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2006年12月

2006年劇場公開映画マイベスト5

   今年も数多くの映画が日本で公開されました。そこで昨年に引き続き、私が特に印象に残った&満足した映画ベスト5を紹介したいと思います。

5位 『トンマッコルへようこそ』
Welcome_to_dongmakgol_1 韓国で2005年度大ヒットした反戦ファンタジー映画『トンマッコルへようこそ』。グリーンを基調とした映像の美しさ、久石譲の透明感溢れる美しい音楽が映画をファンタジックな雰囲気を高めていました。ストーリーも寓話的でありながら、極めて朝鮮半島のシビアな現実を含んだものでした。南北分断の悲劇という政治的メッセージの強い作品をこのようなエンターテイメント作品として制作することができる韓国映画界の勢いと才能が感じられる映画でした。

4位 『ミュンヘン』
Myunhen  スピルバーグ監督がイスラエルーパレスチナ問題という複雑で深刻な政治問題を題材に制作したサスペンス映画『ミュンヘン』。暴力の連鎖の悲劇という非常に重いテーマを扱った作品ですが、スピルバーグ監督らしくサスペンススリラーとしても非常に緊張感溢れる作品に仕上がっています。また、この映画は暴力描写がとても生々しいのも大きな特徴で、スピルバーグの暴力的な側面が前面に出ています。

3位 『嫌われ松子の一生』
Memory_of_matuko_1  日本一不幸な女性・松子の一生をミュージカル仕立てで描いた『嫌われ松子の一生』。中谷美紀の体当たりとも言える熱演と脇を固める豪華な共演者、そして『下妻物語』の監督・中島哲也のキッチュでポップな演出が大きな見所となっています。監督の語り口が人によっては好き嫌いがあると思いますが、一度は見て損はない日本映画だと思います。

2位 『父親たちの星条旗』
Flags_of_our_fathers_1  クリント・イーストウッドが日米双方の視点から“硫黄島の戦い”を描く“硫黄島プロジェクト”。現在、第2弾の『硫黄島からの手紙』が日本で公開され大ヒットしていますが、個人的には第1弾として公開された『父親たちの星条旗』がお薦めです。『父親たちの星条旗』はアメリカ兵士の側から硫黄島の戦いとその後の兵士たちの人生を描いた作品なのですが、他のハリウッドの戦争映画のように戦争を単なる美談として扱っていないところが大きな特徴です。兵士たちが国家によって翻弄される姿をクールに描いたこの作品は、戦争の醜さと戦場で戦った兵士への哀悼が強く感じられる仕上がりとなっています。 

1位 『時をかける少女』
Time_wait_for_no_one_1  今年度ベスト1の作品は口コミで人気が広がったアニメ映画『時をかける少女』です。筒井康隆の有名な原作を基にしたこの作品。ここまで素晴らしい青春映画に出会えたのは久しぶりです。笑って、どきどきハラハラして、最後は切なさとさわやかさで胸がいっぱいになります。この作品を見ると、かけがえのない今という一瞬の大切さ、そして未来向かって進むことの大切さに気付かされます。

*2006年度ワースト映画: 『ゲド戦記』
 ジブリ作品でここまで失望させられるとは思いもしませんでした。世界的に有名な児童文学の傑作をここまで改悪させるとは・・・。ジブリの行く末が心配です。

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『硫黄島からの手紙』この映画を見て!

第135回『硫黄島からの手紙』

Letters_from_iow_jima  今回紹介する映画はクリント・イーストウッドが日米双方の視点から“硫黄島の戦い”を描く“硫黄島プロジェクト”第2弾作品『硫黄島からの手紙』です。
 1作目の『父親たちの星条旗』は硫黄島の擂鉢山に星条旗を掲げたアメリカ軍兵士たちが国家によって翻弄される姿を描いた作品でした。戦争で生き残った兵士たちの苦悩や戸惑いに焦点を当てた人間ドラマと硫黄島での激しい戦闘シーンが非常に印象に残る作品でした。
 2作目の『硫黄島からの手紙』は1作目では見えない敵として描かれていた日本兵に焦点を当て、彼らがどのようにしてアメリカ軍を相手に36日間も戦い抜いたのかを描きます。イーストウッド監督は1作目同様にテーマを前面に押し出したり、変に感情に流されることなく、淡々とした語り口で戦争の真実を描き出していきます。
 
 私はこの映画を見たとき、ハリウッド制作のアメリカ映画がここまで違和感なく戦時中の日本人の姿を描いたことに驚きました。今までも日本を舞台にしたアメリカ映画は数多く制作されてきましたが、どの作品も日本人の私から見ると違和感のある描写があったものでした。 しかし、この作品はまるで日本人のスタッフが制作したのかと思えるほど、日本の描写に違和感がありませんでした。監督を始め、制作スタッフたちの日本側に対する敬意が非常に感じられました。
 この映画のストーリーはアメリカ留学の経験を持ち、精神論でなく合理的に戦おうとする指揮官・栗林忠道中将と妻と娘に思いを寄せる兵士・西郷という二人の人物の視点から硫黄島の過酷な戦いが描かれていきます。ストーリー自体は『「玉砕総指揮官」の絵手紙』(小学館文庫)をベースに日系アメリカ人のアイリス・ヤマシタが脚本を手がけたフィクションです。しかし、登場人物の子孫や硫黄島協会にも取材をして、信憑性のある物語を創り上げていったそうです。その甲斐もあって、当時の日本人の天皇制軍国主義に支配された独特な精神性や、その中で葛藤する複雑な心情を見事に描いています。
 
 硫黄島2部作、1作目が生き残った兵士のその後の人生や国家に翻弄される個人を描いた作品なら、2作目である本作は戦争中の兵士の生と死の葛藤、そして家族に寄せる思いを描いた作品となっています。生きることより死ぬことに価値がおかれていた時代。そんな時代の兵士たちの生への欲求とそれを自己否定して死へと自分を追い込まないといけない哀しみ。私は実際に戦争を体験したわけではありませんが、この映画を見ている間、兵士たちの生と死の狭間での葛藤が伝わってきて胸が苦しくなりました。
 
 私がこの映画で特に印象的だったのでは、洞窟内で兵士たちが自決するシーンとアメリカ兵の捕虜の書いた手紙を読むシーンでした。
 洞窟内で手榴弾によって自決するシーンは、あまりにも悲惨で目を背けたくなると同時に、死のあっけなさというものを感じてしまいました。
 またアメリカ兵の捕虜の書いた手紙を読むシーンは、敵味方関わらず、戦場の兵士たちが持っている故郷や家族への思いというものが伝わってきました。手紙を読んでいる最中に座り込んでいる日本兵が立ち上がるシーンは、鬼畜だと思っていたアメリカ兵も実は同じ人間だったことに気付いた兵士たちの葛藤や戸惑いといったものが感じられました。
  
 監督は硫黄島2部作を撮るに当たって、正義や悪という単純な図式で戦争を描くのでなく、「あの戦争が人間にどんな影響を与えたか、そして戦争がなければもっと長く生きられたであろう人々のことを描いている」とコメントしています。そんな監督の制作動機がしっかりと作品にも反映されており、映画を見た多くの人は戦争の哀しみや虚しさ、そして家族や祖国の為に死んでいった兵士たちへの敬意といったものを感じることが出来ると思います。できれば、今回の作品と併せて、前作『父親たちの星条旗』を見てもらうと、より監督のコメントや制作動機が理解できると思います。

  この映画はお正月映画としては重い映画ですが、ぜひ多くの人に見てもらいたい作品です。

製作年度 2006年 
製作国・地域 アメリカ
上映時間 141分
監督 クリント・イーストウッド 
製作総指揮 ポール・ハギス 
原作 栗林忠道 、吉田津由子 
脚本 アイリス・ヤマシタ 
音楽 クリント・イーストウッド 
出演 渡辺謙 、二宮和也 、伊原剛志 、加瀬亮 、松崎悠希 、中村獅童 、裕木奈江 

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 『ダイハード』この映画を見て!

第134回『ダイハード』
Die  今回はクリスマスイブにお薦めのアクション映画『ダイハード』を紹介します。この映画はテレビで何度も放映されているので見たことある人も多いと思います。テロリストに占拠された高層ハイテクビルを舞台に、妻を訪ねた中年の冴えない刑事マクレーンが孤立無援で戦う姿を描き、多くの映画ファンの心をつかみました。脚本の伏線の張り方、各キャラクターの魅力、ダイナミックなアクションシーンと見所の多い映画です。
 私がこの映画を初めて見たのはもう20年くらい前になりますが、あまりの面白さに何回も繰り返し見たものでした。80年代のアクション映画というとスタローンやシュワルツネッガーなどマッチョ系のスターが活躍する作品が主流でした。そんな中、禿げ気味でお腹もたるんでいる中年の刑事が主人公というアクション映画は非常に新鮮に感じたものでした。

 完全無欠なヒーローでなく、弱音や文句を吐きながら敵を倒していくマクレーンの姿は見ていて、感情移入しやすいキャラクターでした。
 また脇役の描き方も魅力的で、テロリスト(強盗)のリーダーを演じたアラン・リックマンの狡猾さは見ていて本当に憎々しいですし、マクレーンとパウエル警官との無線だけで結ばれた友情は見ていて胸が熱くなったものでした。
 アクションシーンも限定された空間を巧みに利用して、緊張感溢れる展開の連続で手に汗握って見たものでした。特に映画のラストの爆破する屋上から消火栓を体に巻いて飛び降りるシーンは大胆な脱出方法に画面に釘付けになりました。
 
 『ダイハード』は続編が3本制作されていますが(来年に『ダイハード4』が公開予定)、1作目を超えることはないと思います。2作目は空港を舞台に1作目を超えるダイナミックなアクションシーンが数多くありましたが、マクレーンが超人的なヒーローとなりすぎており、もう一つでした。3作目に至っては限定された空間や時間の中でのアクション映画というダイハードの魅力が活かされておらず、続編として制作する必要があったのかさえ疑問でした。来年にはダイハード4が公開されますが、サイバーテロと戦うというストーリーは一体どういう展開になるのか興味はあるものの、恐らく1作目は超えられないと思います。
 
 もしまだ見たことのない人がいたら絶対見てください。ここまで面白いアクション映画はなかなか見つかりませんよ。

製作年度 1988年 
製作国・地域 アメリカ
上映時間 131分
監督 ジョン・マクティアナン 
製作総指揮 チャールズ・ゴードン 
脚本 ジェブ・スチュアート 、スティーヴン・E・デ・スーザ  音楽 マイケル・ケイメン 
出演 ブルース・ウィリス 、アラン・リックマン 、ボニー・ベデリア 、アレクサンダー・ゴドノフ 、レジナルド・ヴェルジョンソン 、ポール・グリーソン 、ウィリアム・アザートン 、ハート・ボックナー 、ジェームズ繁田

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『ハードボイルド 新・男たちの挽歌』この映画を見て!

第133回『ハードボイルド 新・男たちの挽歌』
Hard_boiled  今回紹介する作品は激しいガンアクションと男同士の熱い友情を描くことで定評のあるジョン・ウー監督の『ハードボイルド 新・男たちの挽歌』です。
 ジョン・ウー監督はチョン・ユンファを主演に据えた「男たちの挽歌」シリーズで一躍世界的に有名なアクション映画の監督になりました。彼の作品はどれも非常に暴力的でありながらも、独特な様式美があります。特にスローモーションを多用した撮影方法や2丁拳銃のガンアクション、戦闘中に鳩が飛ぶなどの演出はジョン・ウー監督のトレードマークとなっており、多くのアクション映画ファンの心を掴みました。
 
 さて、今回紹介する作品はジョン・ウー監督がハリウッドデビューする直前に、香港で撮った最後の作品です。その為、香港時代の彼の映画の集大成といった感じの仕上がりとなっています。
 ストーリー:「1997年、中国返還目前の香港。腕利きの刑事テキーラーは武器密輸団の捜査中に乱闘となり相棒を亡くしてしまう。相棒の復讐の為に上司の制止も振り切り、一人捜査を続けるテキーラ。そんな彼の前にマフィアのボスの右腕・トニーが現れる。テキーラはトニーと激しい銃撃戦を繰り広げるが、途中で彼が潜入捜査官であることに気付く。その後、テキーラとトニーは時に反目しあいながらも協力して武器密輸団に闘いを挑む。」
 今回の作品もジョン・ウー監督の作品らしく孤独な男たちの生き様と熱い友情が情感たっぷりに描かれています。特に潜入捜査官であるトニーの描き方が素晴らしく、いつ正体がばれて殺されるかもしれないという危険な仕事に単身挑む潜入捜査官の不安や苦悩といったものが見事に描かれています。
 トニーを演じているのは今や香港映画のトップスター、トニー・レオンなのですが、彼の感情を抑えた演技が素晴らしいです。表情や仕草で見事に潜入捜査官の揺れる心を表現しています。はっきり言って主役であるチョン・ユンファの演技を食っています。
 もちろんチョン・ユンファも殺された相棒の復讐を誓う一匹狼の刑事を男気たっぷりに演じています。爪楊枝を加えながらたばこを吸い、哀愁漂う切ない目でニヤッと笑う姿は見ていて格好いい限りです。

 ストーリーの素晴らしさもさることながら、今回の映画の最大の見せ場はやはり銃撃戦です。映画の冒頭からここまでやるかという銃撃戦の連続で、一瞬たりとも目が離せません。
 銃撃戦は大きく分けて、冒頭と中盤と後半と3つあります。(というか、映画の後半はほとんど銃撃戦です。)
 まぜ、映画の冒頭はレストランでの銃撃戦が繰り広げられるのですが、いきなりチョン・ユンファの2丁拳銃でのガンアクションが炸裂。銃裁きの美しさに見とれてしまいます。また現在、NHKの『芋たこなんきん』に出演している國村隼さんも殺し屋の役で冒頭登場し、チョン・ユンファに向かってイングラムを乱射しまくっています。
 中盤の港の倉庫での銃撃戦シーンも凄いの一言です。あり得ないほどの激しい爆発と過激なバイクスタントに、スタントマンの人たちの苦労が忍ばれます。
 そして、後半の病院での40分近い銃撃戦。病院内が戦場と化します。ここまでやらなくてもいいのではと言うほど激しい銃撃戦と爆発がこれでもかと続きます。あまりの過激なアクションの連続に途中から見ていて笑いさえこみ上げてきます。はっきり言ってこれを超えるアクションシーンはこれ以降の映画には見られないと思います。

 またジョン・ウー監督らしく折り鶴やライター、花束など小道具の使い方が巧みですし、スローモーションによるドラマチックな映像やアクションシーンの途中に役者のアップを挿入する独特のカット割りなどが効果的に使われています。
 
余談になりますが、バーのマスター役でジョン・ウー監督自らも出演しています。演技自体は今ひとつですが・・・。

 この作品はジョン・ウー監督が好きな人はもちろんのこと、トニー・レオンが好きな人、アクション映画が好きな人なら絶対見て損はしないと思いますよ。
 

製作年度 1992年 
製作国・地域 香港
上映時間 127分
監督 ジョン・ウー 
脚本 バリー・ウォン
音楽 マイケル・ギブス 
出演 チョウ・ユンファ 、トニー・レオン 、テレサ・モウ 、ウォン・チョーサン 、フィリップ・チャン 、ボウイー・ラム 、國村隼 、ジョン・ウー 、アンソニー・ウォン 

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『殺しのドレス』この映画を見て!

第132回『殺しのドレス』
Dressed_to_kill  今回紹介する作品は独特なカメラワークとカット割りでカルト的人気を誇るブライアン・デ・パルマ監督の代表作『殺しのドレス』です。
 公開当時はラズベリー賞で最低主演男優賞・最低主演女優賞・最低監督賞と3冠を獲るほど巷では評判の悪い作品でした。しかし、デ・パルマファンからは熱狂的な支持を受けました。
 ストーリー:「夫との性生活が上手くいかず、精神科を受診する中年の人妻ケイト。ある日、美術館で出会った男と行きずりの情事を楽しむが、エレベーター内でカミソリを持った金髪の女性に殺されてしまう。偶然事件を目撃した娼婦リズはその後金髪の女性に後を付けられ襲われそうになる。リズは被害者の息子ピーターと出会い、一緒に犯人捜しに乗り出すが……。」
 この作品のストーリーは途中で主演の女優が交代するところや、ラストのどんでん返しなどヒッチコック監督の『サイコ』の影響が強く感じられます。『サイコ』を見たことがある人はきっと途中で犯人の正体に気付くと思います。逆に『サイコ』を見たことない人はラストの予想外の展開に驚くと思います。
 ストーリーはサスペンス映画としてはとてもシンプルで分かりやすいです。ある意味、ストーリーの展開がとても強引なところも見られます。
 しかし、この作品はストーリーを楽しむというより、デ・パルマ監督の凝りに凝った映像や演出を楽しむ作品です。それが楽しめないと、この映画はあまり面白くない作品です。
 
 映画の冒頭、いきなりシャワーを浴びる人妻の姿がねちっこく描かれたかと思うと、突然後ろから男が現れ、女の口元を押さえて、抱きしめるシーン。デ・パルマ監督ならではの静と動の演出が巧みです。この後も、静と動の演出が光るシーンが数多く見られます。
 美術館で人妻が見知らぬ男に欲情して後をつけるシーンも、ほとんどセリフがないシーンにも関わらず、映像で人妻の内面の揺れ動く感情を描いており秀逸です。
 そしてこの映画最大の見せ場と言っても良いエレベーターでの惨殺シーン。いきなり人妻の掌がカミソリで切られるカットは観客に強烈なインパクトを与えます。その後も、短いカット割りと役者の表情、鏡という小道具を巧みに利用し、緊張感と恐怖が張りつめたシーンを創り上げています。
 映画の後半は現場を目撃した娼婦に主役が交代するのですが、犯人と思われる金髪の女性に追われ地下鉄を逃げまどうシーンは監督の巧みな演出により手に汗握ります。
 映画のラストシーンも監督の出世作『キャリー』と同じく、一息ついたところで観客をドキッとさせる演出がなされており、最後の最後まで目が離せません。

 小道具の使い方も巧みで、鏡を重要な小道具として登場させ、サスペンスシーンの緊張感を高めると同時に、この映画の犯人を示唆する重要な手がかりとして使っています。
 デ・パルマカットと呼ばれる分割画面やスローモーションなどの映像テクニックも随所で巧みに使われています。特に途中で現れる分割画面のシーンはこの映画の犯人を考える上でとても重要な意味を持っています。
 
 またお色気シーンも満載で、女優の何とも艶めかしく撮っています。特に映画の冒頭のシャワーシーンとタクシーのシーンの中年女性のいやらしさを捉えたシーンは格別です。
ラストのナンシー・アレンのシャワーシーンもたまりません。

 この映画ははまると病みつきになる魅力があります。サスペンス映画好きの人は一度はみて損はないと思いますよ。それにしても最近のデ・パルマ監督はパワーダウンしています。また80年代前半のようなぞくぞくさせるサスペンス映画を作って欲しいものです。

製作年度 1980年 
製作国・地域 アメリカ
上映時間 105分
監督 ブライアン・デ・パルマ 
脚本 ブライアン・デ・パルマ 
音楽 ピノ・ドナッジオ 
出演 マイケル・ケイン 、ナンシー・アレン 、アンジー・ディキンソン 、キース・ゴードン 、デニス・フランツ 、デヴィッド・マーグリーズ 、ブランドン・マガート 

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