2006年劇場公開映画マイベスト5
今年も数多くの映画が日本で公開されました。そこで昨年に引き続き、私が特に印象に残った&満足した映画ベスト5を紹介したいと思います。
5位 『トンマッコルへようこそ』
韓国で2005年度大ヒットした反戦ファンタジー映画『トンマッコルへようこそ』。グリーンを基調とした映像の美しさ、久石譲の透明感溢れる美しい音楽が映画をファンタジックな雰囲気を高めていました。ストーリーも寓話的でありながら、極めて朝鮮半島のシビアな現実を含んだものでした。南北分断の悲劇という政治的メッセージの強い作品をこのようなエンターテイメント作品として制作することができる韓国映画界の勢いと才能が感じられる映画でした。
4位 『ミュンヘン』
スピルバーグ監督がイスラエルーパレスチナ問題という複雑で深刻な政治問題を題材に制作したサスペンス映画『ミュンヘン』。暴力の連鎖の悲劇という非常に重いテーマを扱った作品ですが、スピルバーグ監督らしくサスペンススリラーとしても非常に緊張感溢れる作品に仕上がっています。また、この映画は暴力描写がとても生々しいのも大きな特徴で、スピルバーグの暴力的な側面が前面に出ています。
3位 『嫌われ松子の一生』
日本一不幸な女性・松子の一生をミュージカル仕立てで描いた『嫌われ松子の一生』。中谷美紀の体当たりとも言える熱演と脇を固める豪華な共演者、そして『下妻物語』の監督・中島哲也のキッチュでポップな演出が大きな見所となっています。監督の語り口が人によっては好き嫌いがあると思いますが、一度は見て損はない日本映画だと思います。
2位 『父親たちの星条旗』
クリント・イーストウッドが日米双方の視点から“硫黄島の戦い”を描く“硫黄島プロジェクト”。現在、第2弾の『硫黄島からの手紙』が日本で公開され大ヒットしていますが、個人的には第1弾として公開された『父親たちの星条旗』がお薦めです。『父親たちの星条旗』はアメリカ兵士の側から硫黄島の戦いとその後の兵士たちの人生を描いた作品なのですが、他のハリウッドの戦争映画のように戦争を単なる美談として扱っていないところが大きな特徴です。兵士たちが国家によって翻弄される姿をクールに描いたこの作品は、戦争の醜さと戦場で戦った兵士への哀悼が強く感じられる仕上がりとなっています。
1位 『時をかける少女』
今年度ベスト1の作品は口コミで人気が広がったアニメ映画『時をかける少女』です。筒井康隆の有名な原作を基にしたこの作品。ここまで素晴らしい青春映画に出会えたのは久しぶりです。笑って、どきどきハラハラして、最後は切なさとさわやかさで胸がいっぱいになります。この作品を見ると、かけがえのない今という一瞬の大切さ、そして未来向かって進むことの大切さに気付かされます。
*2006年度ワースト映画: 『ゲド戦記』
ジブリ作品でここまで失望させられるとは思いもしませんでした。世界的に有名な児童文学の傑作をここまで改悪させるとは・・・。ジブリの行く末が心配です。
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コメント
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
今年も良い映画に出会いたいものですね。
投稿: とろとろ | 2007年1月 6日 (土) 20時17分
あけましておめでとーです、アシタカさん♪♪♪
うーん、やっぱり「トンマッコルへようこそ」と「時をかける少女」は評判通りのようですね。
「時をかける少女」は原田知世主演作への思いが深いので、
観たものかどーしょーか迷ってたんですが、
DVDが手に入ったら是非とも観てみますね。
ちなみに「ゲド戦記」もとーても楽しみ(苦笑)。
腕が鳴るなぁぁ(←意地悪な性質)。
投稿: カゴメ | 2007年1月 2日 (火) 11時26分