古畑任三郎ファイナルを見て
今年のお正月は私が好きな古畑任三郎のスペシャルが三夜に渡って公開されました。今回はファイナルと銘打って、豪華な俳優が出演したので見られた方も多いと思います。昨日(1月4日)に放映されたイチローが出た回は関東で高視聴率を出したそうです。
このシリーズ1994年にスタートして、96年、99年と3回シリーズ放映され、その後スペシャルが7回放映されてきました。ダンディであくの強い田村正和演じる警部補・古畑任三郎を相手に、SMAPはじめ毎回豪華な芸能人が犯人役として登場しました。今回の三夜連続スペシャルも石坂浩二、藤原竜也、イチロー、松嶋奈々子と豪華な俳優が顔を揃えています。
犯人やその犯行が事前に視聴者に見せておき、それを刑事が追い詰めていくスタイルを倒叙形式といい、アメリカや日本でかつて人気を博した「刑事コロンボ」シリーズなどでもとられた形式でした。「古畑任三郎シリーズ」は作り方が「刑事コロンボシリーズ」と似ている部分も多いです。ただ犯人を追い詰める主人公の人物設定が古畑とコロンボではだいぶ違います。古畑はスマートかつダンディな男でコロンボは野暮ったいです。ただ両者とも、頭が切れ、犯人に対して執拗にアプローチをします。
倒叙形式のミステリーでは、犯人がどういうトリックを仕掛け、それを刑事がどう見抜いていき、相手を追い詰めて自白させるかまでの展開にあります。時には犯人と刑事のスリリングな駆け引き、だましあい、そして、犯人のちょっとしたミスを突いて、追い込んでいく展開に視聴者は満足を覚えていきます。
さて、今回の古畑任三郎ファイナルの3つの事件はどれも見ごたえのあるものでした。特に第一夜目の石坂浩二と藤原竜也がでた「今、蘇る死」は特に展開が予想外で「やられたー」という感じでした。途中までは見ている側に単独犯の犯行と見せかけておきながら、実はその裏にさらに黒幕がいたという展開。見事に視聴者をミスリードさせてくれました。よく考えるとこんなにうなくいくのかというトリックであるんですが、驚くべき完全犯罪でした。見ている途中までは石坂浩二がこの役でなぜ主演?と思っていたのですが、ラストで一気に納得しました。第二夜目のイチローの回はプロット自体はよくあるパターンでしたが、イチローの存在感が光っていた作品でした。大物は違いますね。ドラマ初主演だと思えませんでした。第三夜目の松嶋奈々子がでた「ラスト・ダンス」。これはよく似たプロットの話を知っていたので、双子という設定から、犯行シーンでトリックが読めてしまいました。ミステリー好きの人はこのトリックは簡単に見破るかもしれません。ただこのトリックは小説より映像の方が見せ方的に向いていますよね。
今回で終止符が打たれるという「古畑任三郎」シリーズ。古畑任三郎のダンディーで、優しく、大胆かつ緻密に相手を追い詰めていく姿は面白かったです。脇役の今泉と西園寺もいい味を出してました。特に今泉は古畑のいい部下ですよね。彼の間抜けな行動がトリック解決の糸口になること多いですからね。私は非常に面白く見ていたので、ぜひ今後も復活してほしいです。
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コメント
お初です☆
ホント、古畑良かったです。
今泉君が上司の古畑に遠慮なく文句言うシーンが前と比較して今回多かったなぁと思いました。(うちの地方では再放送あるんで・・・)
俺もまた復活してほしいなぁと思います☆
投稿: ショウ | 2006年1月 6日 (金) 01時34分