『ララバイSINGER』
中島みゆきのアルバム紹介No.2『ララバイSINGER』
中島みゆき約3年ぶりの全曲書き下ろしの新作アルバム『ララバイSINGER』がついに発売されました!今回のアルバムは曲のバラエティに富んでおり、昔からのファンも最近はまったファンも満足させる仕上がりになっています。
1曲目の『桜らららら』は2分少々の短い曲ですが、ギターの軽やかな音色が耳に心地よいフォークソング調の曲で初期の中島みゆきの曲を彷彿させるような作品です。
1曲目からシームレスに続く2曲目の『ただ・愛のためにだけ』。この曲は岩崎宏美に提供した曲ですが、1曲目と同じく軽やかに歌い上げています。中島みゆきらしい切なさと力強さが入り混じった恋愛ソングです。
3曲目はTOKIOに提供した『宙船(そらふね)』。この歌、TOKIOのバージョンとは全く印象が違います。とにかく中島みゆきのドスの利いた声の迫力に圧倒されます。この曲はぜひコンサートで聞いてみたいです。
4曲目は華原朋美に提供した『あのさよならにさよならを』。3曲目とは正反対の静かな曲で、中島みゆきの優しい歌声が聞く人の心を包みこみます。
5曲目は工藤静香に提供した『Clavis-鍵- 』。ラテン調のリズムと歌い方がとても印象的です。歌詞は『with』を彷彿させるような内容でした。
6曲目『水』は抽象的な歌詞が印象的で、夜会の中の1曲といった感じでした。5曲目からシームレスに続くので、5曲目と何らかの繋がりのある曲なのかなと思いました。この曲で歌われる水は一体何を喩えているのでしょう。心?幸せ?絆?あなたの心にとっての水とは何か、いろいろ考えさせられる味わい深い曲です。
7曲目『あなたでなければ』は吉田拓郎調の曲です。中島みゆきから吉田拓郎にあてた新たな恋文のような印象を受けました。
8曲目『五月の陽ざし』は遠い過去の切ない思い出を歌った曲です。ノスタルジックな曲調と中島みゆきの暖かい歌声が印象的です。でもなぜ贈り物がドングリだったのかが非常に気になります。
9曲目『とろ』はタイトルがとてもインパクトのある曲です。『とろ』って何だろうって最初聞いて思いました。しかし、何回か聞いている内にこれって「とろい」ってこと何だって分かりました。とろい自分への苛立ちをコミカルに歌った曲です。
10曲目『お月さまほしい』はタイトルだけ見てもどんな曲かイメージがつきにくいですが、無力な自分に対する苛立ちと人に対する熱い思いが込められた曲です。つぶやくような声から力強い歌声に変わっていく歌い方は中島みゆきらしい歌い方です。
11曲目『重き荷を負いて』は今回のアルバムの中でも一番聴き応えのある曲です。歌詞は『地上の星』や『心守歌』に近い感じです。がんばっている人たちへの熱いエールが胸を打つ名曲です。
12曲目『ララバイSINGER 』はデビュー曲『アザミ嬢のララバイ』のコール・アンド・レスポンス的な曲として作られたそうです。孤独な時は自分で自分を励ましていけという力強い歌詞が印象的でした。
今回のアルバムは中島みゆきの奥深い声と歌詞と表現がよく分かるアルバムとなっています。中島みゆきファンはもちろんのこと、ビギナーの方にもお薦めできるアルバムです。ぜひ聞いてみてください!
1. 桜らららら
2. ただ・愛のためにだけ
3. 宙船(そらふね)
4. あのさよならにさよならを
5. Clavis-鍵-
6. 水
7. あなたでなければ
8. 五月の陽ざし
9. とろ
10. お月さまほしい
11. 重き荷を負いて
12. ララバイSINGER
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