『スターウォーズ エピソード6 ジェダイの帰還』この映画を見て!
第92回『スターウォーズ エピソード6 ジェダイの帰還』 前回、前々回と紹介してきたスターウォーズクラシックシリーズの最後を飾る『ジェダイの帰還』を紹介したいと思います。
この映画はスターウォーズサガの完結編ということもあり、ルークとベイダーの関係に重点が置かれ、スカイウォーカー親子2代にわたる壮大なドラマはベイダーの改心と親子の和解という形でで完結します。エピソード1から順を追ってこの映画まで見ると、この映画がアナキンの物語であったことに改めて気づきます。一度は悪に落ちた彼が、息子との出会いにより、また善を取り戻すという結末は何とも感動的です。
この映画は前半は5作目のラストでカーボン冷凍されたハン・ソロの救出が大きな見所です。5作目のラスト、ハン・ソロがどうなるのかとても気になっていたので、彼が助け出された時にはホッとしました。ただ個人的にこの救出シーンは少し長すぎるような気がします。そしてジャバ・ザ・ハットの最後があのような形なのはとてもあっけなかったです。そういう意味ではボバもあっけなく死んでしまいましたが。スターウォーズシリーズはベイダーを除き、悪役が思ったよりもあっけなく死んでしまうような気がします。皇帝の最期など投げ落とされるというもので、銀河の皇帝の割りに何か情けなかったです。
映画の後半はデス・スターをめぐる攻防とベイダーとルークの対決という二つのストーリーが同時進行で進むのですが、デス・スターをめぐる攻防戦は私はもう一つでした。その理由は後にも述べますが、イウォーク族の登場にあると思います。彼らの登場が緊迫したストーリーを弛緩させてしまったような気がします。
この映画は公開当時はヒットしたもののスターウォーズファンの間では評価は微妙でした。その大きな理由が惑星エンドアでのイウォーク族の登場にあります。スターウォーズシリーズのフィナーレを飾る作品が熊たちの戦いによって勝利に導かれるという展開にかなりブーイングが出たそうです。確かに私もエンドアでの戦いは微妙な気がします。ただし、ルーカスは5作目の『帝国の逆襲』が大人向きの作品にしあがったことが不満らしく、6作目はシナリオにも結構口を出し、イウォーク族を登場させたそうです。ルーカスはスターウォーズはファンタジーであり、子どもが見ても楽しめるものにしたかったそうです。噂によると最初のシナリオではハン・ソロも戦死する予定だったのをルーカスが嫌い、生き残るシナリオに変えたそうです。
私もこの映画は5作目に比べると、シナリオの完成度という点では確かにイマイチだと思います。ただスターウォーズサガの完結ということで何度見ても感動してしまうのですが・・・。
この映画は83年に公開されたものと現在DVDで見られるものでは幾つかのシーンで修正や追加がされているのですが、映画のラストの幽体となったアナキンの姿が若いアナキンの姿に改変されたシーンは見たときとても違和感を感じました。この修正は不必要だったと思います。
この作品を見るときは是非1作目から順を追って見て行ってください。ラストはきっと感慨深いものがあると思います。
製作年度 1983年・特別編:1997年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 132分・特別編:137分
監督 リチャード・マーカンド
製作総指揮 ジョージ・ルーカス
脚本 ローレンス・カスダン 、ジョージ・ルーカス
音楽 ジョン・ウィリアムズ
出演 マーク・ハミル 、ハリソン・フォード 、キャリー・フィッシャー 、アンソニー・ダニエルズ 、ビリー・ディー・ウィリアムズ
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コメント
こんばんわ。この映画は昔「ジェダイの復讐」(昔のタイトルは「帰還」でなく「復讐」でした)を知っているかどうか、思い入れがあるかどうかで、現在のヴァージョンの評価は変わると思います。
ルーカスはベイダーの善なる心が戻ったことを示すシーンとして改変したそうです。その意図も分かるし、そう言われると納得もするのですが、どうも昔を知っているからしっくりこないだけで・・。
まあもうすぐ改変前のオリジナルDVDも出るので、両方のヴァージョンを楽しみたいと思います。
投稿: アシタカ | 2006年8月13日 (日) 23時44分
幸いな?ことに私も83年版を見ていなかったので、違和感を感じずにすみました。
ダースベイダーが顔見えないのに悩んでいるのがわかり、旧三部作の中で一番この作品が好きになりました。小熊ちゃんの大活躍も楽しかったし♪
投稿: chibisaru | 2006年8月12日 (土) 17時39分
TBありがとうございます♪
映画のラストシーンで若いアナキンに会えて嬉しかった派です(^_^;)
83年版を見ていないので、特別な違和感は感じず、
ダース・ベイダーじゃなくなったことが嬉しかったです。
投稿: 奈緒子と次郎 | 2006年8月10日 (木) 08時39分