私の映画遍歴2「80年代ホラー映画大ブームにはまる」
私が小学生の時、80年代はテレビでもよくホラー映画を放映してました。今思うと結構過激なシーンのある映画が、21時台によく放映されてましたね。私は小さいときからびびりで、夜も一人で寝ることがなかなかできなかったのですが、テレビでホラー映画があると必ず見ていました。そして見終わった後、いつも眠れず後悔していました。
当時はよくテレビで放映されていたホラー映画と言えば「13日の金曜日シリーズ」「バタリアン」。この2作品は私の通っていた学校の男子の間でもよく話題になりました。
「13日の金曜日」をはじめて見た時は、まじびっくりしました。殺人描写はもちろんのこと、結構エッチなシーンもあり、いつも行ってははいけない場所に行く若者たちのアホさに、子供心に印象残り、学校でも友達と昨日見た13日の金曜日のことを話したり、家の裏山にあった池にジェイソンがいるのではと、友達と肝試しをしたりしたものです。また13日の金曜日鬼ごっこなるものが流行っていました(今思うとやばい遊びですね。)
また「バタリアン」も金曜ロードショーで初放映されたときは衝撃を受けましたね。タールマンやオバンバ(このオバンバがオバタリアンという言葉を生み、ブームになるのですが)などの変なネーミングかつ結構グロイゾンビに、生きながら死んで死後硬直を起こす登場人物、何とも後味の悪い衝撃的な結末と強いインパクトのある映画でした。小学校でももちろん話題になり、これまたバタリアン鬼ごっこなるものが流行っていました。
ホラー映画って見たくないのに見てしまうのは、近代から現代になるにつれて日常から異界(人間が畏怖し近づかない場所)や死の感覚が希薄になるなか、ホラー映画の中では普段忘れていられる異界や死がむき出しになるところに人間の興味がいくからだと思います。80年代はバブル絶頂期で世の中浮かれている時代でした。社会全体が光に包まれふわふわしているような時代でした。今まであった家族や学校、会社という共同体の意味も薄れてくる中、各個人の存在を支える価値観も流動化するような時代。明るくふわふわした時代だからこそ、人間の中にある死や異界に対する不安や希求が80年代ホラー映画のブームの背景にあったのかもしれません。
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