« 『シンドラーのリスト』この映画を見て! | トップページ | 『スターウォーズ エピソード3 シスの復讐』この映画を見て! »

私の映画遍歴7「スターウォーズ」

私の映画遍歴7「スターウォーズ」スターウォーズ・トリロジー

 私が小学校のときに夢中になった映画というと『スターウォーズ旧3部作』(『新たなる希望』~『ジェダイの復讐』)があります。始めて見たのは小学校低学年の時でした。その時は、あまりの面白さとかっこよさにすぐにスターウォーズの虜になってしまいました。
 当時はルークがジェダイになる姿に大変感動するとメカのかっこよさとリアルな質感に感動し、プラモを買って作ったりしたものでした。また友達と木の棒でライトセーバー戦ごっこをしたりしたものでした。
 スターウォーズの魅力は語ると尽きることがありません。ルークの成長物語を中心としたストーリーの面白さ、キャラクターの魅力、アナログな特撮技術の素晴らしさ、ジョン・ウィリアムスのかっこいい音楽。ここまで何度見ても面白く、深くはまれる映画はなかなかありません。
 まずストーリー面では、「帝国の逆襲」と「ジェダイの復讐」(現在は「ジェダイの帰還」と改題されています。)で繰りひろげられるルークとダースベーダー(アナキン・スカイウォーカー)の父と子のドラマが印象的でした。「帝国の逆襲」のラストに明かされるダースベーダーがルークの父親だという事実は始めてみたときは衝撃を受けたものでした。そして「ジェダイの帰還」のラストで繰りひろげられる父と子の戦いと和解のシーンは子どもながらに興奮し、感動したものでした。またサイドストーリーのレイアとハン・ソロの恋物語も子どもながらにどきどきしたものでした。
 キャラの魅力に関しては、スターウォーズを語る上で外すことは出来ません。ここまでキャラに人気がある映画は他にないと思います。アウトローの魅力に溢れたハン・ソロ、Cー3POとR2-D2のロボットコンビ、毛むくじゃらのチューバッカー、そしてルークの師匠であり、宇宙一のジェダイであったヨーダ。また帝国軍側の冷酷無比な指揮官であり、ルークの父であるダースベイダーの強烈なインパクト、傍役でありながら強い印象を残すボバ・フェット。どのキャラクターもその過去や未来が気になるだけのインパクトと魅力を持っています。
 スターウォーズの魅力を語る上で特撮技術の素晴らしさを外すわけにはいけません。まだCG技術もなかった時代に、ミニチュアとマットペインティングを多用して作り上げた特撮シーンは、CGにはないリアルな質感がありました。もちろん合成技術などは確かに今見ると粗が目立ちますが、新3部作より旧3部作のほうが特撮技術の見せ方やセンスが上手いような気がします。これは当時のルーカスやクリエイターのセンスがよかったのかもしれません。特に旧3部作はメカの造形が素晴らしく、ミレニアムファルコン号やスパーデストロイヤー、XウィングのかっこよさはSF映画史に残るものです。
 あと忘れてはいけないのがジョン・ウィリアムスの音楽。20世紀FOXのロゴが出た後に鳴り響くスターウォーズのテーマ曲はスターウォーズの世界に観客を一気に誘い込みます。ブラスの勇壮な音はスターウォーズのスケールの大きさを音楽で見事に表現しています。また帝国軍のテーマ曲もとてもインパクトがあり、あの曲が流れるとダースベーダーの顔が条件反射のように頭に浮かんできます。彼の音楽なしではスターウォーズの魅力は半減していたと思います。
 スターウォーズ旧3部作は私にとっては思い入れの深い作品ですし、今見てもとても魅力のある作品です。昨年新3部作も『エピソード3』を持って完結し6部作のサーガとして完結しましたが、新3部作(『ファントム・オブ・メナス』から『シスの逆襲』)は旧3部作に比べると質がだいぶ落ちており、あまり面白くありませんでした。特撮技術はCG技術の向上と共に完成度が高くなっていますが、旧3部作にあったストーリーの面白さやキャラの魅力という点に関しては全くだめな作品でした。新3部作はあくまで旧3部作に向けての長い前置きにしか過ぎないという印象しか持ちえませんでした。新3部作はダースベイダー(アナキン・スカイウォーカー)を中心にした作品でしたが、彼に全く共感ができませんでした。これはルーカスの脚本のまずさだと思います。
 最近DVDで旧3部作のボックスセットが発売されましたが、オリジナルにCGでだいぶ手を加えており微妙でした。特に『ジェダイの帰還』のラストの大幅な変更はショックでした。ルーカスとしては今発売されている作品が完全版と位置づけているようですが、昔スターウォーズを見た世代にとって、改変されたDVD版のスターウォーズはもう一つ微妙な感じがします。今年中に映画公開当時のオリジナル版スターウォーズのDVDが発売されるようで今から楽しみです。
 スターウォーズ旧3部作は小学生の頃の私にとっては思い入れの深い作品であり、映画史に残る傑作です。

|

« 『シンドラーのリスト』この映画を見て! | トップページ | 『スターウォーズ エピソード3 シスの復讐』この映画を見て! »

映画・テレビ」カテゴリの記事

私の映画遍歴~映画に関するエッセイ~」カテゴリの記事

スターウォーズ」カテゴリの記事

コメント

こちらこそ、TBにコメントありがとうございました。スターウォーズは私にとって思い入れのある作品です。だからこそ、ルーカスがCGの進歩に伴い、作品の中身を細かく修正するのは、どうかなと思います。特にジェダイの帰還のラストの改変は違和感を感じてしまいました。

投稿: アシタカ | 2006年7月 4日 (火) 18時26分

TB有り難うございました
あまりに古い記事にTBがついていたので
発見が遅れたのですが(笑)

そう、新しいジェダイの帰還の最後は
私も強い違和感を覚えました
やはり昔見た映画というのは

その当時の記憶とともに
ずっと残っているものですもんね・・

投稿: taka_tb | 2006年7月 4日 (火) 00時27分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 私の映画遍歴7「スターウォーズ」:

» スターウォーズ [THE RAINBOW BLOG]
見てまいりました「スターウォーズエピソード3」 思えば小学生の頃、テレビのロードショーで 初めて見たエピソード4から数えると 約10年以上の年月が経っているでしょうか・・・ シリーズ通して初めて劇場での鑑賞となったのですが エピソード6では人形だったヨーダがCGとなり、飛び回り 格闘するシーンなんて、当時は想像もつきませんでしたな またエピソード4では聡明なジェダイマスターという印象のオビワンも 意外にお茶目な奴ということが判明したり・・(笑) エピソード4〜6だけでも... [続きを読む]

受信: 2006年7月 4日 (火) 00時23分

« 『シンドラーのリスト』この映画を見て! | トップページ | 『スターウォーズ エピソード3 シスの復讐』この映画を見て! »