれていた『テナーの唄』は印象に残る歌詞と素朴な歌声がとても素敵で、聞き惚れてしまいました。
 期待と不安が交錯するスタジオジブリ版『ゲド戦記』ですが、何やかんや言っても、夏の公開が非常に待ち遠しいです。

『ゲド戦記』公式サイト:http://www.ghibli.jp/ged/
 

| | コメント (1) | トラックバック (1)

« 2006年5月7日 - 2006年5月13日 | トップページ | 2006年5月21日 - 2006年5月27日 »