『ラブ・アクチュアリー』この映画を見て!
今回紹介する映画は私が大好きな恋愛映画です。私はおとぎ話のような甘い恋愛映画は昔から苦手なのですが、この映画には見事にやられました。恋すること、人を愛することのすばらしさと同時にその苦しみや葛藤も丁寧に描いており、主人公たちにとても共感できる映画でした。
この映画は年齢も職業もおかれている環境も違う19人の登場人物たちの様々な恋愛模様が描かれいます。英国首相から小学生まで、19人の登場人物1人1人が抱える恋や愛に対する悩みを、時にコミカルに時にウェットに描いていきます。いろいろな状況での恋愛が次々と展開していくので、見ていて飽きることがありません。また19人の登場人物たちが意外なところでつながっていたりして、ストーリーが進むにつれて、その関係性が分かっていく所も面白かったです。成就する恋もあれば、上手くいかない恋もあり、恋愛の甘酸っぱさやほろ苦さが堪能できる映画です。
私がこの映画で特に印象的だったエピソードは、親友の婚約者にほれてしまった画家の話しと、精神障害の弟を持つがゆえに好きな男との恋愛が上手くいかない女性の話しの二つです。どちらも見ていて、とても切なくなる話しで、思い通りにいかない人生のもどかしさが伝わってきました。また秘書に一目ぼれする英国首相の話しや言葉の通じないポルトガルの女性を好きになる小説家の話などはとてもロマンティックなストーリーで、見ていて楽しく幸せになれる話しでした。
またイギリスの恋愛映画らしく、洒落や皮肉も効いています。特にアメリカを皮肉っているようなシーンが時折見られ、英国首相とアメリカ大統領との話しは見ていて笑いがこみ上げてきました。またこの映画はオープニングのナレーションから911のテロを意識しているところが感じられます。アメリカがテロに対する憎悪や不安から報復を叫ぶ中、この映画はそういう時代だからこそ、あえて愛や恋の素晴らしさを謳いあげます。
この映画は役者たちがとても豪華です。『ブリジット・ジョーンズの日記』のヒュー・グラントとコリン・ファースを筆頭に、『シンドラーのリスト』のリーアム・ニーソン 、『ハワーズ・エンド』のエマ・トンプソン 、『ハリーポッター』のアラン・リックマン 、ビリー・ボブ・ソーントン、キーラ・ナイトレイ、ローラ・リニー、ローワン・アトキンスンと今が旬の名役者揃いです。彼らの演技のアンサンブルを見るだけで、一見の価値があります。
また挿入される音楽がとても映画の雰囲気にあっていて印象的です。ノラ・ジョーンズからガブリエル、クレイグ・アームストロングにビートルズの「ALL YOU NEED IS LOVE」と感傷的でロマンティックな雰囲気に浸れる曲ぞろいです。この映画を見るときっとサントラが欲しくなると思います。
この映画を見ると人生において誰かに恋することや誰かを愛することっていいなあと素直に思えます。恋愛は苦しいこともありますが、生きる原動力にもなることが実感できる映画です。恋人がいる人もいない人もぜひ一度見てみてください。幸せで胸がいっぱいになると思います。
製作年度 2003年
製作国・地域 イギリス/アメリカ
上映時間 135分
監督 リチャード・カーティス
製作総指揮 モハメド・アル=ファイド 、リチャード・カーティス
脚本 リチャード・カーティス
音楽 クレイグ・アームストロング
出演 ヒュー・グラント 、リーアム・ニーソン 、エマ・トンプソン 、アラン・リックマン 、コリン・ファース ビリー・ボブ・ソーントン、キーラ・ナイトレイ、ローラ・リニー、ローワン・アトキンスン
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コメント
アシタカさん、カゴメのシネマ堂をリンクしてくれてるんですね!
ありがとうございます、感謝です♪
(当ブログでもリンクさせてくらさいませ)
この映画は感動作であると同時に、
多数の役者のアンサンブルと、
脚本の構成上の妙が実に素晴らしかったですね。
加えて挿入される音楽がまた良い!
何だか、一本の作品として見るのが勿体無いくらいくらい(笑)。
無茶苦茶お得な作品ですよね!!
投稿: カゴメ | 2006年5月25日 (木) 14時32分
コメント、ありがとうございます。
この映画はいろいろなエピソードがあるので、その時の心情で見る視点が変わりますよね。
一つ一つのエピソードは短くても、設定がしっかりしているので、感情移入できるのでしょうね。この映画を見ると愛の甘さと苦さがいっぺんに分かりますね。
投稿: アシタカ | 2006年4月11日 (火) 10時14分
はじめまして。TBありがとうございました!
私もベタベタな恋愛モノは昔から苦手でしたが、
この作品はどっぷりハマってしまいました。
恋愛モノといってもロマンス度が低いからでしょうか?
それとも愛の形が色々あるからでしょうか?不思議ですね。
asitakaさんの書かれているとおり、音楽が本当に印象的で
何度も泣かされました・・・。そしてサントラも買ってしまいました(笑)
エピソードが多いおかげで何度見てもその時の心境によって
感じる事が違ってくるのもまたこの作品の醍醐味だと思います。
投稿: マコ | 2006年4月11日 (火) 00時01分
こんにちは。
自分もこの作品は大好きです。
何回も繰り返し観てます。
それぞれの登場人物達の設定がしっかりしてて、どの人物も本当にいいですよね。
特に、新婦ジュリエットが夫の親友マークの部屋を訪れるシーンから、マークが彼女を置いて部屋を出て行くシーンは、一番好きなシーンです。
何度見ても目が潤みます。
投稿: 桜水 | 2006年4月 9日 (日) 16時45分